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後日談 王妃は試練がいっぱいです!

その頃のユカ様は④ギルフォード視点

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「で、君はどういうつもりなの?」

 連れて来られた俺はしみ抜きを律儀にやる彼女に話しかける。

「どういうって……「そういうのいいから」

 言葉を遮るように急かす。とぼけるところも気に入った。

「……貴方はこの国にとって敵ですか。」

 敵意丸出しの彼女に笑いが止まらない。今日まではどうでも良くて気にしてなかったなぁ。

「何が笑えるんですの」

「君だよ。そんなストレートに聞かれたのは初めて。ああ、敵じゃないよ。味方というわけじゃないけどね」

 本当に今日、ここに来て良かった。思わぬ収穫だ。友人というのは存外悪くない。
 『魔』の気配がして、目を見張る。すました顔をしているが彼女が魔法を使った形跡が残っていて、さらに彼女を好きになる。

「…ごめんなさい。ワインをかけて」

 やっぱり。

「やはり、わざとか」

 グッとくぐもった声が聞こえた気がした。申し訳ない、と顔に書いてありそうなほど反省してた。
 切れ者なのに、天然がひどいなぁ。可愛い。
 色々な良さを持つ彼女を見て決意する。

「決めた。君を持ち帰ろう」

「ふえ?」

 転移魔法を行使して自分の部屋に着く。ちょっと古臭いが一応これでも公爵家だからでかい。

「今日から君の部屋だ」

 いまだ驚いてる彼女に真剣に魔法やっといて良かったなぁと安堵していた。
 ふふ、久しぶりにこんなに笑ったな。

「これからよろしくね、ユカ」

 可愛らしい彼女に向かってそんなことを言っても返事が来ないけど気にしない。
 こうして俺とユカの生活が始まった。 

 その日の夜に執務室に2人の客人が現れた。

「こんなところになにか御用で?」

「貴方……王になるつもりはないかしら」

 窓から入ってきた2人はピリピリしてる。殺気がひどい。並の人なら倒れてそう…そんな風に考えながら耳を傾ける。

「どう?貴方が王になるのならばユカ様との婚姻認めるわよ」

 がそんなことを言った。王位を俺に奪えと言った。

 要するに、王にならなければ婚姻は認めないと言っているのだ。俺は彼女がほしい。もう、諦められないほど。

 だから、言うことはただ一つしかない。

「俺が王になりましょう。そしてこの国を変える」

 取り敢えず、兄を王から引きずり落とせば良い。それぐらい簡単だ。最優先事項はどうやって彼女を落とすか。

「期待しているよ」

 その言葉を最後に直ぐに消えて肩の力を抜く。なんで国の最高権力者共が来るんだよ。豪華すぎだわ!

 彼は知らない。
 アルとソフィア2人に一生振り回されることなんて。これがまだ、彼のストレスの序章にすぎないなんて。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 補足
 ソフィアは()で色々詠唱してたけどなくてもできるよ!あれはノリというか気分とかの問題です!

 ギル君は結構、苦労人気質だから幸せになってほしい。
 私はユカ様が登場キャラで一番好きだからこうゆう人と幸せになってほしい。

 いつも誤字報告ありがとうございます!(*´ω`*)
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