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どういうことでしょう
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時は戻り、皇帝陛下が帝国へと帰られた翌日。
「おはよう、エイリジュ。」
「おはよう……姉さん…。」
「相変わらず、朝が弱いわね。」
「うん……あれ、父さんと母さんは…?」
朝、私が朝食に降りた時には既に居なかった。
使用人達に聞いても、首を振るばかり。
知っているが、言うなと口止めされているのだろう。
「知らないわよ。誰も教えてくれないもの。」
「そっか…。」
「ふふっ。」
「どうしたの?」
「昨日のエーリが嘘みたいね。あんなに紳士的だったのに、今では甘えている可愛い弟だわ。」
「むぅ~…。」
「そのままでいてね。」
「僕だって……いつかはちゃんとするもん。」
「ふふっ、出来るかしら。」
「出来るよ!……きっと!」
「エーリがお兄さんになる時を、楽しみにしているわね。」
「……うん!」
正直、そのままでいてほしい。
姉離れならぬ、弟離れが出来ないかもしれない…。
しかし、エイリジュはもう11歳。
今年で12歳でもある。
大人になっていくエイリジュを見ているのも、姉の私からすればとても可愛い。
父と母には、私よりも可愛く見えているだろう。
「さて、朝食を食べたら、エーリはお勉強ね。頑張って。」
「うん!頑張るよ!」
そしてエイリジュを家庭教師に任せ、私はとある場所へと向かった。
「エフェン。」
「今日はヴァリフィアから来たのか。それで、用件は侯爵のことかい?」
「流石ね。その通りよ。知っているんでしょ?」
「当たり前さ。私は『情報屋』だからな。それで、ラーノンス侯爵夫妻だか……今は王城にいるぞ。」
「王城…!?」
「ああ。国王陛下の命令でな。」
「どうして?」
「卒業後、出来るだけ早く結婚させたいらしいぞ?」
「え……?」
「まぁ、そうなるよな。」
エフェンの言葉に、私は驚きのあまり固まってしまった……。
「おはよう、エイリジュ。」
「おはよう……姉さん…。」
「相変わらず、朝が弱いわね。」
「うん……あれ、父さんと母さんは…?」
朝、私が朝食に降りた時には既に居なかった。
使用人達に聞いても、首を振るばかり。
知っているが、言うなと口止めされているのだろう。
「知らないわよ。誰も教えてくれないもの。」
「そっか…。」
「ふふっ。」
「どうしたの?」
「昨日のエーリが嘘みたいね。あんなに紳士的だったのに、今では甘えている可愛い弟だわ。」
「むぅ~…。」
「そのままでいてね。」
「僕だって……いつかはちゃんとするもん。」
「ふふっ、出来るかしら。」
「出来るよ!……きっと!」
「エーリがお兄さんになる時を、楽しみにしているわね。」
「……うん!」
正直、そのままでいてほしい。
姉離れならぬ、弟離れが出来ないかもしれない…。
しかし、エイリジュはもう11歳。
今年で12歳でもある。
大人になっていくエイリジュを見ているのも、姉の私からすればとても可愛い。
父と母には、私よりも可愛く見えているだろう。
「さて、朝食を食べたら、エーリはお勉強ね。頑張って。」
「うん!頑張るよ!」
そしてエイリジュを家庭教師に任せ、私はとある場所へと向かった。
「エフェン。」
「今日はヴァリフィアから来たのか。それで、用件は侯爵のことかい?」
「流石ね。その通りよ。知っているんでしょ?」
「当たり前さ。私は『情報屋』だからな。それで、ラーノンス侯爵夫妻だか……今は王城にいるぞ。」
「王城…!?」
「ああ。国王陛下の命令でな。」
「どうして?」
「卒業後、出来るだけ早く結婚させたいらしいぞ?」
「え……?」
「まぁ、そうなるよな。」
エフェンの言葉に、私は驚きのあまり固まってしまった……。
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