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動揺
しおりを挟む僕、山岡千秋はある疑惑を抱いている
何に疑惑を抱いているのか
それは最近起こっていることについて
学校がおわりいつものように臣の家に向かう
今日は約束してなかったんだけど、臣に会いたいという気分だけで来てしまった
連絡してみると合鍵を使って入っていいと言われたため、なんだか同棲してるみたい!と幸せな気持ちに浸りつつ鍵を開けると、大きな靴が玄関一杯に並んでいた
これはもしかして…
部屋の扉を開けようとすると奥から声が聞こえてくる
扉に耳を当ててその会話を聞いてみる
「なあ、この前
あの女子大の女食った噂流れてたけどあれ誠でしょ」
「臣そんなこと言ってると、島流しにするいけどいい?
今夜決行って形で大丈夫?」
「ああ、悪い
今夜は予定あるから代わりにこいつ流しといて」
「は?臣
大好きな春也君がいなくなって1番寂しいとか言ってんのはどうせお前だろ」
「冗談は春也が付き合ってきた女の経歴だけにしとけ」
「それは本気で言えてるわ」
そこから春也の付き合ってきた人の経歴の話題で盛り上がる
なんだか入りづらいと思いつつもそっと扉を開いて中を覗くと
臣、春也、そして誠とその他愉快な仲間たち
いや臣達と同じく僕が学校で絡むことはないだろう世間で言う陽キャの括りに入る仲間たちがそこにはいた
そういえば、友達いるけど大丈夫?というメッセージが家に行きたいと言った時送られてきていた気がする
臣に早く会いたくてそんなことをすっかり忘れていた
ようやく部屋に入ると、僕はある光景を目にする
クッションに座る臣
そして、臣の膝に頭を乗せ読みかけの本を顔の上にかぶせながら寝る誠の姿
これはいわゆる膝枕では…
いわゆるというか膝枕な訳で…
臣は特に気にする様子もなく携帯をいじっている
「え?!え?」
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