夢でも良いから理想の王子様に会いたかったんです

さこの

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その27(残念会)

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んんーっ。

揺れる馬車が心地良くて眠っちゃったみたい
ベッドの上だ!
「あれ?ドレスどうしたんだっけ?」
シンプルな普段着のワンピースになっている

「お嬢様?起きられましたか?」

メイドのアンがこちらへ向かってきた
「うん。いま何時?」

「17時でございますよ。お加減はいかがですか?」

「目が重いの」

「あら?まだ少し腫れていますね。タオルをお持ちしますね」
蒸したタオルを目蓋に載せる
「気持ちいいー」
はぁーと一息つく

「お嬢様お茶会はいかがでしたか?」

「…………途中で帰ってきちゃった。」

「まぁ。」

「でも、ソフィア殿下とお友達になったの」

「それは!よろしかったですわね」

「うん!」

コンコンコンとノックをする音
「マリー起きてる?」

侯爵様ですね。アンが扉を開けると

「パパ!」
お嬢様がパァーッと明るい声で言う

「起きた?今日は大変だったね。疲れてない?」

「…………うん。」

「怖い思いを、した?」

「…………うん。」

「大丈夫?」

「…………うん。」

「本当?なんか言いたいことある?」

「パパとの約束を破っちゃったから、男の子たちに囲まれちゃったの。怖かった」

「そうなの?」

「でも殿下が助けてくれたの」

「お礼をしなきゃね」

「うん。何をすればいいの?」

「考えておくよ」

「パパ、ゴメンなさい」
しゅんと反省して下を見るとハンカチを握っていた。
わたしのハンカチじゃない……

「さぁ、そろそろ夕食にしようか?ユーリーもフランも待ってるから」
ポンと頭に手を乗せられる

「うん。抱っこして」
……甘えたい気分なのよ

「お姫様じゃなくて赤ちゃんになったの?」

「……怖かったからギュってして欲しいの、ダメ?」
唇をギュっと噛み締める

「おいで」
腕を広げられる

ああぁぁー。落ち着く。。
お父様の匂いとか、温もりとかってすごい安心するの。
私は八歳。まだまだ甘えたいの。
もう前世とかいーや。八歳からやり直しよ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ディナールームに着くと、
「マリー大丈夫?今日はゴメンね。もっとちゃんと見ておけば良かった!」

「姉様。ゴメンなさい。怖い思いさせちゃった」

「ううん。私がパパの言いつけを守らなかったからだもん。二人とも悪くないよ。」

「でも……怖い思いしたでしょ?」
フランが近寄る

「んー。もう忘れちゃった!」

「マリー、従兄弟のシモーヌおぼえてる?」

「ママのお兄さんの息子さん?」
ギラギラした親子だったわね・・・。

「今度皆んなで遊びにおいでって行ってたけど、どうする?」

「………行きたくない」
もう男の子ヤダ!!ギラギラキライ。
掴まれた腕が急に痛くなってきたので、腕を触ると

「マリー?今日は乱暴された子息たちから謝りたいと言う連絡があったんだけど、会う?」
ジロジロと見られて、上から圧をかけられて、怖かったもん。
団体で来られてもヤダ。

「………会いたくない」
ぽそりと呟く


「そうか。じゃお断りしよう。」

お兄様もこちらに寄ってきて二人とも私をギュっと抱きしめてくれた。
……幸せー。

この距離はライブハウスの距離だわ。
ぎゅーぎゅー詰めのライブってば足の置き場もなくなるのよね。
どさくさ紛れにお尻や胸を触ってくる輩もいたわね!!
思い出したら、怒りが・・・!!


「さて、この話は終わりだな。食事にしよう!マリーの好きなものを作らせたよ」

「うん。ありがとう。嬉しい」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「わぁー。御馳走だ!!好きなものばっかり!」

「今日は、マリーとフランのお茶デビューだったからね。お祝いだよ」

「失敗しちゃったのに?」

「二人とも、ちゃんと挨拶できてたし、ちゃんと顔も覚えてもらっただろう?失敗じゃないよ」

「父上…ありがとうございます。」

「そう?お前の兄は挨拶で失敗してたから、二人とも合格だよ!」

「父上…それ今言う?」

「今言わなきゃいつ言う?」

ーーーみんなで笑い合う。


「失敗しちゃったけど、お友達もできたし、怖かったけど行って良かった」

「これからお茶会にご招待されることが増えると思うんだ。どちらの家に行くかは私が決めるけど、いい?」

「男の子がいないところがいい。」

「そうだね。断れるところは断るけど、どうしても行かなきゃ行けないお家があったら、一緒にユーリーかフランを行かせるよ」

「ボクは姉様と一緒ならどこにでも行くよ」

「私も行こう」

お茶会はしばらく行きたくない…ケド、お兄様やフランと行けるなら良いかな?
頼もしい兄弟だもん。
でも失敗しちゃったから、お誘いなんて来ないと思う。だから

「お誘いなんてあるかしら?」
ぽつり呟く……

「「「あぁ。分かってないね」」」

呆れたような、残念なような、なんとも言えない顔で笑っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日、ブロッサム侯爵家には大量のお茶会への招待状が届けられる。
ローズマリア以外が知ることととなる。










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