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「私と山岡先輩が恋人…??
嘘でしょ…
私、山岡先輩と付き合うような女に思われてたの…??最悪……」


ウッチーは僕の背中で明らかに沈んだような声を出す


さりげなく刃先の尖った鋭い言葉を投げかけられたような気がするけど、気のせいかな
僕ってそこまで眼中に入らない存在だったのか


「付き合ってるの??」


「付き合って「付き合ってないです!!絶対ありえないです!!」」


「そこまで言わなくても…」


「だって、絶対ないですもん!!!」


僕が全てを言い切る前に、ウッチーがものすごい勢いで僕たちの疑惑を払い除けた
そして、念押しでさらに言葉を投げかけてくる

それにしてもここまで拒絶されるとなんだか悲しい気持ちが湧いてくる


「…そっか」


りっくんは口元に笑みを浮かべる
その姿にウッチーがまた黄色い声を上げた
 

「じゃあ、次は俺がちぃの質問に答える番か」


「僕の質問というか、ウッチーが
いてっ!」


暴力人間と化したウッチーは容赦なく僕を叩く


「言わないでください
私たちからの質問ってことでいいじゃないですか!!」


「だってもう多分バレてるよ」


「いいから
さっきの訂正してください!!」


普通に声出してる時と、変わらないような必死の小声で僕に訴えかけてくる
まるで、ウッチーの操り人形になったような気分だ


「恋人はいないよ
好きな人はいるけど」


「「え!!」」


またもや、僕とウッチーの声が重なった
もはや、僕たちは相性がいいのかもしれないなんて思えてくる


「そんな驚く?」


「だってりっくん、かっこいいし、優しいし
絶対彼女いると思ってた!」


僕と同じ気持ちなのか、うんうんと隣でウッチーが首を縦に揺らしてる


「俺、一途なんだよね」


冗談ぽい笑顔を浮かべて、言うから本当なのかどうかわからない
それにしても、りっくんが片思いするような人ってどんな人なんだろう…

きっとめちゃくちゃ綺麗な人なんだろうなあ








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