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「あ、いや、あの…その…」


どうしよう…恥ずかしくて前向けない


「え…どうしました?」


男の人達が僕の方に近寄ってくる


「よ、良かったら来て…ください…」


少しだけ顔を上げてチラシを渡すと、男の人達は固まってる


ま、まさか男だってバレた…?
やっぱり駄目じゃん!!


「え!!やばっ、可愛い!!」


「どこの学部??本当に可愛い」


「お姉さんが接客してくれるなら俺たち行きます!」


余りの勢いで迫ってくるため、怖くて後ろに後ずさる


「すいません!この子うちのサークルの子じゃなくて臨時で来てもらってるんで接客はしないんですよ~」


女子2人が間に入ってきてくれから少しホッとする


「えー!
じゃあ連絡先だけでも!」 


「は?お前ずる!!
何抜け駆けしてんだよ」


「はいはい!!俺も連絡先知りたい!」


男の人達が言い合いをしてる間に僕は2人の手を引いてその場から走り出す!


「あ!!ちょっと待って!
名前だけでも教えて!!」


怖い怖い

  
慌てて逃げてきて膝に手をつきながら荒くなっている息を整える


「はぁっ…はあっ…
恐ろしい…」


「さすが千夏さんですね!
やっぱりモテモテ」


「羨ましいねえ
千夏ちゃん」


2人は僕の肩に手を置いて慰めるように優しく叩いてくる


その後も同じようなことが続き、そろそろ疲れてきた頃


「千夏ちゃん、そろそろ疲れたでしょ?」


「うん!もう帰れる??」


「まだ1時間あるよ」


「えええ……」


「そんな落ち込まないで
千夏ちゃんクレープ好き?」


「好き!!」


疲れて糖分を必要としてたところにそんな声がかかって俯いてた顔を勢いよけ上げる


「やだ、可愛い~
男ってこと忘れちゃいそう」


「ちゃんと男だから!」


「私もお腹すいたからクレープでも食べに行こう~
それに千夏ちゃんのおかげで店も繁盛してるみたいだよ、ほら」


スマホの画面がこっちに向けられて見てみるとお客さんでいっぱいの店の写真が写ってる



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