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12 私の婚約者が可愛すぎる
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ペトラ スカーリンが学園から消えた。
ペトラ スカーリンの起こした誘拐事件は瞬く間に社交界に広がり、侯爵も子爵に降爵され、領地に引き上げたと聞いた。
ペトラ スカーリンは最北の修道院送りとなり、もう2度と出てくる事は無いらしい。
肋骨にヒビが入り、あちこち傷だらけのカトリーヌは学園を休学中だ。
私は毎日カトリーヌの元へ今日の授業のノートを届け、日暮れまで一緒に勉強し、夕食をご馳走になって、寮に帰るという日々を送っている。
そして カトリーヌは私を見るたび、あの時のキスを思い出して真っ赤になっている。
視線が合うたび、手が触れるたび、肩が触れるたび、首まで赤くして恥ずかしがるカトリーヌがとっても可愛い。
私は増々 カトリーヌを甘やかしてしまう。
おやつを「あーん」と口に入れたり。
頭を撫でたり。
ハグしたり。
真っ赤になって恥ずかしがるカトリーヌが可愛すぎて、ついついかまってしまうのだ。
休学して、そろそろ1ヶ月。
来月から 又、学園に復帰する予定だ。
又、騒々しい日々が始まりそうで 今から心配だ。
もう2度とあんな事が起きないように、今度こそ私がしっかりとカトリーヌを守るから!!
✢✢✢
朝早く、私は学園の馬車停まで カティを迎えに来ていた。
そう、今日からカティが学園に復帰するのだ。
しばらくすると、モルガン家の紋章を付けた馬車がやって来た。
私は御者よりも早く馬車の扉に向い、扉を開けて カティを迎えた。
「おはよう カティ。馬車の揺れは大丈夫だった?」
「おはようございます エリィ。はい、もう大丈夫ですわ。何処にも痛みはありません。」
ニッコリと笑うカティ。
笑顔が眩しい!
「そう 良かった。では、お手をどうぞ。」
そう言ってカティに手を差し出す。
「ありがとうございます エリィ。」
私の手に小さく可愛らしい白い手を乗せる。
ゆっくりと 馬車から降りたカティと 見つめ合って、笑顔になる。
私達は少し前から お互いの事を愛称で呼び合うようになっていた。
2人距離がグッと近づいたようで とても嬉しい。
療養中、私を見るたび やたらと恥ずかしがるカティが可愛すぎて愛称で呼び合いたいとお願いしたんだ。
カティの部屋でいつものようにお茶を飲みながらカティの口にお菓子を食べさせていた時、あまりに可愛すぎて「カティ、あ~ん」と言ってみた。
カティは真っ赤になってモジモジしてもうなんだこの可愛い生き物は!!
私はたまらなくなって
「これからもカティって呼んでもかまわないかな?」そう言ってみた。
「えっ!?」
カティは全身真っ赤になりそうな程恥ずかしがってどもりながら
「も も も…もちろんかまいませんわ…」
そう言ってくれた。
そしてすかさず自分の事も
「私の事も エリィと呼んでほしいな。」
そうねだってみた。
「へっ?」もーホント爆発しそうだよね。
可愛い
「わ…わかりましたわ。エ…エリィ様…」
「エリィ」
「へっ?」
「エリィ。様はいらないよ。さぁ呼んで。」
「エ…エリィ。」
うつ向いて小さな声で呼んでくれた。
「ん?」
わざと聞き返す。
「エリィ。」
真っ赤になったカティの右耳にそっと触れて、耳元で
「ありがとう、カティ」
そう囁いた。
そうして私達は愛称でお互いを呼び合うようになった。
私の名前を呼ぶたびに頬を薄く染めるカティが可愛すぎる!
馬車を降りたカティと腕を組んで、私達は仲良く教室に向かった。
これからもこうしてずっと仲良く2人で過ごしていきたい。
カティをトロトロに甘やかして溺愛したい。
あーーー!早く結婚したい!
心の中で愛を叫ぶ!
カティ!愛してる!
ペトラ スカーリンの起こした誘拐事件は瞬く間に社交界に広がり、侯爵も子爵に降爵され、領地に引き上げたと聞いた。
ペトラ スカーリンは最北の修道院送りとなり、もう2度と出てくる事は無いらしい。
肋骨にヒビが入り、あちこち傷だらけのカトリーヌは学園を休学中だ。
私は毎日カトリーヌの元へ今日の授業のノートを届け、日暮れまで一緒に勉強し、夕食をご馳走になって、寮に帰るという日々を送っている。
そして カトリーヌは私を見るたび、あの時のキスを思い出して真っ赤になっている。
視線が合うたび、手が触れるたび、肩が触れるたび、首まで赤くして恥ずかしがるカトリーヌがとっても可愛い。
私は増々 カトリーヌを甘やかしてしまう。
おやつを「あーん」と口に入れたり。
頭を撫でたり。
ハグしたり。
真っ赤になって恥ずかしがるカトリーヌが可愛すぎて、ついついかまってしまうのだ。
休学して、そろそろ1ヶ月。
来月から 又、学園に復帰する予定だ。
又、騒々しい日々が始まりそうで 今から心配だ。
もう2度とあんな事が起きないように、今度こそ私がしっかりとカトリーヌを守るから!!
✢✢✢
朝早く、私は学園の馬車停まで カティを迎えに来ていた。
そう、今日からカティが学園に復帰するのだ。
しばらくすると、モルガン家の紋章を付けた馬車がやって来た。
私は御者よりも早く馬車の扉に向い、扉を開けて カティを迎えた。
「おはよう カティ。馬車の揺れは大丈夫だった?」
「おはようございます エリィ。はい、もう大丈夫ですわ。何処にも痛みはありません。」
ニッコリと笑うカティ。
笑顔が眩しい!
「そう 良かった。では、お手をどうぞ。」
そう言ってカティに手を差し出す。
「ありがとうございます エリィ。」
私の手に小さく可愛らしい白い手を乗せる。
ゆっくりと 馬車から降りたカティと 見つめ合って、笑顔になる。
私達は少し前から お互いの事を愛称で呼び合うようになっていた。
2人距離がグッと近づいたようで とても嬉しい。
療養中、私を見るたび やたらと恥ずかしがるカティが可愛すぎて愛称で呼び合いたいとお願いしたんだ。
カティの部屋でいつものようにお茶を飲みながらカティの口にお菓子を食べさせていた時、あまりに可愛すぎて「カティ、あ~ん」と言ってみた。
カティは真っ赤になってモジモジしてもうなんだこの可愛い生き物は!!
私はたまらなくなって
「これからもカティって呼んでもかまわないかな?」そう言ってみた。
「えっ!?」
カティは全身真っ赤になりそうな程恥ずかしがってどもりながら
「も も も…もちろんかまいませんわ…」
そう言ってくれた。
そしてすかさず自分の事も
「私の事も エリィと呼んでほしいな。」
そうねだってみた。
「へっ?」もーホント爆発しそうだよね。
可愛い
「わ…わかりましたわ。エ…エリィ様…」
「エリィ」
「へっ?」
「エリィ。様はいらないよ。さぁ呼んで。」
「エ…エリィ。」
うつ向いて小さな声で呼んでくれた。
「ん?」
わざと聞き返す。
「エリィ。」
真っ赤になったカティの右耳にそっと触れて、耳元で
「ありがとう、カティ」
そう囁いた。
そうして私達は愛称でお互いを呼び合うようになった。
私の名前を呼ぶたびに頬を薄く染めるカティが可愛すぎる!
馬車を降りたカティと腕を組んで、私達は仲良く教室に向かった。
これからもこうしてずっと仲良く2人で過ごしていきたい。
カティをトロトロに甘やかして溺愛したい。
あーーー!早く結婚したい!
心の中で愛を叫ぶ!
カティ!愛してる!
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