無職の軌跡 ~逆転の場は俺が決める~
魔族が蹂躙する世界である、ここインシュラでは【左羽】【核羽】【西羽】と呼ばれる人種が造り上げた、対抗勢力が日々魔族の脅威と戦っていた。
イントス・エフォートは幼い頃から憧れていた西羽の門を、【発現】と称されインシュラでは誰もが発症する「独自能力」を開化させた15の歳を数える年に叩いたが、公的任務の多い左羽や核羽と比べて、比較的門の広い西羽の入団審査に、魔力量に欠陥があるイントス・エフォートは、回数制限のない審査を何度も落ち続けた。かつての友人や知人がそれぞれの道を進み、30を越える年齢の現在も夢を追い続けたが、もはや少年の頃の光り輝く過去の夢は、その色を失い風化している。その事に気付きながらもイントス・エフォートは目を背け、無職であり続けた。
──いつか、必ず西羽に入団できる。才能がある俺は、環境が悪いだけで本気を出せる場なら、こうはいかない。西羽に入団さえできれば、すぐにでも同世代を追い越して見返してやる──
言い訳を暗示の様に何年も自身でかけ続け、近所で「無職のおじさん」と子供達に後ろ指を指される彼に、ある日1通の手紙が届く。その内容は子供が書いたとすぐに分かる筆跡で、妹の誕生日が近いので西の海で採取できる【三色殻】を内緒で取ってきてほしいと書かれていた。
「まいにちたんれんをしていて、ほんとうはつよいとぼくはおもいます」
手紙の最後に書かれていた一文は、イントスに過去に見た夢の光を思い出させるには充分であり、手紙を読み終えたその日に彼は街を発つ。
無事に着いた西の海で災害に見舞われ、海の波に飲まれたイントスが次に目を覚ましたのは魔族が生ける地【デスペル】であった。魔族の食用人間が生活をする地である【育人村】に連行されたイントスに、とある魔族が彼の能力に目をつけ、イントスの欠点である魔力量の少なさを改善した。魔族の地で力を手にした彼は気付く。憧れていたのは、正義ではなく、無類の強さであったことに──
イントス・エフォートは幼い頃から憧れていた西羽の門を、【発現】と称されインシュラでは誰もが発症する「独自能力」を開化させた15の歳を数える年に叩いたが、公的任務の多い左羽や核羽と比べて、比較的門の広い西羽の入団審査に、魔力量に欠陥があるイントス・エフォートは、回数制限のない審査を何度も落ち続けた。かつての友人や知人がそれぞれの道を進み、30を越える年齢の現在も夢を追い続けたが、もはや少年の頃の光り輝く過去の夢は、その色を失い風化している。その事に気付きながらもイントス・エフォートは目を背け、無職であり続けた。
──いつか、必ず西羽に入団できる。才能がある俺は、環境が悪いだけで本気を出せる場なら、こうはいかない。西羽に入団さえできれば、すぐにでも同世代を追い越して見返してやる──
言い訳を暗示の様に何年も自身でかけ続け、近所で「無職のおじさん」と子供達に後ろ指を指される彼に、ある日1通の手紙が届く。その内容は子供が書いたとすぐに分かる筆跡で、妹の誕生日が近いので西の海で採取できる【三色殻】を内緒で取ってきてほしいと書かれていた。
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