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第2章 京香の愛犬、シロ
霊の襲撃を終えて
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黄昏は夕焼けへと空を真っ赤に変え、間もなく、太陽は地平線の下に沈んだ。刻々と夕闇が空を覆っていく。夜を迎えた、冷たい秋風が吹く西の空では、1番星の金星が輝きだした。
あれほどしつこく京香にとり憑いていた黒い男は、影も形もなく消え失せてしまった。すると、あれほど欲情に悶えてえた京香は、途端に元の状態に戻った。不思議なことに、京香は自分が欲情していたことも覚えていなかった。
まだ、その余韻は体に残っていたが、意識ははっきりとしている。そのせいで、黒い男のことなど全く知らない京香は、なぜ自分の穿いているショーツが、こんなに濡れて冷たいのか解らず訝った。また、歩くと性器の閉じ目から、生臭くてベタベタしたものが漏れてきて気になった。それは、クロッチにネトネト貼り付くので、ことのほか気持ち悪かった。
我輩は、尻尾を振り乱しながら京香の後に付いていった。1度は我輩を捨てて行こうと思った京香だったが、我輩が付いて行っても、邪険にして追い払うようなことはせず、そのまま我輩の好きにさせた。とはいえ、含むものはあるようで、我輩を見つめる京香の瞳には、どことなく非難の色が感じられる。
京香は、我輩には1言も話しかけず、濡れてベトつくショーツを気にしながら、凉美と一緒に家路を急いだ。
「京香さぁ、さっき様子が変だったけど、どこか調子が悪いんじゃない。大丈夫なの?」
「うん······大丈夫、何でもないから」
京香は、ショーツの状態を思うと、とても大丈夫じゃなかったのだが、取り敢えず、凉美に要らん心配をかけないようにした。
「私さぁ、さっき少し気分がおかしくなったの。今は、もう平気だけどね。京香も似たような雰囲気だったから、ちょっと気になって。」
京香は、自分が凉美と似た状態だったと聞いて、首をかしげた。確か、さっき凉美がちょっとエッチな雰囲気だったのを思い出した。すると、自分もエッチな雰囲気だったのかと思うと、記憶にないので不安になった。びっちょり濡れたショーツを考えると恥ずかしくなってくる。
(私って、濡らしながら歩いてたの······?)
京香の顔が見る見る赤くなっていった。自分は、とんでもない淫乱娘なのではないか、と激しい羞恥と恐怖が襲ってきた。京香はショーツの冷たさを、苦々しく味わった。
(あそこから、生臭くてベタベタしたのが漏れてくるけど······いったい、これは何?)
謎の不快感が、京香の歩みをぎこちないものにした。そんな京香を、不安げに眺める凉美だった。
く~~ん······く~~ん❤️
我輩が見たところ、2人の周辺に不安要因は見当たらなかった。スケベな霊も風も2人の性臭を気にかけている様子はない。匂ってはいても危険なほどでは無かった。むしろ、我輩には魅力的な牝の薫りに感じた。ただ1つ、京香の性器から漂う生臭さにだけは閉口したが。
「この犬付いてくるよ。どうするの?」
「知らない······好きにさせるよ」
金星の輝きが、より強くなっていく。空の雲は、黒い影となって浮いている。金星に続いて、今では2番、3番と大小様々な色合いの星ぼしが姿を現していた。
「また、明日ね。京香ぁ、様子が変だから気をつけてよ」
「うん······有り難う······」
京香と凉美は、お互いに別れて家路に就いた。我輩は、生臭さに鼻をしかめながら、京香の尻を追いかけていった······
あれほどしつこく京香にとり憑いていた黒い男は、影も形もなく消え失せてしまった。すると、あれほど欲情に悶えてえた京香は、途端に元の状態に戻った。不思議なことに、京香は自分が欲情していたことも覚えていなかった。
まだ、その余韻は体に残っていたが、意識ははっきりとしている。そのせいで、黒い男のことなど全く知らない京香は、なぜ自分の穿いているショーツが、こんなに濡れて冷たいのか解らず訝った。また、歩くと性器の閉じ目から、生臭くてベタベタしたものが漏れてきて気になった。それは、クロッチにネトネト貼り付くので、ことのほか気持ち悪かった。
我輩は、尻尾を振り乱しながら京香の後に付いていった。1度は我輩を捨てて行こうと思った京香だったが、我輩が付いて行っても、邪険にして追い払うようなことはせず、そのまま我輩の好きにさせた。とはいえ、含むものはあるようで、我輩を見つめる京香の瞳には、どことなく非難の色が感じられる。
京香は、我輩には1言も話しかけず、濡れてベトつくショーツを気にしながら、凉美と一緒に家路を急いだ。
「京香さぁ、さっき様子が変だったけど、どこか調子が悪いんじゃない。大丈夫なの?」
「うん······大丈夫、何でもないから」
京香は、ショーツの状態を思うと、とても大丈夫じゃなかったのだが、取り敢えず、凉美に要らん心配をかけないようにした。
「私さぁ、さっき少し気分がおかしくなったの。今は、もう平気だけどね。京香も似たような雰囲気だったから、ちょっと気になって。」
京香は、自分が凉美と似た状態だったと聞いて、首をかしげた。確か、さっき凉美がちょっとエッチな雰囲気だったのを思い出した。すると、自分もエッチな雰囲気だったのかと思うと、記憶にないので不安になった。びっちょり濡れたショーツを考えると恥ずかしくなってくる。
(私って、濡らしながら歩いてたの······?)
京香の顔が見る見る赤くなっていった。自分は、とんでもない淫乱娘なのではないか、と激しい羞恥と恐怖が襲ってきた。京香はショーツの冷たさを、苦々しく味わった。
(あそこから、生臭くてベタベタしたのが漏れてくるけど······いったい、これは何?)
謎の不快感が、京香の歩みをぎこちないものにした。そんな京香を、不安げに眺める凉美だった。
く~~ん······く~~ん❤️
我輩が見たところ、2人の周辺に不安要因は見当たらなかった。スケベな霊も風も2人の性臭を気にかけている様子はない。匂ってはいても危険なほどでは無かった。むしろ、我輩には魅力的な牝の薫りに感じた。ただ1つ、京香の性器から漂う生臭さにだけは閉口したが。
「この犬付いてくるよ。どうするの?」
「知らない······好きにさせるよ」
金星の輝きが、より強くなっていく。空の雲は、黒い影となって浮いている。金星に続いて、今では2番、3番と大小様々な色合いの星ぼしが姿を現していた。
「また、明日ね。京香ぁ、様子が変だから気をつけてよ」
「うん······有り難う······」
京香と凉美は、お互いに別れて家路に就いた。我輩は、生臭さに鼻をしかめながら、京香の尻を追いかけていった······
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