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~第一章~
6話
しおりを挟む次に目を覚ましたのは夕食時だろうか
だろうかって言ったのはこの部屋には私の見える位置に時計が置いてないからだ。
それはそうだろう、赤ちゃんに必要ある物ではないし、部屋の見た目として置いてあるのは知っているのだけどここからは見えない。
どうしようもないのにお母様が心配で会いに行きたい、けれどこの体ではドアもあけられないし、もし開けれたとしても一人で歩いている所を誰かに見られたらすぐに部屋に連れ戻されてしまう。
こうなる事があらかじめ分かっていても、どうか助かって欲しいと願ってしまうのはやっぱり、あの方が私を産んでくれ、大切に愛情をもって育ててくれていると言う気持ちがあるからだろう。
自分の心臓の音がうるさい.......
静かな部屋で月明かりしかない真っ暗な部屋でどうしようもない気持ちをおさえ、ベッドから降りてルフレーラが座ったら可愛いと思ったのぉ!と私が座るのをわくわくしながら買ってきてくださった私の為の小さいソファーに近づきギュッと掴まる。
その時、カチャリと静かに扉が開く
こんな時間に誰だろう、ルーシーかノンラであれば今の状況をみたらベットから落ちたと勘違いして心配させてしまうかもしれないと焦っていると
「レーラ.......」
お兄様だったみたいで私がソファーに掴まっているのを見つけ、静かに部屋に入りこちらに近づいてくる。
慣れた手つきで私を抱き上げ背中を摩りながら一緒にソファー座ってくれる
どうしたのだろうと不安げにお兄様を見上げ小さな声で、にー?と呼んぶと少し眉をさげて笑いながら私を抱きしめて話始めた
「レーラ.....さっきね、侍女が話ているのを聞いたんだ。 お母様の急変をノンラに知らせに行ったルーシーと交代で入った侍女がね、レーラがむずがってなかなか寝付かなかったってね」
あの私が困らせてしまった侍女のことだわ、
「普段むずがったり、意味もなく泣いたりする事ないレーラがルーシーとノンラがしてた会話を聞いてか、それとも何かの異変を感じ取ったのかずっと寝付くまで泣いていたと聞いてね」
そう言うことか、それを聞いてお兄様は心配して来てくれたんだわ。寝すぎたら夜寝れなくなると言って途中でいつも起こしてくれるノンラがこず夕食もまだと言う事はかなり大変な事になってるかもしれないと考えていると
「レーラは賢いからお母様が大変な事分かっちゃったのかなと思って心配で見に来たらこのソファーに必死に掴まっているんだもん........少し驚いたよ」
お兄様を驚かせてしまったと同時に心配してくれたんだと言う事を言われうれしくなってしまった。
私の知っている乙女ゲームのシナリオでは兄妹仲なんてものは存在していなかったから、心配してくれたという一言で安心できた。
「ねぇレーラ......もしかしたらねお母様がいなくなってしまうかもしれないんだ....」
そう言ったラスウィータの体は少し震えていた
「ごめんね、情けない兄で......でも怖いんだ」
そう言ってぽつぽつと話始めた
先に生まれたラスウィータは父のネルノイからはただの次期当主としてしか扱われてなく、自分の子供としては見られていないと言った。でも母のタヴィアは小さな頃から厳しくはあったがとても優しく愛情をもって自分に接してくれどんなに忙しくても一日に一回はゆっくり話をする時間を作ってくれて、それは今でも変わらないらしい。
それゆえに当主として忙しくしてる生活で、自分を大切にしてくれる母を見てるからこそ、仕事や私用で家によりつかず帰ってきても自室にこもり食事ですら自室でとりほとんど関わりがなく、時々母に向って偉そうに何かを怒鳴っているのを見てからは父に対するすべての気持ちが冷めてしまったと言う。
そして本格的に父を嫌いになった出来事があると言うのだ
それは私が産まれた事によって発生しそれがラスウィータにとって父を目に映す事すら嫌になってしまった出来事のようだ。
自分自身にあまりに興味がなかった父を見ていたので予想はしてたのだが、小さな時の記憶などなく自分が産まれた時の事、その時の父の行動までは予測できなかった、それが分かったのはルフレーラが産まれた日だった。
母が産気づきもうすぐ生まれそうと言う時まで私用先からネルノイは帰ってこなかったそうだ
結局帰ってきたのは次の日の昼で生まれたばかりのルフレーラと命がけで産んだ母を気遣うこともなくただ一言使用人に疲れたから寝る、夕食まで起こすなと言ったきり部屋から出てこなかった。
夕食の時に家令のタヌカが無事の出産を伝えても、興味のなさそうに そうかと一言話したきり酒を飲み部屋に帰って行った。
その後、タヴィアが何度会ってやってくれと頼んでもどうせ出ていく女に興味はないと言い次その話をしたら修道院に入れるとまで言った。
産まれたばかりの自分の娘に会ってくれと言っただけで放り出すとまで言ったネルノイにラスウィータはあぁこれが殺意と言うものかと初めての感覚を教えられたのだった。
父から与えられたのは唯一殺意という感情だったのだと悲しそうに語るラスウィータを抱きしめ返した。
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