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序章 英国フォルティア学院
そう… 僕はあの学園で学んだんだ。
「はぁ――‥ 」
翌日、聖歌隊のメンバーに紹介されたクリフェイドは早々に溜息つく。僕はまだ… 兄さんとこの学園に行くなんて言ってなければ、聖歌隊に入るなんて一言も言ってない…
クリフェイドはこれからのことを考えると憂鬱そうに顔をしかめた。
ヒューマン牧師がクリフェイドに自己紹介を促すもクリフェイドは無視。せめてもの反抗で何も言わない。それを見兼ねて代わりにヒューマン牧師が紹介した
「彼が新しく聖歌隊のメンバーに加わったクリフェイド・シュバルク君だ。皆、仲良くするように…」
ヒューマン牧師の紹介に周りはざわつく。
そして印象は最悪だった――‥。
まず、賛美歌は唄わない。祈りは捧げない。聖書は読まない…挨拶もろくにせず、無口無表情で通ったクリフェイドの印象は聖歌隊メンバーにとってまさに最悪だった。
クリフェイドは一人になりたくなり、そっと礼拝堂を抜け出すと回廊を歩いていく
―― バサッ
聞き覚えのある羽根の音に一瞬眉根をひそめた。
「……何のようだ?
クローシェ――‥」
クリフェイドがそう言って振り返ると、
そこには相変わらず氷のような美しさを持った天使、クローシェがいた…。
『…お前は馬鹿なのか?アレでは仲良くどころか周りに敵を作るだろうに…』
呆れた顔でそう漏らすクローシェの言葉にクリフェイドは冷ややかな目を向ける
「ハッ! 僕に… 崇拝しない神を讃える謳を唄えというのか?それこそ、神を愚弄しているだろう…?
…それに敵だと? 僕の知ったことか。僕は本来、群れるのが嫌いだ。父さんは友達を作れというが、僕に友達など必要ない。
友達、親友… 恋人、家族など所詮絆なんて脆いものだ… 簡単に壊れてしまうくらいに、な」
『…………』
「傷つくくらいなら、最初からないほうがいいだろう? 友達だなんて… 絆なんて一瞬の幻だ。自分に危機が迫れば人は皆、簡単に裏切る」
そう…
僕はあの学園で学んだ。自分以外は信用できないということを――‥
『………』
『…どうだかな。お前がそう思っていても皆が皆、そういった人間ばかりではない』
クローシェが不意に視線をずらした。その視線の先にクリフェイドも目を移すと、そこには柱に隠れてチラチラと、こちらを窺う男の子…
歳はクリフェイドと同じくらいの年齢に見える‥
クリフェイドは小さく溜息ついた。
「ちっ…
何を隠れている?さっさと出て来い」
まさかのクリフェイドの言い方にあからさまに呆れるクローシェ…
クリフェイドに何気に気にかける彼もまた、かなりお節介な性格のようだ。
クリフェイドに出てこいと言われ柱の陰から出てきたのは色素の薄い茶色の髪の… 少年だった。
「え…っと、なんかごめんな?;俺さ、お前と友達になりたくてさ…
追いかけたのはいいけど、声かけづらくて…」
困った表情して頭をかくと、少年はニカッと笑う
「俺はショーン・パトリック。仲良くしようぜ?」
何故か、あっという間に友達が成立した。
「…………」
ーー対し、クリフェイドはあからさまに嫌な表情を浮かべる
「そんな嫌な顔するなよ…。俺だって傷つくんだぜ?」
クリフェイドの反応に落ち込み気味なパトリックは気を取り直して言った
「戻ろう?賛美歌とかさ、唄いたくないなら唄わかくてもいいからさ… そりゃあ良くはないけど‥‥
戻らないと余計に陰口言われるぜ?」
眉を下げて困惑顔のパトリックはクリフェイドのことを心配して見に来たようだ
「つかさ、自己紹介のとき一言も喋らねぇから、てっきり口聞けねぇ奴だと思ってたんだけど…
喋れるなら喋ろよ?みんな、お前のこと誤解してると思うし…」
『……ほれ、友達一号が心配してるんだ。何か答えてやったらどうだ?』
「うるさい」
「あ!悪い!!そんなつもりはなかったんだけどよ… 気に障ったならごめん」
「ちがう。お前じゃない」
クローシェの言葉に返したつもりが、前にいたパトリックが自分に言ったとばかりに誤解してしまった。
くそっ…
クローシェの姿も声も他の人間には視界に映らなければ聞こえもしないのか…。面倒だな…
ちっ… と短く舌打ちするクリフェイドを見てパトリックは何気なく言った
「クリフェイドってさ、なんか… 思ってた感じと違うよな」
その言葉にパトリックに視線を向ける
「なんつーか…
見た感じ、華奢でさ、儚げに見えるのに実際口聞いてみたら… まぁなんつーかなぁ‥」
最後のほうは声を濁らせ適当にごまかすパトリックに、クリフェイドは怒ることもなく‥ ただ呆れた視線を向けるだけ。
パトリック… ただのお人よしの馬鹿。
ーークリフェイドはそう分析した。
そう、一見クリフェイドを見た感じ… 小柄で華奢な身体、儚げに見えるその容姿。パトリックはなかなか馴染めず、話しかけづらい彼は浮いてしまったと思っていた。
礼拝堂から抜け出したのも、仲間はずれにされ居心地悪さに寂しい思いをしながら出ていったと思ったパトリック、
実はとんでもない間違いだったことに気付かされた。なんてことはない。彼(クリフェイド)は一人を好んでいるし、寧ろ、寂しいどころか彼は毒舌家だ。
だが、そんなところも気に入ったパトリックはあからさまに嫌な顔するクリフェイドにお構いなしに少々強引に友達になったのだった‥。
翌日、聖歌隊のメンバーに紹介されたクリフェイドは早々に溜息つく。僕はまだ… 兄さんとこの学園に行くなんて言ってなければ、聖歌隊に入るなんて一言も言ってない…
クリフェイドはこれからのことを考えると憂鬱そうに顔をしかめた。
ヒューマン牧師がクリフェイドに自己紹介を促すもクリフェイドは無視。せめてもの反抗で何も言わない。それを見兼ねて代わりにヒューマン牧師が紹介した
「彼が新しく聖歌隊のメンバーに加わったクリフェイド・シュバルク君だ。皆、仲良くするように…」
ヒューマン牧師の紹介に周りはざわつく。
そして印象は最悪だった――‥。
まず、賛美歌は唄わない。祈りは捧げない。聖書は読まない…挨拶もろくにせず、無口無表情で通ったクリフェイドの印象は聖歌隊メンバーにとってまさに最悪だった。
クリフェイドは一人になりたくなり、そっと礼拝堂を抜け出すと回廊を歩いていく
―― バサッ
聞き覚えのある羽根の音に一瞬眉根をひそめた。
「……何のようだ?
クローシェ――‥」
クリフェイドがそう言って振り返ると、
そこには相変わらず氷のような美しさを持った天使、クローシェがいた…。
『…お前は馬鹿なのか?アレでは仲良くどころか周りに敵を作るだろうに…』
呆れた顔でそう漏らすクローシェの言葉にクリフェイドは冷ややかな目を向ける
「ハッ! 僕に… 崇拝しない神を讃える謳を唄えというのか?それこそ、神を愚弄しているだろう…?
…それに敵だと? 僕の知ったことか。僕は本来、群れるのが嫌いだ。父さんは友達を作れというが、僕に友達など必要ない。
友達、親友… 恋人、家族など所詮絆なんて脆いものだ… 簡単に壊れてしまうくらいに、な」
『…………』
「傷つくくらいなら、最初からないほうがいいだろう? 友達だなんて… 絆なんて一瞬の幻だ。自分に危機が迫れば人は皆、簡単に裏切る」
そう…
僕はあの学園で学んだ。自分以外は信用できないということを――‥
『………』
『…どうだかな。お前がそう思っていても皆が皆、そういった人間ばかりではない』
クローシェが不意に視線をずらした。その視線の先にクリフェイドも目を移すと、そこには柱に隠れてチラチラと、こちらを窺う男の子…
歳はクリフェイドと同じくらいの年齢に見える‥
クリフェイドは小さく溜息ついた。
「ちっ…
何を隠れている?さっさと出て来い」
まさかのクリフェイドの言い方にあからさまに呆れるクローシェ…
クリフェイドに何気に気にかける彼もまた、かなりお節介な性格のようだ。
クリフェイドに出てこいと言われ柱の陰から出てきたのは色素の薄い茶色の髪の… 少年だった。
「え…っと、なんかごめんな?;俺さ、お前と友達になりたくてさ…
追いかけたのはいいけど、声かけづらくて…」
困った表情して頭をかくと、少年はニカッと笑う
「俺はショーン・パトリック。仲良くしようぜ?」
何故か、あっという間に友達が成立した。
「…………」
ーー対し、クリフェイドはあからさまに嫌な表情を浮かべる
「そんな嫌な顔するなよ…。俺だって傷つくんだぜ?」
クリフェイドの反応に落ち込み気味なパトリックは気を取り直して言った
「戻ろう?賛美歌とかさ、唄いたくないなら唄わかくてもいいからさ… そりゃあ良くはないけど‥‥
戻らないと余計に陰口言われるぜ?」
眉を下げて困惑顔のパトリックはクリフェイドのことを心配して見に来たようだ
「つかさ、自己紹介のとき一言も喋らねぇから、てっきり口聞けねぇ奴だと思ってたんだけど…
喋れるなら喋ろよ?みんな、お前のこと誤解してると思うし…」
『……ほれ、友達一号が心配してるんだ。何か答えてやったらどうだ?』
「うるさい」
「あ!悪い!!そんなつもりはなかったんだけどよ… 気に障ったならごめん」
「ちがう。お前じゃない」
クローシェの言葉に返したつもりが、前にいたパトリックが自分に言ったとばかりに誤解してしまった。
くそっ…
クローシェの姿も声も他の人間には視界に映らなければ聞こえもしないのか…。面倒だな…
ちっ… と短く舌打ちするクリフェイドを見てパトリックは何気なく言った
「クリフェイドってさ、なんか… 思ってた感じと違うよな」
その言葉にパトリックに視線を向ける
「なんつーか…
見た感じ、華奢でさ、儚げに見えるのに実際口聞いてみたら… まぁなんつーかなぁ‥」
最後のほうは声を濁らせ適当にごまかすパトリックに、クリフェイドは怒ることもなく‥ ただ呆れた視線を向けるだけ。
パトリック… ただのお人よしの馬鹿。
ーークリフェイドはそう分析した。
そう、一見クリフェイドを見た感じ… 小柄で華奢な身体、儚げに見えるその容姿。パトリックはなかなか馴染めず、話しかけづらい彼は浮いてしまったと思っていた。
礼拝堂から抜け出したのも、仲間はずれにされ居心地悪さに寂しい思いをしながら出ていったと思ったパトリック、
実はとんでもない間違いだったことに気付かされた。なんてことはない。彼(クリフェイド)は一人を好んでいるし、寧ろ、寂しいどころか彼は毒舌家だ。
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