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ルーティ⑤
次の日からも、せっせとボス部屋に挑む。
晃太の支援魔法のスキルアップの為に、皆さんも頑張ってくれている。
あれからご褒美の宝箱は出ない。確率低いからね。
ルーティのダンジョンはワンフロアが広いため、本日の昼過ぎから15階に向けて移動開始や。
ちゅどん、どかん。
出てきた宝箱は、ルーティのダンジョンで、最高に大きな宝箱だ。冷蔵庫ダンジョンで出たグランドピアノ並みに大きな宝箱だ。
ルージュが罠をチェック。
『大丈夫よ』
「ありがとう」
『何か匂うわ、果実の匂いがするけど』
「あ、やっぱり」
仄かだけど、豊潤な果実の香りがしていた。なんやろ?
鍵の部分に触れると、花開くように宝箱が開く。
「え? 樽?」
開くと更にふわっと豊潤な香りが広がる。これは、まさか。
「ワインの樽?」
香り的にそうやないかな? ホークさんに聞くと、匂いを確認してそうだろうと。
「皆さん、呑みます?」
ワインは私は嗜まない。マデリーンさんはワインをよく呑んでいるけど。
味見くらい出来ないかな? テレビでよくみる小さな出口みたいのが見当たらない。
香りはいいけど、どうしようもない。まさか野球の優勝お祝いのように割る訳にはいかないし。
「もともと、テイマーさんの従魔が開けた場合は、俺達には権利はないしな」
「俺達もです」
と、金の虎も山風も辞退された。マデリーンさんもこれだけの量だし、ダンジョンのは高価なワインだからと辞退。
でもなあ、ワインかあ、どうしよう。買い取ってくれるかなあ?
仔達が興味津々に匂いを嗅いでる。晃太がすべてアイテムボックスに。
「赤ワイン250リットルが4樽。500リットルが1樽。白ワイン250が3樽、500リットルが1樽。ウイスキー250リットルが1樽や」
「そうな」
「買い取ってもらうと?」
「ちょっと考えようかね」
革とか宝石とかならすぐに査定出来そうだけど、ワインはこちらではどうなんだろう。ソムリエさんとか、ギルドに都合よくいるのかな? ダメなら、マーファに持って帰ろう。商人ギルドマスターのダーウィンさん、ワイン好きだったなあ。
「そうや、カルーラやマーファの騎士団に差し入れにしようかね。250の赤ワインと白ワインを1つずつ」
「なら、リストから外すな」
「頼むね。あ、12階のお肉も幾つか入れようかね。きっと騎士の皆さんたくさん食べるやろうし」
「分かった。えーっと」
晃太がリストをチェック。
ルーティのダンジョンから出るお肉は12階くらいから美味しくなる。晃太が悩む素振り。
「大型の猪のやつね。肩とロースとバラ、ヒレ、モモ、肝ば、大きいけん、1つずつあればよかろう」
「ん」
晃太がリスト修正。いいかな?
「皆さん、お昼ごはんにしてから、移動しましょう」
「「「「「はい」」」」」
お昼は母が作ってくれていた、18階のウサギのお肉のカレーだった。チキンカレー風味だが、ドラゴンのスジ肉カレーとはまったく別物。これはこれで安定感のある美味しさだ。堅そうかなって思っていたお肉だが、そうではなく、ほどよい弾力と噛むと肉の旨味が溢れる。これは唐揚げにしてもいいかも。母に聞くとすでに午前中から仕込んでいるそうだ。
おかわりコールがあちこちから来る。はいはい、完売御礼。
片付けて、一休みして、と。
ふと、中庭の本日の移動販売車を見る。移動販売車やキッチンカーは、11時頃でないと現れない。
昨日はジェラートの移動販売車で、まあ、大変。仔達は騒ぐし、ビアンカとルージュは体当たりする勢いだったし。久しぶりに食べたけど。
『ふごーっ』
『ふごーっ』
ビアンカとルージュの鼻息で、ジェラート溶けそうだった。母が1つだけよと言ったが、足りるわけないしね。アレスは母に『母よ母よ』と完全服従の姿勢で甘えておかわりゲットしていた。
他の皆さんにも好評だった。
で、今日は何かな?
移動販売車を発見。
「ユイさん、今日は何かな?」
エマちゃんが、楽しみな様子で聞いてくる。
「見に行こうかね」
「はいっ」
「テオ君もおいで」
「はいっ」
仔達もぷりぷりしながら付いてくる。もちろんビアンカとルージュもだ。
中庭に出て、移動販売車を確認すると、これは。
「あ、和菓子や」
並ぶのはどら焼き、饅頭、お団子等。色とりどり。
「ワガシ?」
エマちゃんが、首を傾げる。
「ああ、和菓子って言うのはね、私達がもといた国のお菓子ね。テオ君、ハジェル君とマアデン君とアルスさん呼んできて」
「はいっ」
こういったお菓子系は、未成年限定で私がご馳走している。
「ねえ、ユイさん、これは?」
エマちゃんが笑顔で聞いてくる。
「これはね、どら焼き。小さなパンケーキに餡って、小豆っていう豆を煮込んだ物を挟んでいるよ。ケーキと違って、和菓子は甘さが違うからね」
「へー。この白いのは?」
「饅頭やね」
オーソドックスな饅頭や中身が栗餡やクリーム入りがあり、破れ饅頭や、様々な果物入りな大福もある。へー、イチゴ以外にもあるんや。
「この串に刺さったのは?」
「だんごやね。もちもちしとるよ」
3色だんご、みたらし団子、ずんだだんご、あんこかけなど。ずんだ美味しそうやな。
「わおん、わおん」
「がるうぅ」
『ねえね、ゆいねえね、食べたい~』
『るり、食べたい~』
『くりちゅも食べたいの~』
「はいはい、待ってね」
『私もなのです~』
『私も~』
「1個よ」
『『そんなーっ』』
どら焼きでいいかな?
考えていると、テオ君がハジェル君達を連れて戻ってきた。
「さ、何がいいね」
「ユイちゃんっ」
「えーっと、ユイさん、いい匂いっすけど、お菓子っすか?」
「ハジェル、語尾」
「あ、ですか?」
「和菓子っていう、私達がいた国のお菓子ね」
「「「へー」」」
未成年達が悩んでいる間に、私は仔達とビアンカとルージュ、しれっと出てきたアレスとイシス達の分を購入する。どら焼きにした。あ、羊羹もある。あれは両親用にして。神様のお供えに、饅頭は各種3個ずつ、と。よくみたら、職人さんとかが作る芸術的な生菓子はない。移動販売車だから、仕方ないのかな。
仔達に押し倒されそうになりながら、どら焼きを配布。ばくばく食べてる。ビアンカとルージュ達は一口だよ。
「ねえ、ユイさんは何にするの?」
と、エマちゃん。どうやら悩んでいる様子。私がご馳走すると言っても、1個が定着しているからね。
「そうやね。バターどら焼きかな」
「じゃあ、私もそれにするっ」
「あ、俺もっ」
と、テオ君も便乗する。
結局、皆バターどら焼きだ。
はいはい。1個ね。早速パクパク。
「豆なのに、甘ーい」
「でも、これ旨いっ」
笑顔で素直な双子は、相変わらずかわいか。
「はぐっ、はぐっ」
アルスさんは勢いよく食べてる。詰まりますよ。
「へー、ケーキとかと全然違うっすね」
「この小さいパンケーキも旨い」
好評やね。
それから成人組が、興味津々でお買い物している。晃太が説明に入ってる。
『足りないのです~』
『ユイ~』
「はいはい」
受け流す。バターどら焼きを食べていると、ふいに、シュタインさんと目が合う。にこっ、とされて、どきっとする。
いかん、自意識過剰やね。あ、でも、ちょっと気になっていることがあったし。うーん、うーん、聞いてもいいことなのかな。
おねだりする仔達に囲まれて悩んでいると、いつの間にか、シュタインさんが側に来ていた。
晃太の支援魔法のスキルアップの為に、皆さんも頑張ってくれている。
あれからご褒美の宝箱は出ない。確率低いからね。
ルーティのダンジョンはワンフロアが広いため、本日の昼過ぎから15階に向けて移動開始や。
ちゅどん、どかん。
出てきた宝箱は、ルーティのダンジョンで、最高に大きな宝箱だ。冷蔵庫ダンジョンで出たグランドピアノ並みに大きな宝箱だ。
ルージュが罠をチェック。
『大丈夫よ』
「ありがとう」
『何か匂うわ、果実の匂いがするけど』
「あ、やっぱり」
仄かだけど、豊潤な果実の香りがしていた。なんやろ?
鍵の部分に触れると、花開くように宝箱が開く。
「え? 樽?」
開くと更にふわっと豊潤な香りが広がる。これは、まさか。
「ワインの樽?」
香り的にそうやないかな? ホークさんに聞くと、匂いを確認してそうだろうと。
「皆さん、呑みます?」
ワインは私は嗜まない。マデリーンさんはワインをよく呑んでいるけど。
味見くらい出来ないかな? テレビでよくみる小さな出口みたいのが見当たらない。
香りはいいけど、どうしようもない。まさか野球の優勝お祝いのように割る訳にはいかないし。
「もともと、テイマーさんの従魔が開けた場合は、俺達には権利はないしな」
「俺達もです」
と、金の虎も山風も辞退された。マデリーンさんもこれだけの量だし、ダンジョンのは高価なワインだからと辞退。
でもなあ、ワインかあ、どうしよう。買い取ってくれるかなあ?
仔達が興味津々に匂いを嗅いでる。晃太がすべてアイテムボックスに。
「赤ワイン250リットルが4樽。500リットルが1樽。白ワイン250が3樽、500リットルが1樽。ウイスキー250リットルが1樽や」
「そうな」
「買い取ってもらうと?」
「ちょっと考えようかね」
革とか宝石とかならすぐに査定出来そうだけど、ワインはこちらではどうなんだろう。ソムリエさんとか、ギルドに都合よくいるのかな? ダメなら、マーファに持って帰ろう。商人ギルドマスターのダーウィンさん、ワイン好きだったなあ。
「そうや、カルーラやマーファの騎士団に差し入れにしようかね。250の赤ワインと白ワインを1つずつ」
「なら、リストから外すな」
「頼むね。あ、12階のお肉も幾つか入れようかね。きっと騎士の皆さんたくさん食べるやろうし」
「分かった。えーっと」
晃太がリストをチェック。
ルーティのダンジョンから出るお肉は12階くらいから美味しくなる。晃太が悩む素振り。
「大型の猪のやつね。肩とロースとバラ、ヒレ、モモ、肝ば、大きいけん、1つずつあればよかろう」
「ん」
晃太がリスト修正。いいかな?
「皆さん、お昼ごはんにしてから、移動しましょう」
「「「「「はい」」」」」
お昼は母が作ってくれていた、18階のウサギのお肉のカレーだった。チキンカレー風味だが、ドラゴンのスジ肉カレーとはまったく別物。これはこれで安定感のある美味しさだ。堅そうかなって思っていたお肉だが、そうではなく、ほどよい弾力と噛むと肉の旨味が溢れる。これは唐揚げにしてもいいかも。母に聞くとすでに午前中から仕込んでいるそうだ。
おかわりコールがあちこちから来る。はいはい、完売御礼。
片付けて、一休みして、と。
ふと、中庭の本日の移動販売車を見る。移動販売車やキッチンカーは、11時頃でないと現れない。
昨日はジェラートの移動販売車で、まあ、大変。仔達は騒ぐし、ビアンカとルージュは体当たりする勢いだったし。久しぶりに食べたけど。
『ふごーっ』
『ふごーっ』
ビアンカとルージュの鼻息で、ジェラート溶けそうだった。母が1つだけよと言ったが、足りるわけないしね。アレスは母に『母よ母よ』と完全服従の姿勢で甘えておかわりゲットしていた。
他の皆さんにも好評だった。
で、今日は何かな?
移動販売車を発見。
「ユイさん、今日は何かな?」
エマちゃんが、楽しみな様子で聞いてくる。
「見に行こうかね」
「はいっ」
「テオ君もおいで」
「はいっ」
仔達もぷりぷりしながら付いてくる。もちろんビアンカとルージュもだ。
中庭に出て、移動販売車を確認すると、これは。
「あ、和菓子や」
並ぶのはどら焼き、饅頭、お団子等。色とりどり。
「ワガシ?」
エマちゃんが、首を傾げる。
「ああ、和菓子って言うのはね、私達がもといた国のお菓子ね。テオ君、ハジェル君とマアデン君とアルスさん呼んできて」
「はいっ」
こういったお菓子系は、未成年限定で私がご馳走している。
「ねえ、ユイさん、これは?」
エマちゃんが笑顔で聞いてくる。
「これはね、どら焼き。小さなパンケーキに餡って、小豆っていう豆を煮込んだ物を挟んでいるよ。ケーキと違って、和菓子は甘さが違うからね」
「へー。この白いのは?」
「饅頭やね」
オーソドックスな饅頭や中身が栗餡やクリーム入りがあり、破れ饅頭や、様々な果物入りな大福もある。へー、イチゴ以外にもあるんや。
「この串に刺さったのは?」
「だんごやね。もちもちしとるよ」
3色だんご、みたらし団子、ずんだだんご、あんこかけなど。ずんだ美味しそうやな。
「わおん、わおん」
「がるうぅ」
『ねえね、ゆいねえね、食べたい~』
『るり、食べたい~』
『くりちゅも食べたいの~』
「はいはい、待ってね」
『私もなのです~』
『私も~』
「1個よ」
『『そんなーっ』』
どら焼きでいいかな?
考えていると、テオ君がハジェル君達を連れて戻ってきた。
「さ、何がいいね」
「ユイちゃんっ」
「えーっと、ユイさん、いい匂いっすけど、お菓子っすか?」
「ハジェル、語尾」
「あ、ですか?」
「和菓子っていう、私達がいた国のお菓子ね」
「「「へー」」」
未成年達が悩んでいる間に、私は仔達とビアンカとルージュ、しれっと出てきたアレスとイシス達の分を購入する。どら焼きにした。あ、羊羹もある。あれは両親用にして。神様のお供えに、饅頭は各種3個ずつ、と。よくみたら、職人さんとかが作る芸術的な生菓子はない。移動販売車だから、仕方ないのかな。
仔達に押し倒されそうになりながら、どら焼きを配布。ばくばく食べてる。ビアンカとルージュ達は一口だよ。
「ねえ、ユイさんは何にするの?」
と、エマちゃん。どうやら悩んでいる様子。私がご馳走すると言っても、1個が定着しているからね。
「そうやね。バターどら焼きかな」
「じゃあ、私もそれにするっ」
「あ、俺もっ」
と、テオ君も便乗する。
結局、皆バターどら焼きだ。
はいはい。1個ね。早速パクパク。
「豆なのに、甘ーい」
「でも、これ旨いっ」
笑顔で素直な双子は、相変わらずかわいか。
「はぐっ、はぐっ」
アルスさんは勢いよく食べてる。詰まりますよ。
「へー、ケーキとかと全然違うっすね」
「この小さいパンケーキも旨い」
好評やね。
それから成人組が、興味津々でお買い物している。晃太が説明に入ってる。
『足りないのです~』
『ユイ~』
「はいはい」
受け流す。バターどら焼きを食べていると、ふいに、シュタインさんと目が合う。にこっ、とされて、どきっとする。
いかん、自意識過剰やね。あ、でも、ちょっと気になっていることがあったし。うーん、うーん、聞いてもいいことなのかな。
おねだりする仔達に囲まれて悩んでいると、いつの間にか、シュタインさんが側に来ていた。
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