明日の後悔
大学病院から、地元の総合病院へ戻って来た優衣は、救急搬送の帰りに救命士になった高校の同級生朝川と会う。
朝川へきちんとした返事もしないまま、2人で旅行へ来た先で、ピアノを弾く男性直斗と出会う。
大きな旅館の跡取りとして生まれた直斗は、高校を卒業した後、家を出てバンドを組んでいた。バンドはデビューする事が決まったが、直斗の代わりに別のギターが加入する事になっていた。
実家に戻り、しばらくは部屋に引きこもっていた直斗だったが、少しずつ亡くなった母が残したロビーにあるピアノを弾きはじめ、人の前に出るようになった。
ピアノの調律師として仕事をするようになった直斗の元に、直斗のファンだったという優衣がやってくる。
一度聞いた音を忘れない優衣は、直斗が適当に弾いたピアノの曲も、すぐに覚えて隣りで弾いた。
優衣は、浅川には付き合えない事を伝えたが、すでに優衣と結婚すると周りに言ってしまった浅川は、直斗からもらった1枚しかない楽譜を、破り捨てて、なんとか優衣が自分に気持ちが向くように、優衣の家族にも取り入っていた。
浅川の元を去り、直斗の元へやってきた優衣。
直斗と、6歳の直斗の甥っ子隼斗は、雨の日になかなか眠る事ができなかった。
優衣は、そんな2人の辛い思い出を、少しずつ溶かしていく。
直斗が結成したバンドが解散する事になり、メンバーだったケンもレイが直斗を訪ねてくる。ケンは、直斗がいなくなったバンドで歌う事が、辛くなってきていた。
直斗の双子の姉で旅館を継いだ柊子、直斗を小さな頃から支えてくれていた仲居の多岐、初恋の相手だったアヤカも、みんな後悔を抱えて生きていた。
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