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第二章〜フューズ王国〜
第32話 事後処理
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「うおっ!?」
「あ、トウマ起きた?」
目を覚ますと、目の前にはリアンの顔があり、頭には柔らかい感触があった
これは……膝枕か? リアンは若干恥ずかしそうにしながら、照れ隠しなのか俺の頬をつついてくる。少し身体を起こせば、彼女の潤んだ唇が俺の唇に触れてしまいそうだ。
「お……おはよう」
「…な、なによ」
しばらく彼女の顔に見とれていると、そんな声が掛かる。俺も少し恥ずかしくなって、ついと顔を背ける
「い、いや、なんでもない」
このまま膝枕して貰いたいところだが、恥ずかしいので起き上がろうとしたが、彼女に阻止された。
「ダメっ! 疲れているんだから横になってて」
そう言われては仕方がないので、ご好意に甘えることにした。辺りはもう既に真っ暗で、ぱちぱちと音を立てる焚き火だけが明るい。
「あ、そういえば、俺はどのくらい寝てたんだ?」
「んー、8時間くらいね。まあでも気にしないでいいわよ。魔力枯渇だからしょうがないし、それに捕まってた人も憔悴してたから、どちらにしろ今日は動けなかったわ」
捕まってた人もちゃんと外に逃げることが出来たのか。あの時は余裕があまり無かったから確認も出来なかったから、もし逃げれずに崩壊に巻き込まれてたらどうしようかと思ってたので肩の荷が軽くなった気分だ。
「あ、カンナとノアは?」
「ええ、2人も疲れ果てたみたいでご飯を食べたあとすぐ寝ちゃった」
「リアンは眠たくないのか?」
「まあ、私は3人みたいに疲労困憊って訳でもないし、それに……そのトウマが少し心配で…って、どこ見てるのよ!」
さっきまで気づかなかったが、リアンは結構胸が大きいので、少し……ほんの少しだけ見て癒されていたら怒られた。男子ならこれは不可抗力だと思うんだ。
「その様子なら大丈夫そうね……もう、心配したんだから……あんまり頑張りすぎないでね」
「うん、ありがとな」
俺の事を心配してくれたというのは素直に嬉しいものだ。
「あ、リアン。お腹減ったんだけどなにか食べるものある?」
「あ、トウマ用に残しといたスープがあるからあっためるね! ちょっと待ってて」
ご飯を食べたあと、俺は再び眠ることにした。明日もどうせ早いのだ。休めるうちに休んだ方がいいだろう。
次の日の朝、案の定俺は早朝に叩き起された。まあ、叩き起すって言ってもコチョコチョなんだが。最近、ノアがコチョコチョをして起こすのにハマってるらしくて、朝が結構辛い。まあ可愛いから我慢できるけど!
「「あ、あの! 昨日は助けてくれてありがとうございました」」
「助けて頂けなければ、私たちは慰みものになるところでした」
「あ、うん。どういたしまして!」
出発の準備をしていると昨日助けた人達が俺にお礼を言いに来た。まあ、なんだ。こう感謝されって嬉しいけど、なんかこそばゆいな。
怪我をしている人達もいたが、回復のポーションを使い、1日寝たら歩ける程度には治ったようだ。まあそれでも一般人が多いので、帰りは休憩を多く挟むと思うが。
「やぁ! トウマくん」
「あ、おはようございます。エルフィンさん」
「おはよう。積もる話はあるが、それはギルドに帰ってから聞こう。ギルドに帰るまでが試験だからね」
確かに、積もる話は沢山ある。敵が異常に強かったりとかな。あとは称号とか固有スキルとかも気になるな。まあこっちはエルフィンさんに公開する気はないが。
「それじゃあ出発するぞ」
やはり休憩は多く挟むため、行きの倍近く時間が掛かった。途中で何回か魔物に遭遇したが、難なく街へと帰ることが出来た。
ギルドに到着すると、まず捕まっていた人の身元を確認する。どうやら俺たちが助けた人達は、数日前に盗賊に襲撃された村の人だったようだ。用事が終わった後はいよいよエルフィンさんとの対話だ。
この前のようにギルマスの部屋で行われるらしい。
「さあ、座りたまえ」
「はい、失礼します」
「まずはお疲れ様と言うべきか。見事盗賊を壊滅してくれた。報酬は後で渡そう。問題は、敵の頭についてだ」
やっぱりそうだろうと思った。Cランクの昇格試験で、あの敵の強さはおかしいだろう。
「君たちから得た情報から少し該当する者を探してみた結果、この人物が浮上したのさ」
そこにはギオルギードと言う名前と、人相書きがあった。間違いない。俺たちが戦ったのはこいつだ。
「どうやら当たりのようだね。こいつは2年前、ギルド内で暴れ数名の死者を出した元Bランク冒険者だ。その当時はもうすぐAランクになるだろうと言われていた実力者だな。実力は折り紙付きだったが、なにかと問題を起こす奴だった。ギルド内で暴れたことで冒険者資格は剥奪、街からも追い出され盗賊に成り果てた訳だ」
「そうだったんですね……」
「ああ、それでな。今回の試験ではCランクの実力があれば充分遂行可能だったのだが、おそらくBランク……もしかしたらAランク相当の難易度だったかもしれない。こちらの手違いで危険な目に合わせてしまったことは謝罪しよう。それにしても君たちが強いとは言っても、ここまで強いとは思っていなかったよ。
今この周辺は高ランク冒険者が少なくてね。1人でも多くの高ランク冒険者が欲しいわけだよ。そこでギルドは、君たちを腐らせて置く訳には行かなくてね。Bランクにしようと思うんだ。どうだね?」
「……少し考えてみたいと思います」
何も美味しい話だけじゃないはずだ。高ランク冒険者になることで参加する義務がある依頼があったりしたはずだ。
「まあ、なにも今すぐ答えを出せとは言わない。そこでだ。1つ美味しい話をしようじゃないか」
「美味しい話……ですか?」
「ああ、君は特殊な召喚獣を使役しているだろう? 見たところ他にも秘密がありそうだ。だけど、君たちはそれを私たちに詮索されたくはない。そこで"クラン"という制度がある。クランと言うものは4名以上のBランク以上の冒険者、または10名以上のCランク冒険者を集めることで設立することが出来る」
クランと言うとゲームなどにある物と同じイメージで良いのだろうか? パーティーより大きい集団で、大きなクランは大きな発言力を持ってたりしたな。
「そのクランに所属しているものは、情報の開示を迫られたとき、拒否権というものがある。冒険者ギルド側から詮索されたくない君たちにとっては美味しい話だろう? こっちは高ランク冒険者を増やしたい。君たちは情報を漏らさないようにしたい。ウィン・ウィンの関係だろ?」
確かに、これは美味しい話だ。他の煩わしい部分を含めたとしても拒否権というのは物凄く魅力的だ。
「まあ、もう一度言うが今日決めろとは言わないから、また返事を聞かせてくれたまえ」
「分かりました。では、また後日ギルドによります」
「ああ、ご苦労だった。今日はゆっくり休みたまえ。ああ、帰りに受付でこれを渡してくれ。今回の報酬が貰えるだろう」
エルフィンさんに何かを走り書きした紙を受け取るとギルマスの部屋から退出する。
帰りに受付へとより、紙を渡すと受付のお姉さんはとても驚いた表情をしつつも、お金を持ってきてくれた。
「今回の報酬となります金貨8枚と銀貨7枚です。お疲れ様でした」
ふむ、日本円で言うところの87万円か。かなり実入りのいい依頼だったようだ。それとも、エルフィンさんが多めにくれたのかもしれないが。
報酬を貰うと足早にギルドを後にする。
寄宿舎に戻ると、防具を脱ぎ水魔術で出した水を火魔術で温めつつ、桶に入れて身体を洗ったり、洗濯をしたりした。
水魔術と火魔術を両方使えるのが俺とリアンなので、ノアと俺、リアンとカンナのペアで身体を洗うことになった。
一応、下着として布っぽいのはつけているが、布がお湯で濡れると、その……ピンクのぽっちが浮かび上がって、なにがとは言わないが結構やばい。
ノアも俺に対しては羞恥心がないのか。「お風呂なら全部脱げばいいのにー」とか言っている。
いいか、抑えろ。抑えるんだ。
そんな苦労のお風呂が終わったあと、防具や武器の手入れをしたりした。こういう細かいことが生死を分けたりするからな。
「ふー、とりあえずやるべきことはやったな」
「じゃあ、そろそろクランを作るかどうかについて話しましょうか」
「ああ、リアンはどう思う?」
「そうね……国を跨いで存在してるギルドには、これからこの国以外にも寄る機会もあるかもしれないし、早い段階で情報を隠すことが出来るから賛成だわ。トウマたちは事情があって追われているようだったし、情報を隠すのは最優先と言ってもいいかもしれないわね」
「カンナとノアはどう思う?」
「ご主人様に従います!」
「私もです♪」
ああ、これはご主人様に従いますって、従順そうな感じ出してるけど、ただ単に考えるのがめんどくさい時の顔だな。最近何となく分かるようになってきた。
これは詳しく聞いても何も出てこなそうだ。
「じゃあ次は、昨日の戦闘についてだな」
「暴走しかけたカンナ達を体を張って正気にさせた時の?」
そう言いながら、何やらニヤニヤしている。あの時のクサイ言葉は忘れてくれ……
「ご主人様、あの時はごめんなさい。上手く力が制御出来なくて、あの…その…ご主人様に危害を加えてしまって……」
「まあ、あの時は仕方ないさ。結果よければ全てよし! だよ」
「……なんですか? それ」
「ま、まあいいよ。とりあえずあの時、カンナを止めているときだな。俺は称号を貰ったんだ」
「称号ですか?」
「ああ、称号《 立ち向かうモノ》っていうのを貰った。それがなんでか知らないけど、俺がもっているもう1つの称号《 救世主》を進化させたんだ。それによってカンナとノアの器が大きくなって、力を制御出来るようになったらしい」
「そうだったのね」
「だから、2人は今Aランク並のステータスになっている」
これは街に帰るときに確認済みだ。
「じゃあこれでご主人様が危険な目に会う機会が減りますね!」
「う、うーん。それはどうだろ……俺が何処かで行きたいと思っている死の大地は、強い魔物がゴロゴロ居るようだしな」
「女神様からのお願いも大事だけれど、自分の命は大切にしてよね」
「ああ、うん。分かってるよ。死んだら元も子もないもんな」
それにせっかく出会ったカンナ達と別れたくないしな。
「それじゃあ、明日も死なない程度に頑張りましょ!」
「「おー!」」
それもハードじゃん。
「あ、トウマ起きた?」
目を覚ますと、目の前にはリアンの顔があり、頭には柔らかい感触があった
これは……膝枕か? リアンは若干恥ずかしそうにしながら、照れ隠しなのか俺の頬をつついてくる。少し身体を起こせば、彼女の潤んだ唇が俺の唇に触れてしまいそうだ。
「お……おはよう」
「…な、なによ」
しばらく彼女の顔に見とれていると、そんな声が掛かる。俺も少し恥ずかしくなって、ついと顔を背ける
「い、いや、なんでもない」
このまま膝枕して貰いたいところだが、恥ずかしいので起き上がろうとしたが、彼女に阻止された。
「ダメっ! 疲れているんだから横になってて」
そう言われては仕方がないので、ご好意に甘えることにした。辺りはもう既に真っ暗で、ぱちぱちと音を立てる焚き火だけが明るい。
「あ、そういえば、俺はどのくらい寝てたんだ?」
「んー、8時間くらいね。まあでも気にしないでいいわよ。魔力枯渇だからしょうがないし、それに捕まってた人も憔悴してたから、どちらにしろ今日は動けなかったわ」
捕まってた人もちゃんと外に逃げることが出来たのか。あの時は余裕があまり無かったから確認も出来なかったから、もし逃げれずに崩壊に巻き込まれてたらどうしようかと思ってたので肩の荷が軽くなった気分だ。
「あ、カンナとノアは?」
「ええ、2人も疲れ果てたみたいでご飯を食べたあとすぐ寝ちゃった」
「リアンは眠たくないのか?」
「まあ、私は3人みたいに疲労困憊って訳でもないし、それに……そのトウマが少し心配で…って、どこ見てるのよ!」
さっきまで気づかなかったが、リアンは結構胸が大きいので、少し……ほんの少しだけ見て癒されていたら怒られた。男子ならこれは不可抗力だと思うんだ。
「その様子なら大丈夫そうね……もう、心配したんだから……あんまり頑張りすぎないでね」
「うん、ありがとな」
俺の事を心配してくれたというのは素直に嬉しいものだ。
「あ、リアン。お腹減ったんだけどなにか食べるものある?」
「あ、トウマ用に残しといたスープがあるからあっためるね! ちょっと待ってて」
ご飯を食べたあと、俺は再び眠ることにした。明日もどうせ早いのだ。休めるうちに休んだ方がいいだろう。
次の日の朝、案の定俺は早朝に叩き起された。まあ、叩き起すって言ってもコチョコチョなんだが。最近、ノアがコチョコチョをして起こすのにハマってるらしくて、朝が結構辛い。まあ可愛いから我慢できるけど!
「「あ、あの! 昨日は助けてくれてありがとうございました」」
「助けて頂けなければ、私たちは慰みものになるところでした」
「あ、うん。どういたしまして!」
出発の準備をしていると昨日助けた人達が俺にお礼を言いに来た。まあ、なんだ。こう感謝されって嬉しいけど、なんかこそばゆいな。
怪我をしている人達もいたが、回復のポーションを使い、1日寝たら歩ける程度には治ったようだ。まあそれでも一般人が多いので、帰りは休憩を多く挟むと思うが。
「やぁ! トウマくん」
「あ、おはようございます。エルフィンさん」
「おはよう。積もる話はあるが、それはギルドに帰ってから聞こう。ギルドに帰るまでが試験だからね」
確かに、積もる話は沢山ある。敵が異常に強かったりとかな。あとは称号とか固有スキルとかも気になるな。まあこっちはエルフィンさんに公開する気はないが。
「それじゃあ出発するぞ」
やはり休憩は多く挟むため、行きの倍近く時間が掛かった。途中で何回か魔物に遭遇したが、難なく街へと帰ることが出来た。
ギルドに到着すると、まず捕まっていた人の身元を確認する。どうやら俺たちが助けた人達は、数日前に盗賊に襲撃された村の人だったようだ。用事が終わった後はいよいよエルフィンさんとの対話だ。
この前のようにギルマスの部屋で行われるらしい。
「さあ、座りたまえ」
「はい、失礼します」
「まずはお疲れ様と言うべきか。見事盗賊を壊滅してくれた。報酬は後で渡そう。問題は、敵の頭についてだ」
やっぱりそうだろうと思った。Cランクの昇格試験で、あの敵の強さはおかしいだろう。
「君たちから得た情報から少し該当する者を探してみた結果、この人物が浮上したのさ」
そこにはギオルギードと言う名前と、人相書きがあった。間違いない。俺たちが戦ったのはこいつだ。
「どうやら当たりのようだね。こいつは2年前、ギルド内で暴れ数名の死者を出した元Bランク冒険者だ。その当時はもうすぐAランクになるだろうと言われていた実力者だな。実力は折り紙付きだったが、なにかと問題を起こす奴だった。ギルド内で暴れたことで冒険者資格は剥奪、街からも追い出され盗賊に成り果てた訳だ」
「そうだったんですね……」
「ああ、それでな。今回の試験ではCランクの実力があれば充分遂行可能だったのだが、おそらくBランク……もしかしたらAランク相当の難易度だったかもしれない。こちらの手違いで危険な目に合わせてしまったことは謝罪しよう。それにしても君たちが強いとは言っても、ここまで強いとは思っていなかったよ。
今この周辺は高ランク冒険者が少なくてね。1人でも多くの高ランク冒険者が欲しいわけだよ。そこでギルドは、君たちを腐らせて置く訳には行かなくてね。Bランクにしようと思うんだ。どうだね?」
「……少し考えてみたいと思います」
何も美味しい話だけじゃないはずだ。高ランク冒険者になることで参加する義務がある依頼があったりしたはずだ。
「まあ、なにも今すぐ答えを出せとは言わない。そこでだ。1つ美味しい話をしようじゃないか」
「美味しい話……ですか?」
「ああ、君は特殊な召喚獣を使役しているだろう? 見たところ他にも秘密がありそうだ。だけど、君たちはそれを私たちに詮索されたくはない。そこで"クラン"という制度がある。クランと言うものは4名以上のBランク以上の冒険者、または10名以上のCランク冒険者を集めることで設立することが出来る」
クランと言うとゲームなどにある物と同じイメージで良いのだろうか? パーティーより大きい集団で、大きなクランは大きな発言力を持ってたりしたな。
「そのクランに所属しているものは、情報の開示を迫られたとき、拒否権というものがある。冒険者ギルド側から詮索されたくない君たちにとっては美味しい話だろう? こっちは高ランク冒険者を増やしたい。君たちは情報を漏らさないようにしたい。ウィン・ウィンの関係だろ?」
確かに、これは美味しい話だ。他の煩わしい部分を含めたとしても拒否権というのは物凄く魅力的だ。
「まあ、もう一度言うが今日決めろとは言わないから、また返事を聞かせてくれたまえ」
「分かりました。では、また後日ギルドによります」
「ああ、ご苦労だった。今日はゆっくり休みたまえ。ああ、帰りに受付でこれを渡してくれ。今回の報酬が貰えるだろう」
エルフィンさんに何かを走り書きした紙を受け取るとギルマスの部屋から退出する。
帰りに受付へとより、紙を渡すと受付のお姉さんはとても驚いた表情をしつつも、お金を持ってきてくれた。
「今回の報酬となります金貨8枚と銀貨7枚です。お疲れ様でした」
ふむ、日本円で言うところの87万円か。かなり実入りのいい依頼だったようだ。それとも、エルフィンさんが多めにくれたのかもしれないが。
報酬を貰うと足早にギルドを後にする。
寄宿舎に戻ると、防具を脱ぎ水魔術で出した水を火魔術で温めつつ、桶に入れて身体を洗ったり、洗濯をしたりした。
水魔術と火魔術を両方使えるのが俺とリアンなので、ノアと俺、リアンとカンナのペアで身体を洗うことになった。
一応、下着として布っぽいのはつけているが、布がお湯で濡れると、その……ピンクのぽっちが浮かび上がって、なにがとは言わないが結構やばい。
ノアも俺に対しては羞恥心がないのか。「お風呂なら全部脱げばいいのにー」とか言っている。
いいか、抑えろ。抑えるんだ。
そんな苦労のお風呂が終わったあと、防具や武器の手入れをしたりした。こういう細かいことが生死を分けたりするからな。
「ふー、とりあえずやるべきことはやったな」
「じゃあ、そろそろクランを作るかどうかについて話しましょうか」
「ああ、リアンはどう思う?」
「そうね……国を跨いで存在してるギルドには、これからこの国以外にも寄る機会もあるかもしれないし、早い段階で情報を隠すことが出来るから賛成だわ。トウマたちは事情があって追われているようだったし、情報を隠すのは最優先と言ってもいいかもしれないわね」
「カンナとノアはどう思う?」
「ご主人様に従います!」
「私もです♪」
ああ、これはご主人様に従いますって、従順そうな感じ出してるけど、ただ単に考えるのがめんどくさい時の顔だな。最近何となく分かるようになってきた。
これは詳しく聞いても何も出てこなそうだ。
「じゃあ次は、昨日の戦闘についてだな」
「暴走しかけたカンナ達を体を張って正気にさせた時の?」
そう言いながら、何やらニヤニヤしている。あの時のクサイ言葉は忘れてくれ……
「ご主人様、あの時はごめんなさい。上手く力が制御出来なくて、あの…その…ご主人様に危害を加えてしまって……」
「まあ、あの時は仕方ないさ。結果よければ全てよし! だよ」
「……なんですか? それ」
「ま、まあいいよ。とりあえずあの時、カンナを止めているときだな。俺は称号を貰ったんだ」
「称号ですか?」
「ああ、称号《 立ち向かうモノ》っていうのを貰った。それがなんでか知らないけど、俺がもっているもう1つの称号《 救世主》を進化させたんだ。それによってカンナとノアの器が大きくなって、力を制御出来るようになったらしい」
「そうだったのね」
「だから、2人は今Aランク並のステータスになっている」
これは街に帰るときに確認済みだ。
「じゃあこれでご主人様が危険な目に会う機会が減りますね!」
「う、うーん。それはどうだろ……俺が何処かで行きたいと思っている死の大地は、強い魔物がゴロゴロ居るようだしな」
「女神様からのお願いも大事だけれど、自分の命は大切にしてよね」
「ああ、うん。分かってるよ。死んだら元も子もないもんな」
それにせっかく出会ったカンナ達と別れたくないしな。
「それじゃあ、明日も死なない程度に頑張りましょ!」
「「おー!」」
それもハードじゃん。
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