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三度目の首都㉒
オスヴァルドさんの了承を待たず、申し訳ないが、そのまま礼拝堂を出る。
まず、ビアンカとルージュを探すと、すでに気が付いているのか、こちらに向いている。仔達、特に元気は人見知りせずに、通行人の方に撫でられて、尻尾ぷりぷりしている。ルリとクリスはガリストさんに撫でてもらっている。コハクとヒスイは立派な猛獣系の顔立ちの為に、距離を置かれている。
エドワルドさんは、その近くでお友達と談笑している。
始祖神様は、二頭立ての馬車が三台と革新派騎士が、魔法馬に騎乗して十八人いると。
この教会前には馬車は、理由がなければ横付けできない。主に結婚式とかで、新郎新婦が乗るやつね。後は年に一度、王家の皆様がお祈りに来る時だけ。後は怪我人とかが出た時の非常事態だけね。なので、ノワールを預けた場所から、教会の正面は基本的に歩行者天国。
革新派はそんなの無視してやってくる。
救い出すべき女の子は、一番豪華な馬車に拘束されていると。
「ユイさん」
移動していると、ホークさんがそっと耳打ちしてくる。
「我々はどう動けば?」
「えっと、そうですね」
声を潜めても、近くにオスヴァルドさんに聞こえてしまう。
「たぶん、向こう、革新派の騎士達が突っかかってくると思うので、防御的な」
「承知しました」
革新派の一言で、黙っていたチュアンさんの眉がピクリ。そしてオスヴァルドさんも。ケルンさんは大丈夫だと、頷いてくれる。
とにかく、ビアンカとルージュ達と合流しないと。
『ねえね、どうしたのー』
ヒスイが少し焦っているのに勘づいたのか、首を傾げている。ようやく合流する。
『ユイ、どうしたのです?』
『何を焦っているの?』
「あのね」
実は、と説明しようとした時。人々の混乱を含めたざわめきが大きくなる。
教会の前は円形の広場になり、0時の位置に教会、6時の位置にノワールを預けた場所に伸びる大通りがある。その6時の大通りからきらびやかな鎧とマントを纏った騎士が、飾り付けられた魔法馬に跨がり、迷いなく進んできた。
歩行者天国なのに、騎乗した魔法馬がずいずい来て、通行人が慌てて避けている。いやいや、普通、ここは魔法馬を避けるように操作するもんでしょうよ。怪我人でたらどうするん? 通行人の皆さんは、慌てて左右によけて、呆然と革新派達の行列を見ている。
オスヴァルドさんが真っ先に前に出る。すかさず、ブエルさんとゲオルグさんが私達のそばに待機。
『なんだか癪に障る気配なのですね』
『本当、分不相応の傲慢さね』
ビアンカとルージュが、うわあ、と嫌な顔をしている。
騎乗した騎士達がどんどん円形の広場に入ってくる。通行人や参拝に来ていた人たちは、すぐに離れたから、事故とかなくてよかった。だけど、怖かったのか、小さな子供が泣いている。
騎乗した騎士達の後に、二頭立ての馬車が姿を表す。わあ、派手に装飾されている。
「止まられよっ。ここは馬車もしくは騎乗してからの侵入は、禁止されています。今すぐ下乗し、馬車と馬を預け場所までおもどりをっ」
オスヴァルドさんが鋭く声を上げている。
今のうちやっ。
「ビアンカ、ルージュ、弱っている女の子、どの馬車におる?」
オスヴァルドさんの声に紛れるように、私は二人にきく。
『あれなのですよ。いるのですよ、雌の童が』
『あれね。ずいぶん弱っているわよ』
『ユイ、どうするつもりなのです?』
「救い出す」
『分かったのです』
『任せて』
頼もしい。
問題は手段だ。カルーラ同様に、そ弱った子供達を解放するのとは、恐らく勝手が違う。違法奴隷として、あの時は無理やり拘束されていた。この革新派は、当人達の意思を無視して母親から引き離し、少女を連れ回している。
『あの箱を破壊するのです』
『細かいことは任せて』
ヤル気満々なところ申し訳ないが、私はそっと制する。
「いざとなったら頼むね、強行突破したら、女の子の負担になる可能性があるけんね」
まずは、向こうから少女を人道的に問題となる拘束をしていることを、白状させてから、少女の保護をした方がスムーズのはず。さて、どう白状させるか。
きらびやかな鎧とマントの騎士達が、オスヴァルドさんの制止を振り切り、ぞろぞろと騎乗したまま鼻にかけるような嘲笑を浮かべている。そこに二頭立ての馬車までやってきた。
最後は、きらびやかな装飾があちこちにされて、一際大きい馬車が現れる。
『ユイ、あれに乗っているのです』
『どうするの? ずいぶん衰弱しているわよ』
「わかった。二人の名前借りるけど、よか?」
『いいのですよ』
『いいわよ』
「ありがとう」
まず、ビアンカとルージュを探すと、すでに気が付いているのか、こちらに向いている。仔達、特に元気は人見知りせずに、通行人の方に撫でられて、尻尾ぷりぷりしている。ルリとクリスはガリストさんに撫でてもらっている。コハクとヒスイは立派な猛獣系の顔立ちの為に、距離を置かれている。
エドワルドさんは、その近くでお友達と談笑している。
始祖神様は、二頭立ての馬車が三台と革新派騎士が、魔法馬に騎乗して十八人いると。
この教会前には馬車は、理由がなければ横付けできない。主に結婚式とかで、新郎新婦が乗るやつね。後は年に一度、王家の皆様がお祈りに来る時だけ。後は怪我人とかが出た時の非常事態だけね。なので、ノワールを預けた場所から、教会の正面は基本的に歩行者天国。
革新派はそんなの無視してやってくる。
救い出すべき女の子は、一番豪華な馬車に拘束されていると。
「ユイさん」
移動していると、ホークさんがそっと耳打ちしてくる。
「我々はどう動けば?」
「えっと、そうですね」
声を潜めても、近くにオスヴァルドさんに聞こえてしまう。
「たぶん、向こう、革新派の騎士達が突っかかってくると思うので、防御的な」
「承知しました」
革新派の一言で、黙っていたチュアンさんの眉がピクリ。そしてオスヴァルドさんも。ケルンさんは大丈夫だと、頷いてくれる。
とにかく、ビアンカとルージュ達と合流しないと。
『ねえね、どうしたのー』
ヒスイが少し焦っているのに勘づいたのか、首を傾げている。ようやく合流する。
『ユイ、どうしたのです?』
『何を焦っているの?』
「あのね」
実は、と説明しようとした時。人々の混乱を含めたざわめきが大きくなる。
教会の前は円形の広場になり、0時の位置に教会、6時の位置にノワールを預けた場所に伸びる大通りがある。その6時の大通りからきらびやかな鎧とマントを纏った騎士が、飾り付けられた魔法馬に跨がり、迷いなく進んできた。
歩行者天国なのに、騎乗した魔法馬がずいずい来て、通行人が慌てて避けている。いやいや、普通、ここは魔法馬を避けるように操作するもんでしょうよ。怪我人でたらどうするん? 通行人の皆さんは、慌てて左右によけて、呆然と革新派達の行列を見ている。
オスヴァルドさんが真っ先に前に出る。すかさず、ブエルさんとゲオルグさんが私達のそばに待機。
『なんだか癪に障る気配なのですね』
『本当、分不相応の傲慢さね』
ビアンカとルージュが、うわあ、と嫌な顔をしている。
騎乗した騎士達がどんどん円形の広場に入ってくる。通行人や参拝に来ていた人たちは、すぐに離れたから、事故とかなくてよかった。だけど、怖かったのか、小さな子供が泣いている。
騎乗した騎士達の後に、二頭立ての馬車が姿を表す。わあ、派手に装飾されている。
「止まられよっ。ここは馬車もしくは騎乗してからの侵入は、禁止されています。今すぐ下乗し、馬車と馬を預け場所までおもどりをっ」
オスヴァルドさんが鋭く声を上げている。
今のうちやっ。
「ビアンカ、ルージュ、弱っている女の子、どの馬車におる?」
オスヴァルドさんの声に紛れるように、私は二人にきく。
『あれなのですよ。いるのですよ、雌の童が』
『あれね。ずいぶん弱っているわよ』
『ユイ、どうするつもりなのです?』
「救い出す」
『分かったのです』
『任せて』
頼もしい。
問題は手段だ。カルーラ同様に、そ弱った子供達を解放するのとは、恐らく勝手が違う。違法奴隷として、あの時は無理やり拘束されていた。この革新派は、当人達の意思を無視して母親から引き離し、少女を連れ回している。
『あの箱を破壊するのです』
『細かいことは任せて』
ヤル気満々なところ申し訳ないが、私はそっと制する。
「いざとなったら頼むね、強行突破したら、女の子の負担になる可能性があるけんね」
まずは、向こうから少女を人道的に問題となる拘束をしていることを、白状させてから、少女の保護をした方がスムーズのはず。さて、どう白状させるか。
きらびやかな鎧とマントの騎士達が、オスヴァルドさんの制止を振り切り、ぞろぞろと騎乗したまま鼻にかけるような嘲笑を浮かべている。そこに二頭立ての馬車までやってきた。
最後は、きらびやかな装飾があちこちにされて、一際大きい馬車が現れる。
『ユイ、あれに乗っているのです』
『どうするの? ずいぶん衰弱しているわよ』
「わかった。二人の名前借りるけど、よか?」
『いいのですよ』
『いいわよ』
「ありがとう」
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