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エピローグ

無限に続く常日頃 其の一

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 造化三神が降臨されてから、ネットワーク世界は徐々に変貌を始めています。

 激烈な技術の進歩は影を潜め、人々は互いに手を差し伸べ始めています。
 時がゆったりと流れているようです。

 女性だけの世界、または女性優位の世界は、それが顕著なのです。

 惑星カタカムナの女性は、かなり優秀なことが判明し、女官補として大量採用に踏み切りました。
 ほとんどは『ロレット』さんとして、惑星世界管理局に優先的に配属、少しは人手不足もましにはなったようです。

 メイド型ロボットであるネーレーイス改は、ハレムなどのほかに、ミリタリーの宇宙艦艇に配属されています。
 やはり給仕や掃除などは、人型の専用ロボットが重宝されているのです。

 でも変わらないのがウイッチの世界、ネットワークに加盟する世界が膨大なのです。

 惑星カタカムナから大量の女官補さんを採用していますが、それでも焼け石に水状態ですけどね。
 ネーレーイスやネーレーイス改で、何とか切り盛りしている状態です。

 それに、相変わらず献上品の問題があります。
 加盟惑星から、膨大な献上品を出したいという要求があるのです。
 なぜなら新規のハレム開設、つまり直轄惑星昇格が至難の業なのです。
 従ってネットワーク内での影響力増大は、献上品しか方法がないのです。

 直轄惑星に昇格するための三つの関門。
 その一つのネットワーク審議会は、いまではこの問題に対しては昇格させろとの意見が圧倒的です。

 ミリタリーの三軍統合司令官は、軍事的に問題がなければ簡単に承認します。

 ただ百合の会議が、これを却下するのです。
 というより、蹴りに蹴っています。
 直轄惑星になれば、自動的にハレムは設立され、寵妃候補が膨大に出来ます。

 人手不足ではありますが、名誉付の一般女官でなんとか回している現在、これ以上寵妃を、増やしたくないということらしいのです。

 はっきりいえば、夜伽の順はやはり必要、『サバト』もいいのですが、そこは自分がヴィーナスさんを独占できる時間が必要なのです。
 たとえ自分の親しい仲間とシェアするとしても、今このときは、自分たちだけがヴィーナスさんと夜を共有している。

 その満足感というか優越感というか、寵妃にとって定期的に必ずやってく、夜伽は絶対に譲れない。
 死守すべき重大問題なのだそうです。

 勿論新たに寵妃になった者は、即座に同じような反応を示します。
 それが延びるなど、論外だそうです。

 幹部である愛人さんたちは、献上品問題については理解しているのですが、なにせその他大勢の寵妃さんが、おさまらないのです。

 そのあたりを熟知しているハウスキーパー事務局は、直轄惑星昇格どころか、献上品要請をも、あれこれとクレームをつけて門前払いをしています。

 まぁ散茶制度のお陰で、何とか加盟惑星の、献上品への不満は少しはおさまっているのですけどね。

 散茶制度は先ごろ、この不満を解消するために小改正があったのです。
 ヴィーナスさんの寵愛を三度以上得られれば、文句なしに寵妃候補の名簿にのり、四度愛されれば、無条件寵妃昇格という一文です。
 三度散茶、四度散茶と内々で呼ばれているそうです。

 百合の会議に計らなくてもいい、唯一の方法なので、加盟惑星はこれを狙っているようです。

 この結果、ヴィーナスさんが加盟惑星などを視察しようものなら、猛烈なお色気攻勢を受けることに。
 グランドツァーなどは大変、一発で四度散茶が出かねませんからね。

 グランドツァーやロングホリデーは、未加盟惑星や直轄惑星で行われるようになりました。
 まだお色気攻勢がおとなしいとの理由です。

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