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────1話*俺のものになってよ
0・とんでもない指令【微R】
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****side■電車
「は? 今、なんて……?」
電車が課長唯野に“恋人だ”と宣言をすると、飛んでもない指示が出された。
“じゃあ、塩田を抱くところを見せろ”と。
恋人である証拠を見せてみろと言われた。さすがの電車も、これには驚く。
もっとも指令を出したのが皇なら驚かないだろう。
温厚で優しくて性欲など感じない唯野だったから驚いたのだ。
「だから、塩田の厭らしい姿見せてみろよ。恋人ならその気にさせられるだろ?」
「何いってんだ! ふざけるな……塩田は見せ物じゃ……っ」
電車が身をよじり、唯野に掴みかかろうとした。
しかし塩田が電車の胸にしがみつき、それを止める。
「塩田、なんで……」
「俺は、大丈夫」
小さな声で。そんな彼に電車は切ない気持ちになった。
そこへ、追い討ちをかける唯野。
「出来ないなら、俺がやるが」
二人の横へ立ち、塩田の腕を掴んで。
「触るな!」
塩田にこれ以上触れさせたくない電車は、それを振り払う。
「塩田、ホントに大丈夫?」
「ああ……」
力なく返事をする塩田をぎゅっと抱きしめ、彼の肩に顔を埋める。冷たい肌を抱きしめるように。
──愛しい。堪らなく愛しい。
なんで俺には、可愛く映るんだろう?
あり得ない指示に電車は困惑していた。
一年、彼らと一緒に苦情係を支えてきたはずだ。
特に課長唯野は部下三人が入社当時から優しく、頼れる上司。入社したばかりの頃、過酷な業務に疲れ果てた電車はよく遅刻をしている。
しかし彼はそれに対して一度も怒ったことがなかった。
そもそも新入社員三人で立ち上げる様な部署ではない。
それを彼は誰よりも理解していたように思う。誰から見ても理不尽で過酷な業務。一年経った今では、他の課の業務を余裕で手伝う『精鋭揃いの苦情係』。電車は彼らのように仕事ができるわけではないが、それでも期待に応えるべく頑張って来たつもりだった。
そんな部署の課長がこんな指示をするというのか?
にわかには信じがたい。
「証明したら、二度と塩田にこんなことしないよね? 課長」
ここは交渉するしかないと思った。
「ああ、約束する」
“早くエッチな塩田を見せろ”と唯野に煽られ、ムッとしながらも彼に口付ける。
塩田が応えるように舌を絡めてくるので、堪らなくなって思わず”可愛い”と溢すと、
「は?」
と言われた。
さすが塩田だなと思いながら、電車は背中かから胸に手を這わせる。
「おまえ……そこ……好きなのか?」
「だって、気持ちいいでしょ?」
塩田の胸の突起を指の腹で優しく撫でると、彼は浅く息を漏らす。ゆっくりとソファーに押し倒し、もう片方の突起を舐め上げる。
「女じゃないって……言ってるのに……」
喘ぎ声を漏らしたりしなくても、胸を反らす彼が感じているのは一目瞭然。もっと感じて欲しくて、ちゅるっと軽く吸い上げる。
「ん……」
──ホント、塩田エロ過ぎ!
「は? 今、なんて……?」
電車が課長唯野に“恋人だ”と宣言をすると、飛んでもない指示が出された。
“じゃあ、塩田を抱くところを見せろ”と。
恋人である証拠を見せてみろと言われた。さすがの電車も、これには驚く。
もっとも指令を出したのが皇なら驚かないだろう。
温厚で優しくて性欲など感じない唯野だったから驚いたのだ。
「だから、塩田の厭らしい姿見せてみろよ。恋人ならその気にさせられるだろ?」
「何いってんだ! ふざけるな……塩田は見せ物じゃ……っ」
電車が身をよじり、唯野に掴みかかろうとした。
しかし塩田が電車の胸にしがみつき、それを止める。
「塩田、なんで……」
「俺は、大丈夫」
小さな声で。そんな彼に電車は切ない気持ちになった。
そこへ、追い討ちをかける唯野。
「出来ないなら、俺がやるが」
二人の横へ立ち、塩田の腕を掴んで。
「触るな!」
塩田にこれ以上触れさせたくない電車は、それを振り払う。
「塩田、ホントに大丈夫?」
「ああ……」
力なく返事をする塩田をぎゅっと抱きしめ、彼の肩に顔を埋める。冷たい肌を抱きしめるように。
──愛しい。堪らなく愛しい。
なんで俺には、可愛く映るんだろう?
あり得ない指示に電車は困惑していた。
一年、彼らと一緒に苦情係を支えてきたはずだ。
特に課長唯野は部下三人が入社当時から優しく、頼れる上司。入社したばかりの頃、過酷な業務に疲れ果てた電車はよく遅刻をしている。
しかし彼はそれに対して一度も怒ったことがなかった。
そもそも新入社員三人で立ち上げる様な部署ではない。
それを彼は誰よりも理解していたように思う。誰から見ても理不尽で過酷な業務。一年経った今では、他の課の業務を余裕で手伝う『精鋭揃いの苦情係』。電車は彼らのように仕事ができるわけではないが、それでも期待に応えるべく頑張って来たつもりだった。
そんな部署の課長がこんな指示をするというのか?
にわかには信じがたい。
「証明したら、二度と塩田にこんなことしないよね? 課長」
ここは交渉するしかないと思った。
「ああ、約束する」
“早くエッチな塩田を見せろ”と唯野に煽られ、ムッとしながらも彼に口付ける。
塩田が応えるように舌を絡めてくるので、堪らなくなって思わず”可愛い”と溢すと、
「は?」
と言われた。
さすが塩田だなと思いながら、電車は背中かから胸に手を這わせる。
「おまえ……そこ……好きなのか?」
「だって、気持ちいいでしょ?」
塩田の胸の突起を指の腹で優しく撫でると、彼は浅く息を漏らす。ゆっくりとソファーに押し倒し、もう片方の突起を舐め上げる。
「女じゃないって……言ってるのに……」
喘ぎ声を漏らしたりしなくても、胸を反らす彼が感じているのは一目瞭然。もっと感じて欲しくて、ちゅるっと軽く吸い上げる。
「ん……」
──ホント、塩田エロ過ぎ!
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