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連載
スキルアップ⑤
元気の魔法講座は初めは上手く行かなかったが、数日後なんとかコントロールしている。ただ、ビアンカ曰く、今は抑えているだけだから、適宜放散しないと溜まりに溜まった魔力が爆発すると。元気は抑えられても、適宜溜まった魔力を少しずつ放散出来ないと。属性魔法を覚醒した後は、自然と保有魔力量が増えるが、属性魔法を覚醒した時点である程度の魔力操作力があり、無意識に溜まった魔力を少しずつ放散できるそうだ。元気は未熟な魔力操作の中で雷属性を覚醒したための、問題点だ。週に1度のスライム部屋は継続のままとなる。
そうこうしていると、年末になり、今年最後のスライム部屋。
「にゃあ~、にゃあ~」
コハクがルージュに甘えてる。
『ダメよ、コハク。お前にはまだ早いわ』
「にゃあ~っ」
『ダメよコハク』
「どうしたん?」
何かおねだりしている雰囲気だけど。
『自分も魔法を使いたいって。でもコハクには早いわ。まだ、魔力操作も甘いし、どんな属性があるかも分からないのよ。それに先に身体強化を取得しないと、元気みたいに痛い目あってしまうわ』
「そうね。コハク、お母さんの言うこと聞きい」
「にゃあ~っ、にゃあ~っ」
コハクがぐずぐず。
ほぼ同い年の元気がだいぶ一歩先に行っているから、焦っているんだろう。それか、ずるい、自分も、か。
『もう、仕方ないわね。コハク、いい? しっかり魔力操作出来たら教えてあげるわ』
「にゃあ~」
嬉しそうに鳴いて、走っていくコハク。
「よかと? そんな約束して」
『いいのよ。しっかり魔力操作出来るようになる頃には身体強化が出来るわ、そうなれば発現系も元気のようなトラブルにもならないでしょ』
なんだろう、大人の賢さの勝ちな感じだ。
今年最後のスライム部屋も終わり、ギルドに寄る。溜まったスライムコアやナイフや宝飾品を買い取ってもらうためだ。
まずは、おべべば着せて、と。
毎回噴き出しそうになる。
元気は母の渾身の作だ。
小さな登りがついている。よく店先で見る、「ランチやってます」とか「セール中」とかの小型版。
元気の場合は「ぼく、魔法初心者。注意、近付いたら痺れちゃうよ」。一昔前の暴走族みたい、いや、元気がすると、思わず笑顔が浮かぶくらい、かわいいんやけどね。
初めにこれをみて笑ったけど、必要な事だ。いつも撫でてくれる人もびっくりして手を引っ込めるし、効果はある。知らない人からは2度見されるけどね。
ギルドに向かうと、リティアさんが対応してくれた。言わなくてもタージェルさんも来てくれた。
「どうぞミズサワ様」
いつもの応接室。
数日間で溜まりに溜まったスライムコアもろもろ出す。
「ありがとうございますミズサワ様、ちょうど在庫のスライムコアが不足しておりましたから、助かります」
リティアさんは嬉しそうだ。
隣で、タージェルさんも熱心に宝飾品を見ている。
「ではまず、スライムコアですが1000個、1つ200、クラウンスライムコアが35個になります。1つ20万になります720万になります」
スライム、ばかにならんね。
「ミズサワ様、宝飾品やナイフですが、一律2万になります。すべてで31点ですので62万です」
特に問題はありません。
サインと魔力を流し、冒険者ギルドカードに晃太と半分ずついれてもらう。
「それからミズサワ様、少しお時間ありますか?」
リティアさんが帰宅の姿勢を見せた私達に、申し訳なさそうに聞いてくる。
「はい、何ですか?」
リティアさんにはお世話になってますからね。座り直す。
「ハルスフォン様からの伝令です。本来はギルドマスターであるストヴィエから申し上げなくてはならないのですが、生憎年末で忙しく私が代行させていただきます。よろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫ですよ」
なんやろう?
「スカイランでの件です」
「ああ」
方々に注意を、てやつだ。忘れてた。
「中央から連絡が来ました。順次爵位のあるもの、そしてギルドに所属している商会などに通達が行きます」
「ありがとうございます」
ホッとした。
「それでも、時間はかかるでしょうし、警告を無視する者も現れるでしょう。なので、後見人と名乗り出てくださった方がいます」
「え? 後見人?」
え、いらないけど。
「はい、ミズサワ様も一度お会いしていますよ。御意見番のダイチ・サエキ様です。御意見番のサエキ様は、引退はされましたが、元大陸最高のSSランクの冒険者。しかも、母君はこのユリアレーナの基礎を築いた方。このユリアレーナで、御意見番に牙を向ける者はおりません。これ以上の方は、ユリアレーナにはおりません」
そうなの?
「ど、どうする?」
晃太に聞く。
「わいの後見人やなかよ、姉ちゃんの後見人や」
「そうやなあ。あのリティアさん、もしこれを受けたら私はどうすれば?」
「何かしてほしいとかはないそうです。サエキ様より今まで通りに生活できるように尽力します。もし、王都に行かれる用があれば、お話しましょうと言付かってます。何かトラブルに遭われたら、御意見番の名前を出せば大概の事は片付きます」
なんやねん、その印籠みたいな効果は。
でも、いい話や、私達を拘束するつもりもないし、何かあれば名前を出してもいいみたいだし。よし。
「では、よろしくお願いします、とお伝えください」
「承知しました」
こうして私に、ユリアレーナの御意見番、ダイチ・サエキ様という、ビッグな後見人が付くことになった。
ビアンカとルージュを従魔にしている私を他所の国に流れないようにするためだろうけど、これで、皆を守れればよか。
連絡はハルスフォン様に報告してから、中央に連絡してくれる、と。
その内、サエキ様にご挨拶に行こうかね。
そんなことを思いながら、私達は挨拶してギルドを後にして、パーティーハウスに戻った。
そうこうしていると、年末になり、今年最後のスライム部屋。
「にゃあ~、にゃあ~」
コハクがルージュに甘えてる。
『ダメよ、コハク。お前にはまだ早いわ』
「にゃあ~っ」
『ダメよコハク』
「どうしたん?」
何かおねだりしている雰囲気だけど。
『自分も魔法を使いたいって。でもコハクには早いわ。まだ、魔力操作も甘いし、どんな属性があるかも分からないのよ。それに先に身体強化を取得しないと、元気みたいに痛い目あってしまうわ』
「そうね。コハク、お母さんの言うこと聞きい」
「にゃあ~っ、にゃあ~っ」
コハクがぐずぐず。
ほぼ同い年の元気がだいぶ一歩先に行っているから、焦っているんだろう。それか、ずるい、自分も、か。
『もう、仕方ないわね。コハク、いい? しっかり魔力操作出来たら教えてあげるわ』
「にゃあ~」
嬉しそうに鳴いて、走っていくコハク。
「よかと? そんな約束して」
『いいのよ。しっかり魔力操作出来るようになる頃には身体強化が出来るわ、そうなれば発現系も元気のようなトラブルにもならないでしょ』
なんだろう、大人の賢さの勝ちな感じだ。
今年最後のスライム部屋も終わり、ギルドに寄る。溜まったスライムコアやナイフや宝飾品を買い取ってもらうためだ。
まずは、おべべば着せて、と。
毎回噴き出しそうになる。
元気は母の渾身の作だ。
小さな登りがついている。よく店先で見る、「ランチやってます」とか「セール中」とかの小型版。
元気の場合は「ぼく、魔法初心者。注意、近付いたら痺れちゃうよ」。一昔前の暴走族みたい、いや、元気がすると、思わず笑顔が浮かぶくらい、かわいいんやけどね。
初めにこれをみて笑ったけど、必要な事だ。いつも撫でてくれる人もびっくりして手を引っ込めるし、効果はある。知らない人からは2度見されるけどね。
ギルドに向かうと、リティアさんが対応してくれた。言わなくてもタージェルさんも来てくれた。
「どうぞミズサワ様」
いつもの応接室。
数日間で溜まりに溜まったスライムコアもろもろ出す。
「ありがとうございますミズサワ様、ちょうど在庫のスライムコアが不足しておりましたから、助かります」
リティアさんは嬉しそうだ。
隣で、タージェルさんも熱心に宝飾品を見ている。
「ではまず、スライムコアですが1000個、1つ200、クラウンスライムコアが35個になります。1つ20万になります720万になります」
スライム、ばかにならんね。
「ミズサワ様、宝飾品やナイフですが、一律2万になります。すべてで31点ですので62万です」
特に問題はありません。
サインと魔力を流し、冒険者ギルドカードに晃太と半分ずついれてもらう。
「それからミズサワ様、少しお時間ありますか?」
リティアさんが帰宅の姿勢を見せた私達に、申し訳なさそうに聞いてくる。
「はい、何ですか?」
リティアさんにはお世話になってますからね。座り直す。
「ハルスフォン様からの伝令です。本来はギルドマスターであるストヴィエから申し上げなくてはならないのですが、生憎年末で忙しく私が代行させていただきます。よろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫ですよ」
なんやろう?
「スカイランでの件です」
「ああ」
方々に注意を、てやつだ。忘れてた。
「中央から連絡が来ました。順次爵位のあるもの、そしてギルドに所属している商会などに通達が行きます」
「ありがとうございます」
ホッとした。
「それでも、時間はかかるでしょうし、警告を無視する者も現れるでしょう。なので、後見人と名乗り出てくださった方がいます」
「え? 後見人?」
え、いらないけど。
「はい、ミズサワ様も一度お会いしていますよ。御意見番のダイチ・サエキ様です。御意見番のサエキ様は、引退はされましたが、元大陸最高のSSランクの冒険者。しかも、母君はこのユリアレーナの基礎を築いた方。このユリアレーナで、御意見番に牙を向ける者はおりません。これ以上の方は、ユリアレーナにはおりません」
そうなの?
「ど、どうする?」
晃太に聞く。
「わいの後見人やなかよ、姉ちゃんの後見人や」
「そうやなあ。あのリティアさん、もしこれを受けたら私はどうすれば?」
「何かしてほしいとかはないそうです。サエキ様より今まで通りに生活できるように尽力します。もし、王都に行かれる用があれば、お話しましょうと言付かってます。何かトラブルに遭われたら、御意見番の名前を出せば大概の事は片付きます」
なんやねん、その印籠みたいな効果は。
でも、いい話や、私達を拘束するつもりもないし、何かあれば名前を出してもいいみたいだし。よし。
「では、よろしくお願いします、とお伝えください」
「承知しました」
こうして私に、ユリアレーナの御意見番、ダイチ・サエキ様という、ビッグな後見人が付くことになった。
ビアンカとルージュを従魔にしている私を他所の国に流れないようにするためだろうけど、これで、皆を守れればよか。
連絡はハルスフォン様に報告してから、中央に連絡してくれる、と。
その内、サエキ様にご挨拶に行こうかね。
そんなことを思いながら、私達は挨拶してギルドを後にして、パーティーハウスに戻った。
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