【完結】私ですか？ただの令嬢です。

授業はいつも通りです！

「おはようございます、ヴァリフィア様。」

「おはよう。」


翌朝、ユリエルが入口で待ってくれていた。
しかし、シェシュアとミエラの姿が見えなかった。


「2人は？」

「シアとミエラは、一足先に学園に向かいましたわ。明日は先に行くと、昨日言われましたの。」

「そうなのね。用事かしら。」

「授業が始まるまでに、実技の質問をしておきたいのだそうですわ。」

「確かに、昨日の実技は少し難しいものだったわね。」


その後クラスルームに入ると、シェシュアミエラを見つけた。
2人も私達に気付いたようだ。


「おはようございます、ヴァリフィア様、ユリエル様。」

「おはようございますっ！」

「「おはよう。」」


2人とも元気よく挨拶をしてくれる。
朝から気持ちが良いことだ。


「それで…昨日の実技の内容、よく理解できたのかしら？」

「はい、バッチリです！」

「スフレ先生に伺って、とても詳しく教えていただきました。」


ミエラは笑顔でそう言い、シェシュアが付け足して答えた。
するとユリエルが思い出したかのように聞いてきた。


「ヴァリフィア様も、昨日国王陛下から呼び出しを受けたと聞いたのですが……。」

「ええ。少しね。暫くは学園が終わった後、王城に通うことになるから、一緒に帰れなくなるわ。ごめんなさいね。」

「いえいえ！お気になさらずに。それほど重要な要件なのですね……。」

「そうね……。あまり内容は言えないのよ。」

「そうなのですね……。」


少し空気が重くなってしまった。
しかし、丁度その時スフレが入ってきた。


「皆、席につけ。始めるぞ。」


(ナイスタイミング！流石先生！)


そうして、いつもと変わらない授業が始まった。