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第2章 京香の愛犬、シロ
京香の情魔
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ワンッ!ワンッ!ワンッ!······ウ~~ッ!
我輩は京香の後ろを追いながら、男に向かって吠え続けた。我輩のつぶらな瞳と男の濁った眼差しが交錯する。男は、ただ吠えるだけで、何もできない我輩を嘲っていた。
京香は、無情にも淫臭を吐き続け、それを吸収する男の姿が、よりリアルになっていく。その姿は、今までの男のものとは違って、10代の少年に変わっていた。
少年らしい姿は、スカートではないが京香と似たような服を着ていた。胸には、京香のものと同じ模様が縫い付けられている。
我輩が見たところ、黒い男が変化した姿でなければ、少年は爽やかな好男子と言ったところだった。あの好色に溺れて歪んだ表情が実にもったいない。
「くくくっ······娘のスケベな匂いは、この男のものか······」
好男子の淫らな舌が、京香の首筋を這いおり、煙のように顔をブラウスの中に忍び込ませては、カタツムリのように這い跡を残し、そして、蛇のようにのたうって太ももに巻き付いては、スベスベの樹の幹を苦もなく這い登っていった。
スカートの中に巻き付くと、ショーツの奥から、強引に淫臭を搾り出した。濡れて湿ったスケベな靄に包まれて、好男子はうっとりと淫らな薫りに酔いしれている。
「おい、そこの間抜けなバカ犬!!いいことを教えてやる。娘のスケベな匂いはな、この姿の男に対する情念で出来てるんだよ」
今や、黒い男は、煙のような儚い体から、京香のスケベな情念が実体化されて、実在の体を持つに至った。風で不定形に拡散する事もなく、体の向こうが透けて見えることもない。
それでいながら、人間の姿はもちろんのこと、煙のような気体から軟体動物のような柔らかい個体まで、自由自在に状態を変えることができた。
また、我輩のような霊能体しか可視化できないようにも、誰の目にも見えるようにすることも出来るのだった。
「俺の体は、この娘のスケベっ気で出来ているからな、娘のスケベな情念に含まれているものなら、どんな姿も採ることが出来るんだよ。アッハッハッ!! 娘のお気に入りのスケベな姿をとって、こいつのあそこを好きなように玩んでやるぜ❤️」
少年は、我輩を挑発するような不敵な笑みを見せた。そして、気だるそうな面持ちの京香と唇を重ね、蛇のようにチロチロと舐めまわしていた。
ワンッ、ワワンッ、ワオ~~ン!!
(貴様、いったい何者だ。我輩の主に何をしている!?)
「俺が何者かなんてどうでもいいんだよ!これからは、好きな時に好きなだけ娘を色気付かせて、いやらしい性気を貰いに来るからな、アッハッハッ······!」
我輩に哄笑を撒き散らす、淫らそうな好男子の姿が、忽然と消えた。後には、気配もなければ残留思念もなくなっていた。
まるで、最初から存在などしていなかったかのように······
我輩は京香の後ろを追いながら、男に向かって吠え続けた。我輩のつぶらな瞳と男の濁った眼差しが交錯する。男は、ただ吠えるだけで、何もできない我輩を嘲っていた。
京香は、無情にも淫臭を吐き続け、それを吸収する男の姿が、よりリアルになっていく。その姿は、今までの男のものとは違って、10代の少年に変わっていた。
少年らしい姿は、スカートではないが京香と似たような服を着ていた。胸には、京香のものと同じ模様が縫い付けられている。
我輩が見たところ、黒い男が変化した姿でなければ、少年は爽やかな好男子と言ったところだった。あの好色に溺れて歪んだ表情が実にもったいない。
「くくくっ······娘のスケベな匂いは、この男のものか······」
好男子の淫らな舌が、京香の首筋を這いおり、煙のように顔をブラウスの中に忍び込ませては、カタツムリのように這い跡を残し、そして、蛇のようにのたうって太ももに巻き付いては、スベスベの樹の幹を苦もなく這い登っていった。
スカートの中に巻き付くと、ショーツの奥から、強引に淫臭を搾り出した。濡れて湿ったスケベな靄に包まれて、好男子はうっとりと淫らな薫りに酔いしれている。
「おい、そこの間抜けなバカ犬!!いいことを教えてやる。娘のスケベな匂いはな、この姿の男に対する情念で出来てるんだよ」
今や、黒い男は、煙のような儚い体から、京香のスケベな情念が実体化されて、実在の体を持つに至った。風で不定形に拡散する事もなく、体の向こうが透けて見えることもない。
それでいながら、人間の姿はもちろんのこと、煙のような気体から軟体動物のような柔らかい個体まで、自由自在に状態を変えることができた。
また、我輩のような霊能体しか可視化できないようにも、誰の目にも見えるようにすることも出来るのだった。
「俺の体は、この娘のスケベっ気で出来ているからな、娘のスケベな情念に含まれているものなら、どんな姿も採ることが出来るんだよ。アッハッハッ!! 娘のお気に入りのスケベな姿をとって、こいつのあそこを好きなように玩んでやるぜ❤️」
少年は、我輩を挑発するような不敵な笑みを見せた。そして、気だるそうな面持ちの京香と唇を重ね、蛇のようにチロチロと舐めまわしていた。
ワンッ、ワワンッ、ワオ~~ン!!
(貴様、いったい何者だ。我輩の主に何をしている!?)
「俺が何者かなんてどうでもいいんだよ!これからは、好きな時に好きなだけ娘を色気付かせて、いやらしい性気を貰いに来るからな、アッハッハッ······!」
我輩に哄笑を撒き散らす、淫らそうな好男子の姿が、忽然と消えた。後には、気配もなければ残留思念もなくなっていた。
まるで、最初から存在などしていなかったかのように······
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