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カルーラで年越し~春まで⑬
役場の人が並べた品々を見ながら書類を書き上げる。
「えーっと、次に」
「え? ミズサワ様、これ以上に?」
ジャスパーさんが、ちょいちょいあんた待ってよ、とみたいな感じで止めてくる。
「これはモーガン夫妻にですよ」
私の指示で晃太がハンカチに上に出したのは、掌サイズのビロードの箱。
「これもダンジョンから手に入れました。身代わり石です。一度だけ、致死量の攻撃を受けた時に、身代わりになってくれます」
ビロードの箱をパカリ、と開ける。
ガーネットのような深い赤色のペアのピンバッチ。これは脱出用魔法陣が修繕するまでの一ヶ月で、ちゅどんドカンで手に入ったものだ。
「こ、これは貴重なもののはず。ミズサワ様がお持ちになった方が」
「私には、頼もしい家族がいます。両親も持っていますので、大丈夫なんですよ」
ビアンカやルージュ達がいますからね。まずそういった目には合わない。しかも私には全自動防御システム、白夜がいる。両親も数珠タイプをしている。
「おそらく、モーガンさん達は今後も狙われ続ける可能性があるでしょう? いずれはそんな杞憂がなくなるまではお持ちください」
ずい、と押し出す。
少し思案してから、ジャスパーさんは恭しく受け取ってくれた。
「深く深く感謝申し上げます」
いえいえ、私の功績ではないです。
全ての手続きが済む。
ふう、と一息ついて出して貰ったお茶を飲む。
それから、パーヴェル様が主体で話が進む。モーガン大使が襲われた主犯を、しっかりどうにか出きるまでは、内緒にしてくださいって。分かってますよ。
「数日以内にはどうにかなるでしょう。詳しく分かれば、またご連絡致します」
「お願いします」
そこでモーガン大使御一行は退席する。丁寧にご挨拶されていった。
私と晃太も立ち上がって頭を下げてお見送り。
「ミズサワ殿お掛けください」
と、パーヴェル様が促してくれる。
私と晃太は着席。
「長く引き留めてしまい申し訳ありません。このまま話をしてもよろしいですか?」
「はい。レディ・ロストークとシルフィリアの事ですか?」
「そうです」
やっぱり。
「本来なら別の話しの場を設けなくてはならないのですが、ごたついていまして申し訳ない」
「いえいえ」
今回のモーガン大使夫妻襲撃の件で陣頭指揮をとっているはずだしね。
「改めまして、レディ・ロストークが無事にシルフィリアを産みました。ミズサワ殿が従魔であるノワールを引き合わせてくれたおかげです」
いえいえ。
「いずれレディ・ロストークの体調が戻れば、第二子を望んでいます。シルフィリアは私の末の妹、シャルロットがゲオルグ王子へ輿入れする際に、同行することになりました」
「え? カルーラから歩いて行くんですよね?」
この間産まれたばっかりよ。
「まだ、来年の話ですからね。シャルロットは一目でシルフィリアが気に入ったようで、足繁く通っております」
もともとその妹さん、シャルロットさんは乗馬を嗜み、レディ・ロストークを駆るパーヴェル様について、よく遠乗りに行くそうだ。
「もちろん、シルフィリアの体調を見ながらの移動になります。まだ先とはいえですが、必ず問題になるのが、シルフィリアの父親です。正解には、その種族です」
「ああ、うちのノワールが、ですね」
「レディ・ロストークは魔法馬、シルフィリアは風魔法馬です。はっきりとその特徴が目に表れています。最近では滅多に見られず、忘れ去られるようになっています。人は知らない、見たことないものには畏怖してしまいます。その対象が、シルフィリアの主である、シャルロットに向かうのではないかと心配しております。兄ばかかとおもわれるでしょうが。そこでミズサワ殿にお願いがあるのです。もしシルフィリアの父親の件を聞かれるなような事があれば、ノワールの種族とミズサワ殿のお名前を出してもいいか、お許しを得たいのです」
妹さん思いやね。シャルロットさんが嫁ぐのは首都だ、凄く離れている。飛行機や電車がない世界だから、気軽るに里帰りなんて出来ないしね。遠くに嫁ぐシャルロットさんが心配なんやろうね。私の名前でどうにかなるならよか。それに、意地悪で愛馬の両親は何? なんてなかなか聞かれないと思うし。
「はい、構いませんよ」
「ありがとうございます。ノワールの種族は? 魔法馬ではないでしょう」
この大陸では珍しい戦車馬だしなあ。マーファでは騎士団にはバレてるし、いずれ、ここでもバレるよね。
「戦車馬です」
「戦車馬?」
聞き慣れいのかパーヴェル様は首をかしげる。
「ええっと」
ちら、とホースさんに説明の補助をお願いする。
「パーヴェル様、発言の許可を」
「ああ、構わない」
「えーっと、次に」
「え? ミズサワ様、これ以上に?」
ジャスパーさんが、ちょいちょいあんた待ってよ、とみたいな感じで止めてくる。
「これはモーガン夫妻にですよ」
私の指示で晃太がハンカチに上に出したのは、掌サイズのビロードの箱。
「これもダンジョンから手に入れました。身代わり石です。一度だけ、致死量の攻撃を受けた時に、身代わりになってくれます」
ビロードの箱をパカリ、と開ける。
ガーネットのような深い赤色のペアのピンバッチ。これは脱出用魔法陣が修繕するまでの一ヶ月で、ちゅどんドカンで手に入ったものだ。
「こ、これは貴重なもののはず。ミズサワ様がお持ちになった方が」
「私には、頼もしい家族がいます。両親も持っていますので、大丈夫なんですよ」
ビアンカやルージュ達がいますからね。まずそういった目には合わない。しかも私には全自動防御システム、白夜がいる。両親も数珠タイプをしている。
「おそらく、モーガンさん達は今後も狙われ続ける可能性があるでしょう? いずれはそんな杞憂がなくなるまではお持ちください」
ずい、と押し出す。
少し思案してから、ジャスパーさんは恭しく受け取ってくれた。
「深く深く感謝申し上げます」
いえいえ、私の功績ではないです。
全ての手続きが済む。
ふう、と一息ついて出して貰ったお茶を飲む。
それから、パーヴェル様が主体で話が進む。モーガン大使が襲われた主犯を、しっかりどうにか出きるまでは、内緒にしてくださいって。分かってますよ。
「数日以内にはどうにかなるでしょう。詳しく分かれば、またご連絡致します」
「お願いします」
そこでモーガン大使御一行は退席する。丁寧にご挨拶されていった。
私と晃太も立ち上がって頭を下げてお見送り。
「ミズサワ殿お掛けください」
と、パーヴェル様が促してくれる。
私と晃太は着席。
「長く引き留めてしまい申し訳ありません。このまま話をしてもよろしいですか?」
「はい。レディ・ロストークとシルフィリアの事ですか?」
「そうです」
やっぱり。
「本来なら別の話しの場を設けなくてはならないのですが、ごたついていまして申し訳ない」
「いえいえ」
今回のモーガン大使夫妻襲撃の件で陣頭指揮をとっているはずだしね。
「改めまして、レディ・ロストークが無事にシルフィリアを産みました。ミズサワ殿が従魔であるノワールを引き合わせてくれたおかげです」
いえいえ。
「いずれレディ・ロストークの体調が戻れば、第二子を望んでいます。シルフィリアは私の末の妹、シャルロットがゲオルグ王子へ輿入れする際に、同行することになりました」
「え? カルーラから歩いて行くんですよね?」
この間産まれたばっかりよ。
「まだ、来年の話ですからね。シャルロットは一目でシルフィリアが気に入ったようで、足繁く通っております」
もともとその妹さん、シャルロットさんは乗馬を嗜み、レディ・ロストークを駆るパーヴェル様について、よく遠乗りに行くそうだ。
「もちろん、シルフィリアの体調を見ながらの移動になります。まだ先とはいえですが、必ず問題になるのが、シルフィリアの父親です。正解には、その種族です」
「ああ、うちのノワールが、ですね」
「レディ・ロストークは魔法馬、シルフィリアは風魔法馬です。はっきりとその特徴が目に表れています。最近では滅多に見られず、忘れ去られるようになっています。人は知らない、見たことないものには畏怖してしまいます。その対象が、シルフィリアの主である、シャルロットに向かうのではないかと心配しております。兄ばかかとおもわれるでしょうが。そこでミズサワ殿にお願いがあるのです。もしシルフィリアの父親の件を聞かれるなような事があれば、ノワールの種族とミズサワ殿のお名前を出してもいいか、お許しを得たいのです」
妹さん思いやね。シャルロットさんが嫁ぐのは首都だ、凄く離れている。飛行機や電車がない世界だから、気軽るに里帰りなんて出来ないしね。遠くに嫁ぐシャルロットさんが心配なんやろうね。私の名前でどうにかなるならよか。それに、意地悪で愛馬の両親は何? なんてなかなか聞かれないと思うし。
「はい、構いませんよ」
「ありがとうございます。ノワールの種族は? 魔法馬ではないでしょう」
この大陸では珍しい戦車馬だしなあ。マーファでは騎士団にはバレてるし、いずれ、ここでもバレるよね。
「戦車馬です」
「戦車馬?」
聞き慣れいのかパーヴェル様は首をかしげる。
「ええっと」
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「パーヴェル様、発言の許可を」
「ああ、構わない」
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