強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!

ましろ

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表-2

 出会った頃はクールで居丈高なディオンがこんなに壊れるとは思わなかったなあ、と数少ないデート?を思い出す。




「私は朝が早い。だからといって寝坊などして朝食抜きなどは困るぞ」
「承知しました」
「あと、場合によっては遠征などで長期間留守にすることもあるだろう。騎士の妻になるのだから、その程度のことで不満を周囲に零さぬよう努めてくれ」
「はい、肝に銘じます」

 おおう。初手から中々の言いっぷりね。
 これでは女性にモテないと見た。

「……まさかの現地妻も認めろとか言います?」

 この確認大事絶対。互いに許せるものと許せないものってあるわよね。

「おい。俺が女がいないと生きていけない様なクズだと?」
「あ、違うならよかった。私、夫を誰かと共有するのはゴメンなの」
「……ふん、結婚前から嫉妬か?」

 嫉妬?というより不快だから結婚は止めようかなというだけだけど。

「だって嫌じゃありません?誰がねぶったかも分からないカトラリーなんて気持ちが悪くて捨てたくなるでしょう?」
「ねぶる…だと…」

 ごめん遊ばせ。言い方が悪かったかしら。

「俺は騎士だ。そのように人の道に反する行いは絶対にしないと誓おう」
「分かりました。信じます」

 うん、これは信じてもいい気がする。
 よかった~、まあ顔が怖いからあんまり女性も寄り付かないのかな?と失礼なことを考える。

「いつも私達の為に頑張ってくれてありがとうございます」

 でも、たまに留守になのは何も困らないかな。
 だって料理の手抜きができるし、洗濯物も減るとかいいことも多いじゃない。

「騎士の妻としてしっかりと家を守れるよう努力しますね」

 ん?どうして眉間にシワが?

「……分かればいい」
「?はい」

 怒ってる?でも何に?

「とにかく。俺は妻を一番には出来ないということを覚悟してくれ。騎士に甘やかな生活などは無いからな」

 すっごーい。なに?亭主関白というやつかしら。
 その眉間のシワは、妻なんぞに愛想笑いすらくれてやらないぞということなのかも?
 ま、どうせ男が家にいるのなんて、寝ている以外はほんの数時間でしょ?その程度なら威張らせてあげますよ。

「分かりました。騎士とは本当に大変なお仕事なのですね。それでも弱音を吐かずに頑張ることが出来るディオン様は素晴らしいと思います」

 ほ~ら、どう?ちゃんと煽ててあげますよ?
 ……あれ?どうして眉間のシワが倍になるの?

 殿方は本当に分からないわね。
 まあ、結婚したら適度に距離をおいて、家事さえちゃんとやれば文句は無いでしょう。

「これからよろしくお願いします」
「ああ」








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