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絶対に知ってるよね…?

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何か指示があったのか、私の周囲に居た他の暗殺者達も離れて行く。


(一斉に暗殺者達が何処かへ行くみたい…。向かう先にいるのは、印を付けた1人が仲間と会っていた場所だね。)


安心は出来ないが、自身の周囲に反応は無くなった。
全員が合流しているようだ。
依頼人らしき元へ向かった者以外は、だが。


(何か話しているようだけど、内容をどうにか聞き取れないかなぁ…。)


そこで私は気配も完全に断ち、音も無く暗殺者達の近くに瞬間移動をする。
直接聞く方が早いと判断したからだ。


「何故、我らを呼び戻したのですか?」

「想定外の事が起きた。」

「想定外…とは?」

標的ターゲットが我々に気付いた。」

「っ!なんと…。」

「1人、気付かれた事を知らせに来た。その者を依頼人の元へ向かわせ、依頼の危険度が上がった事を報告させている。」

「我らは現状維持でしょうか。」

「そのつもりだ。」


(念話みたいなものがあるのかな?一斉に動いていたし。けど、それだと集めた意味が無くなる。つまり、招集とかの簡単な合図しか出来ない魔法…って事になるよね。)


冷静に考える。
暗殺者達は、名前を呼ばないように気を付けているようだ。
当然と言われれば当然なのだが。

私は一先ず寮の自室へと戻った。
少し経つと、依頼人の元へ向かっている者がその屋敷に着いたようだ。
それにしても、超高速移動だった。
さすがに瞬間移動は使えないようだが、身体強化は相当なもののようだ。
しかし、着いた場所に問題があった。


(国境を…越えている。他国からの暗殺者……面倒だよぉ…ほんと。)


呆れつつ、何故こうも面倒事に巻き込まれるのだろうか。
厄介ここに極まれり。
それはそうと、この問題を片付けなければならない。
他国が関わっているとなると、あまり事を大きくするのは良くない。
とりあえず、魔法の印を付けている暗殺者の視界を覗き見る。


(この人は確か、隣国の大公爵だったはず。……国王が関わっている可能性が高くなったよ…。)


この暗殺者達の事は、国王陛下に話さないことに決めた。
勿論、友人達にもだ。
エフェンには話すか迷ったが、あれだけの変身魔法の使い手だ。
既に知っているだろう。

それについては国王陛下も同じだと思った。
情報収集力が桁違いの国王ならば、隣国が関わっている事も把握済みのはずだ。
その上で私に伝えていないとなると、自分でどうにかするだろうと思われているという事になる。
あくまでも、暗殺者の情報を掴んでいればの話だが。
しかし、私は90%以上の確率で知っているだろうと予測する。


(これって……ある意味丸投げでは?)


そう思わずにはいられなかった。
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