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騒ぎの後①
ご指摘ありがとうございます。
いいねが140万超えました、ありがとうございます。励みになります、いいねくださった皆さんありがとうございます。
「大活躍のようですね」
あはは、と笑う。疲れを隠して愛想笑いになってしまう。
あの後、事情聴取やらなんやら、ノワールを預けていた預かり場所に謝罪。アレスが爆走してきた事にトラブルを起こしていないか確認。どこにも被害がなくて良かった良かった。アレスがこちらに来るとき、緊急事態の対応してくれたので、被害ゼロだ。それは、王都には所謂救急車両が通る際に出す警報があり。アレスはゲストハウスから飛び出して、北区を区切る門の前で、知らない人が見たら失神するような唸り声を上げたので、警備していた人達が、ひー、となりながらも察してくれたみたい。私のところに向かうって。で、慌てて警報を出してくれた。この警報は警鐘を鳴らすんだけど、警鐘が鳴ると、緊急車両が通るはずの道を開ける、馬車は道の端によるんだって。うん、日本でも似たような事やってた。これは当たり前のように、王都の住人に浸透している。
なので、アレスは開けてもらった道を爆走してこれた。走りすぎた後に、見た人は、えー、と思ったやろうなあ。
で、バタバタした後にゲストハウスに帰り着いたら、とっくにお昼は過ぎていた。
お腹減ったと騒ぐ面々に、準備したり、お留守番の皆さんに説明したら、あっという間に時間が過ぎた。ああ、どっと疲れたけど、時間が来た。
そう、今日はサエキ様がいらっしゃる。
身なりを整えたりしていたら、やってきました、アジアンビューティーのサエキ様が。
花はわんわん吠えるので、チュアンさんが抱っこして奥に控えてくれる。ラスチャーニエと金の虎の皆さんもご挨拶して奥に引っ込む。金の虎の皆さんは、アルスさん以外緊張していた。仔達はお腹いっぱいなので、半分お眠になっているが、サエキ様にぷりぷりとご挨拶に向かい、思い思いにゴロリ。シルフィ達は完全に寝ている。
「サエキ様、ご無沙汰しております」
どうにか身なりを整えてサエキ様をお出迎え。
そこで、冒頭に繋がる。
何が、大活躍かは、思い当たる節があるがありすぎるので、あはは、と笑うしかない。
両親と晃太も挨拶を済ませ、サエキ様にソファを勧める。私達のソファの後ろにはホークさんとミゲル君が控える。マデリーンさんがお茶やケーキを配膳してくれる。
まずは差し障りのない話をする。サエキ様は怪我や病気の心配と、すっかり大きいなった仔達に、新しく加わったイシスやアレス達の話だ。
「ミズサワ殿、カルーラのイコスティ辺境伯より先日手紙が届きました。私宛にも一筆ありましたから、中身は確認していません」
あ、あれだ、モーガンさん達が襲われた時の事ね。
「ありがとうございます」
私達が王都に行くのは、知っているから、わざわざサエキ様経由にしてくれたんやね。私は受け取る。わあ、普通のお手紙ではない、分厚い報告書みたい。後でゆっくり読もう。
「それと先ほど教会前で、大変でしたね」
「ご存知でしたか」
「まあ、私も彼らには絡まれた事がありますからね」
と、肩を竦めるアジアンビューティー。そうや、サエキ様もテイマーやった。そういえば、いつものフクロウさんはどうしたんやろ? サエキ様は絡まれても、にっこり笑って無視していたらしい。
「彼らの日頃の行いは、目に余るものがありましたが、あの
『聖女』の存在が厄介でしてね」
やっぱり。あのピエロ感のある聖女は、本当は聖女ではない。晃太よりもレベルの高い支援魔法と、とても貴重な再生魔法を使える魔道士だ。この二つを駆使出来ていたから、聖女と名乗っても、周りの人達は納得したんやろうなあ。あの後みんなと話したけど、精度の高い支援魔法を神様が力を貸してくれているとか言ったら、なかなか日の目を見ない支援魔法だから、そう勘違いしそう。再生魔法だってそうだ。ユリアレーナではこれを使えるのはたった二人。原始派の枢機卿と、あのピエロ感のある聖女だけ。エリクサー以外で失った手足や、ひどい傷を癒せる貴重な手段。それを求める人は、山を越えるような列をなすって聞いた。
本当に、革新派なんてにいなければ、優秀な魔道士として名を馳せていたんやない?
「私は、あの囚われていたあの女の子の今後が心配なだけで、あの人達はどうでもいいです」
本心。
「ただ、対応してくれる皆さんに申し訳ない思いですが」
結局、騒ぎを起こしたのに、オスヴァルドさん達が全部引き受けてくれた。あの女の子も、手厚い保護をしてくれるってシスター・ガルニャは言ってくれたし。
ただ、私の気がかりは、その後だ。
「ミズサワ殿、どうされましたか?」
「あ、いえ」
それからサエキ様とのお話は、次に向かうシーラの話題だ。おそらくシーラは大歓迎してくれるだろうって。それから父の開発した自動補填矢筒に、サエキ様は興味津々。もし現役だったら、喉から手を出す程欲しかったと。自動補填矢筒は、販売開始された。これは受注生産になっているが、大好評みたい。
時間はあっという間に過ぎて、お帰りの時間になってしまった。原始のダンジョンについて聞きたいが、佐伯ゆりさん達が、ビアンカやアレスを生んだお母さんのリルさんや、そしてその後伴侶となったお父さん、特殊個体であったフェンリルまで引き連れて何故挑んだか。そして、何故に、挑むのを諦めてしまったのに、リルさんはその原始のダンジョンに向かったのかだ。
サエキ様なら、何か情報を持っているかもしれないが、よくよく考えたら個人情報やしね。私はただ、元気達をリルさんに会わせたいだけ。時期が来たら、原始のダンジョンに入る手段とかを改めて聞こう。
お昼寝から目が覚めた元気が、サエキ様にお出ししたケーキを狙い出す。こらこらと諌める。サエキ様は笑顔で元気を撫でてくれた。
「長居をしてしまいましたね。私はこれで失礼しますが、王都に滞在中に何か困った事があれば、私を通してください。特に貴族が関わるような事態は私に連絡を」
「はい、ありがとうございます」
私達はサエキ様をお見送りする。付き添いの赤騎士団の皆さんに囲まれて、サエキ様はお帰りになる。
見えなくなるまでお見送り。
ふう。
『主よ、ちょっと走りたいのだ、ルーム開けてなのだ』
アレスが鼻でちょんちょん。サエキ様がいらしている間はおとなしかったからね。
「はいはい」
ルームを開けて、ルーティの方に繋がるサブ・ドアを開けると、まるで自然の流れのようにビアンカやルージュ、イシス達に仔達までついていく。ノワールまでぶひひん言う。残ったのはアリスとシルフィ達だけ。
「夕ご飯までには帰って来てよー」
『分かったのだーっ』
ばぁぁぁぁっ、と走り去って行った。腹時計は正確だから、大丈夫よね。
さて、と。
私はお地蔵さんの前に移動する。
始祖神様。
私は両手を合わせる。
どうか、あの女の子が、あの人達にずっと苦しめられてきた嘘に、これ以上、傷つけられないようにお守りください。
わかっておるよ、お嬢さん、あの少女を救ってくれてありがとうなあ。
始祖神様の優しい声。
ああ、良かった。
「姉ちゃんどうしたん?」
晃太が聞いてくる。
「うん、ほら、あん人達がついてた嘘に、あの女の子が傷つかんようにってお願いしたんよ」
「あー、そうな」
晃太が渋い顔。
「どうにかなるん?」
「きっと神様が、あの女の子の心を守ってくれるよ」
あの革新派のピエロ感のある聖女や、その他諸々の人達は、ある嘘であの女の子を逃げ出せないようにしていた。
あの女の子は、貧しい農村で母親と二人で慎ましく生きていた。ある日突然、革新派が徒党を組んでやってきた。
革新派は、女の子を拉致した際に、激しい抵抗をした母親を突き飛ばした。抜刀までされたが、それでも母親は女の子を取り返そうとしたが、女の子が母親を守るために、彼らに従うことを選んでしまった。必死に走って追いかける母親を、女の子は泣きながら見ているしかなかった。必死に走って追いすがった母親は、突き飛ばされた時に頭を強く打ち付けてしまった事が理由で、数時間後に死亡してしまった。
拉致した革新派は、母親の死を把握していたが、それを女の子に告げないどころか、脅しに使った。
言う事を聞かなければ、母親がどうなってもいいのか。
女の子は、逃げることも抵抗も出来ずに、今日に至る。
もし、今日、私達があの時間に教会に行かなければ、あの時、革新派が女の子を連れて原始派の教会にいちゃもんつけに来なければ、この騒ぎにはならなかった。
たまたま、偶然の重なり、亡くなってしまった母親の最後の願いを始祖神様が拾い上げて、私達に託してくれたんや。本来なら神様の声なんて聞こえない、それこそ聖女や神子と呼ばれる人達だけだが、私達には神様とルームを通じて接触しているので聞こえただけ。近くにいたホークさん達は、聞こえなかったそうだけど、仕組みは分からないが、今度神様がいらしたら聞いてみよ。
いいねが140万超えました、ありがとうございます。励みになります、いいねくださった皆さんありがとうございます。
「大活躍のようですね」
あはは、と笑う。疲れを隠して愛想笑いになってしまう。
あの後、事情聴取やらなんやら、ノワールを預けていた預かり場所に謝罪。アレスが爆走してきた事にトラブルを起こしていないか確認。どこにも被害がなくて良かった良かった。アレスがこちらに来るとき、緊急事態の対応してくれたので、被害ゼロだ。それは、王都には所謂救急車両が通る際に出す警報があり。アレスはゲストハウスから飛び出して、北区を区切る門の前で、知らない人が見たら失神するような唸り声を上げたので、警備していた人達が、ひー、となりながらも察してくれたみたい。私のところに向かうって。で、慌てて警報を出してくれた。この警報は警鐘を鳴らすんだけど、警鐘が鳴ると、緊急車両が通るはずの道を開ける、馬車は道の端によるんだって。うん、日本でも似たような事やってた。これは当たり前のように、王都の住人に浸透している。
なので、アレスは開けてもらった道を爆走してこれた。走りすぎた後に、見た人は、えー、と思ったやろうなあ。
で、バタバタした後にゲストハウスに帰り着いたら、とっくにお昼は過ぎていた。
お腹減ったと騒ぐ面々に、準備したり、お留守番の皆さんに説明したら、あっという間に時間が過ぎた。ああ、どっと疲れたけど、時間が来た。
そう、今日はサエキ様がいらっしゃる。
身なりを整えたりしていたら、やってきました、アジアンビューティーのサエキ様が。
花はわんわん吠えるので、チュアンさんが抱っこして奥に控えてくれる。ラスチャーニエと金の虎の皆さんもご挨拶して奥に引っ込む。金の虎の皆さんは、アルスさん以外緊張していた。仔達はお腹いっぱいなので、半分お眠になっているが、サエキ様にぷりぷりとご挨拶に向かい、思い思いにゴロリ。シルフィ達は完全に寝ている。
「サエキ様、ご無沙汰しております」
どうにか身なりを整えてサエキ様をお出迎え。
そこで、冒頭に繋がる。
何が、大活躍かは、思い当たる節があるがありすぎるので、あはは、と笑うしかない。
両親と晃太も挨拶を済ませ、サエキ様にソファを勧める。私達のソファの後ろにはホークさんとミゲル君が控える。マデリーンさんがお茶やケーキを配膳してくれる。
まずは差し障りのない話をする。サエキ様は怪我や病気の心配と、すっかり大きいなった仔達に、新しく加わったイシスやアレス達の話だ。
「ミズサワ殿、カルーラのイコスティ辺境伯より先日手紙が届きました。私宛にも一筆ありましたから、中身は確認していません」
あ、あれだ、モーガンさん達が襲われた時の事ね。
「ありがとうございます」
私達が王都に行くのは、知っているから、わざわざサエキ様経由にしてくれたんやね。私は受け取る。わあ、普通のお手紙ではない、分厚い報告書みたい。後でゆっくり読もう。
「それと先ほど教会前で、大変でしたね」
「ご存知でしたか」
「まあ、私も彼らには絡まれた事がありますからね」
と、肩を竦めるアジアンビューティー。そうや、サエキ様もテイマーやった。そういえば、いつものフクロウさんはどうしたんやろ? サエキ様は絡まれても、にっこり笑って無視していたらしい。
「彼らの日頃の行いは、目に余るものがありましたが、あの
『聖女』の存在が厄介でしてね」
やっぱり。あのピエロ感のある聖女は、本当は聖女ではない。晃太よりもレベルの高い支援魔法と、とても貴重な再生魔法を使える魔道士だ。この二つを駆使出来ていたから、聖女と名乗っても、周りの人達は納得したんやろうなあ。あの後みんなと話したけど、精度の高い支援魔法を神様が力を貸してくれているとか言ったら、なかなか日の目を見ない支援魔法だから、そう勘違いしそう。再生魔法だってそうだ。ユリアレーナではこれを使えるのはたった二人。原始派の枢機卿と、あのピエロ感のある聖女だけ。エリクサー以外で失った手足や、ひどい傷を癒せる貴重な手段。それを求める人は、山を越えるような列をなすって聞いた。
本当に、革新派なんてにいなければ、優秀な魔道士として名を馳せていたんやない?
「私は、あの囚われていたあの女の子の今後が心配なだけで、あの人達はどうでもいいです」
本心。
「ただ、対応してくれる皆さんに申し訳ない思いですが」
結局、騒ぎを起こしたのに、オスヴァルドさん達が全部引き受けてくれた。あの女の子も、手厚い保護をしてくれるってシスター・ガルニャは言ってくれたし。
ただ、私の気がかりは、その後だ。
「ミズサワ殿、どうされましたか?」
「あ、いえ」
それからサエキ様とのお話は、次に向かうシーラの話題だ。おそらくシーラは大歓迎してくれるだろうって。それから父の開発した自動補填矢筒に、サエキ様は興味津々。もし現役だったら、喉から手を出す程欲しかったと。自動補填矢筒は、販売開始された。これは受注生産になっているが、大好評みたい。
時間はあっという間に過ぎて、お帰りの時間になってしまった。原始のダンジョンについて聞きたいが、佐伯ゆりさん達が、ビアンカやアレスを生んだお母さんのリルさんや、そしてその後伴侶となったお父さん、特殊個体であったフェンリルまで引き連れて何故挑んだか。そして、何故に、挑むのを諦めてしまったのに、リルさんはその原始のダンジョンに向かったのかだ。
サエキ様なら、何か情報を持っているかもしれないが、よくよく考えたら個人情報やしね。私はただ、元気達をリルさんに会わせたいだけ。時期が来たら、原始のダンジョンに入る手段とかを改めて聞こう。
お昼寝から目が覚めた元気が、サエキ様にお出ししたケーキを狙い出す。こらこらと諌める。サエキ様は笑顔で元気を撫でてくれた。
「長居をしてしまいましたね。私はこれで失礼しますが、王都に滞在中に何か困った事があれば、私を通してください。特に貴族が関わるような事態は私に連絡を」
「はい、ありがとうございます」
私達はサエキ様をお見送りする。付き添いの赤騎士団の皆さんに囲まれて、サエキ様はお帰りになる。
見えなくなるまでお見送り。
ふう。
『主よ、ちょっと走りたいのだ、ルーム開けてなのだ』
アレスが鼻でちょんちょん。サエキ様がいらしている間はおとなしかったからね。
「はいはい」
ルームを開けて、ルーティの方に繋がるサブ・ドアを開けると、まるで自然の流れのようにビアンカやルージュ、イシス達に仔達までついていく。ノワールまでぶひひん言う。残ったのはアリスとシルフィ達だけ。
「夕ご飯までには帰って来てよー」
『分かったのだーっ』
ばぁぁぁぁっ、と走り去って行った。腹時計は正確だから、大丈夫よね。
さて、と。
私はお地蔵さんの前に移動する。
始祖神様。
私は両手を合わせる。
どうか、あの女の子が、あの人達にずっと苦しめられてきた嘘に、これ以上、傷つけられないようにお守りください。
わかっておるよ、お嬢さん、あの少女を救ってくれてありがとうなあ。
始祖神様の優しい声。
ああ、良かった。
「姉ちゃんどうしたん?」
晃太が聞いてくる。
「うん、ほら、あん人達がついてた嘘に、あの女の子が傷つかんようにってお願いしたんよ」
「あー、そうな」
晃太が渋い顔。
「どうにかなるん?」
「きっと神様が、あの女の子の心を守ってくれるよ」
あの革新派のピエロ感のある聖女や、その他諸々の人達は、ある嘘であの女の子を逃げ出せないようにしていた。
あの女の子は、貧しい農村で母親と二人で慎ましく生きていた。ある日突然、革新派が徒党を組んでやってきた。
革新派は、女の子を拉致した際に、激しい抵抗をした母親を突き飛ばした。抜刀までされたが、それでも母親は女の子を取り返そうとしたが、女の子が母親を守るために、彼らに従うことを選んでしまった。必死に走って追いかける母親を、女の子は泣きながら見ているしかなかった。必死に走って追いすがった母親は、突き飛ばされた時に頭を強く打ち付けてしまった事が理由で、数時間後に死亡してしまった。
拉致した革新派は、母親の死を把握していたが、それを女の子に告げないどころか、脅しに使った。
言う事を聞かなければ、母親がどうなってもいいのか。
女の子は、逃げることも抵抗も出来ずに、今日に至る。
もし、今日、私達があの時間に教会に行かなければ、あの時、革新派が女の子を連れて原始派の教会にいちゃもんつけに来なければ、この騒ぎにはならなかった。
たまたま、偶然の重なり、亡くなってしまった母親の最後の願いを始祖神様が拾い上げて、私達に託してくれたんや。本来なら神様の声なんて聞こえない、それこそ聖女や神子と呼ばれる人達だけだが、私達には神様とルームを通じて接触しているので聞こえただけ。近くにいたホークさん達は、聞こえなかったそうだけど、仕組みは分からないが、今度神様がいらしたら聞いてみよ。
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