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番外編
アレンカ番外編6
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「っ……たぁ。うわ、口の中切れてる」
このくらいは仕方ないと思っていたので、アレンカの拳をわざとまともに食らったけれど、本当に痛い。
アレンカは、自分が殴った方なのに、とても痛そうな顔をしていた。
(うーん、さすがアレンカ。気の強い女の子のそういう顔はそそるよなぁ)
アレンカのことは大切にしようと、本当に心から思っているし、僕が前の世界にいた頃に持っていた嗜虐趣味はずいぶん落ち着いている。
でも、そんな顔をされると、堪らなくなってしまう。ぐずぐずになるまで気持ちよくして、泣かせてやりたい。
「ねぇ、アレンカ。気は済んだ?」
「済むわけないだろう」
「だよねぇ。じゃあ、それはおいおいってことにして、とりあえずセックスしよっか」
「はぁ!?」
いつもよりずっと強引に、アレンカを寝室へと引っ張る。抵抗されたけど、それを押さえて、ついでに手元のエプロンでアレンカの腕を後ろ手に縛り上げる。
「なっ……!? 身体強化!?」
「そう。驚いた?」
研究者とはいえ軍人のアレンカに、僕が力で叶うわけがない。だから身体強化の魔術を自分にかけた。
「僕、あまり外に出られなくて、家事全部済ませても結構暇だったから、一人で勉強したんだよ。アレンカ、書斎の本はどれ読んでもいいって言ってたでしょ」
「だからと言って……」
「魔術がある世界に来たら、やっぱり使いたくなるよねぇ」
「身体に直接かける魔術は危険を伴う! 一人で練習したのか!」
「知ってるけど、しょうがなくない? あまり外に出ない方がいい、アレンカはなかなか帰ってこない。お願いしたとして、人との接点も少なくしなきゃいけない僕に、家庭教師とかつけてくれた?」
「……っ」
事情はわかってるから、アレンカがそんな風に泣きそうな顔をするくらい申し訳なく思う必要はないのだけど。滅多に見られないその顔はとても美味しそうだったので、ついフォローもせずに目元にキスをしてしまった。
アレンカがビクリ、と震え、普段からは考えられないほど細い声で言った。
「すまなかった」
「別に気にしてないけど」
「しかし……! 償えることは償いたいと思う」
「なら、ベッドの上で、少し僕の好きにさせてよ」
ついつい、いい笑顔になってしまっていると思う。
(おねショタからの下克上。これもしてみたかったんだよなぁ)
縛られたまま、少し乱暴にベッドに投げ出されたアレンカは、戸惑ったような表情で僕を見上げていた。
「怖い?」
「いや……。なぜこんなことを、と考えている。今までの生活が、そんなに不満だったか? だとしたらなぜ言わなかった?」
「だから、気にしてないって。別に不満じゃなかったよ。かなり理想に近いプレイを楽しんだし。いつ、僕のことに気付くかなぁと思ってはいたけど」
そう言いながら、アレンカのシャツのボタンを外す。アレンカは抵抗しない。まあ、しようとしてもできないけど。
このくらいは仕方ないと思っていたので、アレンカの拳をわざとまともに食らったけれど、本当に痛い。
アレンカは、自分が殴った方なのに、とても痛そうな顔をしていた。
(うーん、さすがアレンカ。気の強い女の子のそういう顔はそそるよなぁ)
アレンカのことは大切にしようと、本当に心から思っているし、僕が前の世界にいた頃に持っていた嗜虐趣味はずいぶん落ち着いている。
でも、そんな顔をされると、堪らなくなってしまう。ぐずぐずになるまで気持ちよくして、泣かせてやりたい。
「ねぇ、アレンカ。気は済んだ?」
「済むわけないだろう」
「だよねぇ。じゃあ、それはおいおいってことにして、とりあえずセックスしよっか」
「はぁ!?」
いつもよりずっと強引に、アレンカを寝室へと引っ張る。抵抗されたけど、それを押さえて、ついでに手元のエプロンでアレンカの腕を後ろ手に縛り上げる。
「なっ……!? 身体強化!?」
「そう。驚いた?」
研究者とはいえ軍人のアレンカに、僕が力で叶うわけがない。だから身体強化の魔術を自分にかけた。
「僕、あまり外に出られなくて、家事全部済ませても結構暇だったから、一人で勉強したんだよ。アレンカ、書斎の本はどれ読んでもいいって言ってたでしょ」
「だからと言って……」
「魔術がある世界に来たら、やっぱり使いたくなるよねぇ」
「身体に直接かける魔術は危険を伴う! 一人で練習したのか!」
「知ってるけど、しょうがなくない? あまり外に出ない方がいい、アレンカはなかなか帰ってこない。お願いしたとして、人との接点も少なくしなきゃいけない僕に、家庭教師とかつけてくれた?」
「……っ」
事情はわかってるから、アレンカがそんな風に泣きそうな顔をするくらい申し訳なく思う必要はないのだけど。滅多に見られないその顔はとても美味しそうだったので、ついフォローもせずに目元にキスをしてしまった。
アレンカがビクリ、と震え、普段からは考えられないほど細い声で言った。
「すまなかった」
「別に気にしてないけど」
「しかし……! 償えることは償いたいと思う」
「なら、ベッドの上で、少し僕の好きにさせてよ」
ついつい、いい笑顔になってしまっていると思う。
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「怖い?」
「いや……。なぜこんなことを、と考えている。今までの生活が、そんなに不満だったか? だとしたらなぜ言わなかった?」
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