異世界スリーキングダム〜推しの代わりに天下二分

 大学の文芸サークルに所属する藤家周也は、夏休みを利用して友人達とともに川遊びに出かけていた。
 4人は川に浮かべたボートに乗り、のんびりと佇んでいた。
 周也は川岸の岩肌を眺めながら、遥か昔、中国北宋の詩人蘇軾に思いを馳せて、赤壁の戦いが見たいと呟く。
 それから少しして突如大雨が降り出し、周囲に濃霧が立ち込めた。
 慌てて岸に戻ろうとした4人だが、みな突然意識を失ってしまった。

 目を覚ますと、4人は見知らぬ草原に、覚えのない格好をして寝転がっていた。
 目が覚めた周也が当たりを散策していると、友人のひとりが姿を消していた。
 パニックに陥った周也は現実逃避のために小川で釣りを始め、そこへたまたま通りかかった異世界の住民であり、小国「シーウ」の王であるサイハクと出会う。
 周也はとっさの機転で、サイハクに取り入り、師として養われることとなった。
 現世の名を捨て、周也は自らが敬愛する三国志周瑜の通称、「周郎」と名乗り、異世界へ迷い込んだ仲間達とともに故事の知識を活かして生き抜く。
 
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