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24話
しおりを挟む「薬が効いていない状態のリゼットがどんな風に感じて、乱れてくれるのか気になったんだよ…最後までは絶対しないから…見せてくれないか?」
低く掠れ切った声で懇願された瞬間、リゼットの中の葛藤はすぐに終わった。どちらが勝ったのか言うまでもなく、リゼットの答えを言う前にテオドールが唇を塞いで何も考えられなくなった。
実のところ催淫作用はごくごく軽いもので、クリストファー曰く大人しい子が自分から深いキスを強請る程度のもの。つまるところリゼットがテオドールを求めたのに薬はほぼ関係がなかったのだ。その事実に興奮し、2人きりで我慢しきれず手を出してしまったテオドールの事情をリゼットが知ることはない。
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ピチャ…チュ…チュク…グチュ…ジュル…淫靡な水音が執務室に響き渡る。ここは壁が厚いし、終業時刻を過ぎているから誰か来ることもない、とテオドールに言われても、正気の状態で職場でこんなことをされている背徳感は消えない。だがそれすらも興奮が増すスパイスとなっている。リゼットは口を掌で覆い、テオドールからの甘い責め苦に耐え続けていた。
「……!」
「…凄いな、この前より濡れてるんじゃないか、もしかして興奮してる?」
「…っ(言わないでっ…!)」
口を必死で抑えているために反論も出来ないリゼットを一瞥すると、テオドールはまた顔を埋めて濡れた音を立て始める。
リゼットは革製のソファーに座らされた状態で、ワンピースのボタンは臍まで外されて肩までずらされ、肌着と下着も捲り上げられている。外気に触れている乳房には薄ら残る痕に加え、テオドールが新たに付けた赤い花が散らされて先端は果実のように尖り切っている。その上散々テオドールの舌で舐めしゃぶられたせいでしっとりと濡れてしまっていた。
スカートは腰まで捲り上げられ、隠すべき場所が明るい部屋で晒されている。尚、隠すべき場所を覆う下着は左足首に引っかかっており、足を大きく左右に開かれ膝裏を持ち上げらているため、完全に恥ずかしい場所がテオドールに丸見えの状態だ。すっかり濡れそぼった秘所にテオドールの舌が這わされ、滴るほどに溢れた蜜を舐め上げては啜っていた。舐めようとするテオドールを最後の悪あがきで止めるため
「汚いから駄目ですっ…!」
と言うとテオドールは何で嫌がるのか分からない、という顔で
「前も言っただろう、汚くないしピンク色で綺麗だよ。それにこんなに濡れてるんだから、舐めないとどうしようもないだろ」
と呟くと柔肉に齧りつかれたので、必死で声を抑えて悶え始めた。最後までしない、と宣言したせいかテオドールは執拗なまでに花弁を舐めては吸い付き、ギリギリまで舌を挿し込まれては中を掻き混ぜるため、その度にキュ、と締め付けてしまう。トロリと溢れる蜜をジュルジュルと音を立てて啜られると、羞恥心と快楽が襲い掛かり頭がクラクラしてくる。
じわじわと乱され続けるリゼットの身体は文字通り蕩けてしまっていた。背を預けているソファーからズリズリと下がって秘所を更にテオドールの眼前に晒す形なってしまい、彼の興奮を煽っている。気にする余裕すらないリゼットは涙目で熱い吐息を指の隙間から漏らすことしか出来ない。
薬が効いていた方が紳士的だったのでは、というほど今のテオドールは意地悪だ。下着を脱がす前「濡れて張り付いているから、形がはっきり分かる」、合間合間に辞めて欲しいと零すと、「そう言う割に溢れているが?舐めてもキリがない、指より舌の方が好きだろう?」、極め付けは「気持ちいいのか教えてくれないなら、ずっとこのままだぞ?ここ、こんなに膨れているのに何もしないの辛いだろ?」と羞恥心を煽ることばかり言うのだ。そして言葉の通り、すっかり膨れて主張している蕾には全く触れてくれない。時々ふっ、と息を吹きかけられるとそれだけで刺激になってしまいピクピク震えるリゼットを目を細めて見上げるだけ。
決定的な刺激を与えられないまま、快楽だけ蓄積されていたリゼットは息も絶え絶えだ。その間も止むことのないテオドールの責め。羞恥心と疼く身体を天秤にかけた結果、掌を口から離したリゼットは意を決して、消え入りそうな声で「気持ちいい…ああっ!」と言った瞬間膨れていた蕾を舐められ、舌が出て行った寂しさで淫らにひくついている膣内に一気に2本挿し込まれた。蕩け切った膣内はグチュン、と音を立てて難なく指を飲み込む。グチュグチュと音を当てて大きく掻き混ぜられる。前回でリゼットな感じるところを知られているため、気持ちいいところを的確にゴツゴツとした指で擦られるとビクビクと身体が震えた。
「んん!」
「…ドロドロだな、感じやすくて可愛い。リゼット、焦らした分何度でも達してくれていいぞ」
「んっ…ああぁ!」
お預けを食らっていた身体は蕾を尖った舌先でつつかれ、奥まで埋め込まれた指で引っかかれると呆気なく絶頂した。テオドールは言葉の通り、何度もリゼットを高みに導いてくれた。その度に背中を仰け反らせ、打ち上げられた魚のようにピクピク震えるので途中からテオドールが立ち上がり、抱き締めながら指だけで責め続ける。顔を真っ赤に染め上げ、涙目で見上げるリゼットの額や頬に口付けていると「…唇にも」と強請る声が聞こえたので、興奮し切っていたテオドールは荒々しく唇を塞ぎ、奥まで掻き回すと蕩けていた襞を更にほぐした。
蜜が飛び散る勢いで指を出し入れされ、耳朶をねっとりと嬲られながら「乱れた姿、凄く綺麗だ」と熱っぽく囁かれるとぎゅーとテオドールの指を食い締めてリゼットは達した。ビクビクと痙攣するリゼットの背中を撫でて、指を引き抜いたテオドール。ぐったりと背をソファーに預けるリゼットをテオドールは棚からタオルを取り出して、甲斐甲斐しく世話をしてくれる。
宣言通り、最後まではしなかったテオドール。服を綺麗に整えたリゼットに「落ち着いたら送って行く」と伝えると執務室を出て行こうとする。彼の向かう先は何となく分かった、チラチラと視界に入っていたから。
だからソファーの前を通り過ぎるテオドールの腕を掴んだ。
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