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いつものダンジョン調査⑦
私は母にエマちゃんとテオ君の植木鉢の件を説明する。
アレスはぷるぷる震えている。
母は、はあ、とため息をつく。
「それで今回の調査期間、シヴァと交代したんよ」
「なるほどね。それでもアレスは何が悪かったのか、分からんかったと」
「分からんかったことが、悪いかったみたいとは言っとったけどね」
「そうね」
母がアレスを見る。ぷるぷるアレス。
「アレス」
『ううっ…母よ…』
耳をペタンとさせているアレス。
「あのねアレス、もしよ、誰かがシルフィ達を傷つけてよ、無理やり治して足が曲がったままになったらどうする?」
『許さないのだっ』
「向こうに、まったく悪意なくても?」
『許さないのだっ』
「じゃあ、あんたがやったのはなんね?」
途端とアレスの頭にハテナマークが浮かぶ。
『で、でも、シルフィ達と草は違うのだぁ』
草ねえ、アレスにしたらお花と薬草も全て草なんだ。母は静かに続ける。
「確かにシルフィ達とアレスが潰した花は違うやろうけどね。アレス達がシルフィ達にかけるものと、エマちゃん達が花にかけた想いは一緒なんよ。呼び方はそれぞれやけどね」
アレスの頭にハテナマークが増える。
「愛情って言うんよ。多少形は違うけどね。アレス達のはシルフィ達に対しては無償の愛情。エマちゃん達のはね、うちらに対しての親愛って言うんよ。エマちゃん達はね、うちらに感謝を伝えたい、喜んで欲しい、見返りが欲しいわけやない。綺麗にお花を咲かせようと手間暇かけていたんよ。アレス達がシルフィ達に無事に育って欲しいってのと、ほぼ似とるやろ? アレス、あんたはそんな愛情かけてきたお花ば踏みつけて、無理やり治してお花がどうなったね? 変な色になって歪んで、エマちゃんがどんなにショックやったか分からんの? もしお花がシルフィ達やったら、あんたどうするん? 人の嘘とか見抜ける鋭い感覚があるのに、エマちゃんのショックとか悲しんでいるのが分からんかった? アレス、その悲しい気持ちを無視されたらどうする?」
ううーん、と悩むアレス。
『すごく悲しいのだ、相手を許せないのだ。それを我がエマにしたのだな?』
情けない顔をするアレス。自分が言っていることが正しいのか自信がない様子だけど、理解してくれた様子。
「そうやね。ただ、今回は優衣がフォローしたし、反省したようやしこれで終いやけど。もしまた同じような事したら、次は容赦せんよ」
最後の言葉の母の顔が怖かっ。
『ううっ、どうしたら良かったのだ?』
アレスが、ぴえん。私があの時の事を思い返して説明する。
「お花を踏みつけた時点で、エマちゃんがショックを受けた事に気付いて、まず謝る。そして、自分が魔法で治せる事を説明して、エマちゃんが治すかどうかの判断を待つ事やったの。それが出来たら、強制送還まではせんかったかもね」
『うーん、シルフィ達と草を同じ様に思うのは、難しいのだが、次は気をつけるのだ。エマにもう一度謝るのだ』
うん、自信ないけど、これでよしとしよう。よしよし。母もよしよし。アレスがちょっと安心したのか、ぴよぴよと耳を細かく揺らす。
今回の事は私達と従魔として一緒にいる事により発生したことやからね。
早速エマちゃんにアレスが会いに行き、きゅんきゅん泣いて謝っていた。言葉は分からないけど、アレスの様子に気がついてくれたエマちゃん。ニコニコとなでていた。
アレスはその後ビアンカ達を追いかけていった。
晃太達も帰ってきて、簡単に今後の予定を組む。
作図次第で出発になるが、晃太の話だとほぼ出来上がっている。記入漏れがないか確認するだけだそうだ。リフレッシュしたいとの事で、明日午前中に作図作業した後、異世界の湯に行く事になった。鷹の目と金の虎の皆さんもお誘いした。ただ、申し訳ないが、お留守番役を出してもらうことに。時間交代でしてもらう。
帰って来たバトルジャンキー達に確認すると、自分達はルーティのダンジョンにお籠りしますと。アリスとシルフィ達がお留守番してくれる。アレスはどうしようかなって、悩んでいたが、結局アリスとシルフィ達と一緒にいるって。
作図を提出しても、色々聞かれるだろうし予備日を設ける。
出発は、五日後となった。
その間に、母はモノコの孤児院に最後の炊き出し。スライムのコアも持っていくことになる。それと不足分を確認してくれた。危なそうな家具、床板や壁に屋根の修繕などは、父が職人ギルドを通して依頼してある。
私は大金貨を五枚、露店で購入した革の巾着に入れる。孤児院の生活費にしてもらおう。次はモノコの無料教室の給食の予算の寄付だ。晃太がアイテムボックス内の肉を確認する。それは多量にあるからね。ボア系のお肉とヘビ系のお肉を出すことになった。どちらもちょっと硬い肉質だけど、ミンチにし、野菜を混ぜたりしたら食べやすい。父設計の大型ミンサーも同時に、無料教室の給食を作るところに寄付だ。
よし、いいかな?
「お母さん、今日は、優雲にしようかと思うけど」
「それでよかよ」
「決まりやね。テオ君、金の虎の皆さん、呼んできてくれる」
「はいっ」
モノコでの残り数日。トラブルなくシーラに向かいたかなあ。
アレスはぷるぷる震えている。
母は、はあ、とため息をつく。
「それで今回の調査期間、シヴァと交代したんよ」
「なるほどね。それでもアレスは何が悪かったのか、分からんかったと」
「分からんかったことが、悪いかったみたいとは言っとったけどね」
「そうね」
母がアレスを見る。ぷるぷるアレス。
「アレス」
『ううっ…母よ…』
耳をペタンとさせているアレス。
「あのねアレス、もしよ、誰かがシルフィ達を傷つけてよ、無理やり治して足が曲がったままになったらどうする?」
『許さないのだっ』
「向こうに、まったく悪意なくても?」
『許さないのだっ』
「じゃあ、あんたがやったのはなんね?」
途端とアレスの頭にハテナマークが浮かぶ。
『で、でも、シルフィ達と草は違うのだぁ』
草ねえ、アレスにしたらお花と薬草も全て草なんだ。母は静かに続ける。
「確かにシルフィ達とアレスが潰した花は違うやろうけどね。アレス達がシルフィ達にかけるものと、エマちゃん達が花にかけた想いは一緒なんよ。呼び方はそれぞれやけどね」
アレスの頭にハテナマークが増える。
「愛情って言うんよ。多少形は違うけどね。アレス達のはシルフィ達に対しては無償の愛情。エマちゃん達のはね、うちらに対しての親愛って言うんよ。エマちゃん達はね、うちらに感謝を伝えたい、喜んで欲しい、見返りが欲しいわけやない。綺麗にお花を咲かせようと手間暇かけていたんよ。アレス達がシルフィ達に無事に育って欲しいってのと、ほぼ似とるやろ? アレス、あんたはそんな愛情かけてきたお花ば踏みつけて、無理やり治してお花がどうなったね? 変な色になって歪んで、エマちゃんがどんなにショックやったか分からんの? もしお花がシルフィ達やったら、あんたどうするん? 人の嘘とか見抜ける鋭い感覚があるのに、エマちゃんのショックとか悲しんでいるのが分からんかった? アレス、その悲しい気持ちを無視されたらどうする?」
ううーん、と悩むアレス。
『すごく悲しいのだ、相手を許せないのだ。それを我がエマにしたのだな?』
情けない顔をするアレス。自分が言っていることが正しいのか自信がない様子だけど、理解してくれた様子。
「そうやね。ただ、今回は優衣がフォローしたし、反省したようやしこれで終いやけど。もしまた同じような事したら、次は容赦せんよ」
最後の言葉の母の顔が怖かっ。
『ううっ、どうしたら良かったのだ?』
アレスが、ぴえん。私があの時の事を思い返して説明する。
「お花を踏みつけた時点で、エマちゃんがショックを受けた事に気付いて、まず謝る。そして、自分が魔法で治せる事を説明して、エマちゃんが治すかどうかの判断を待つ事やったの。それが出来たら、強制送還まではせんかったかもね」
『うーん、シルフィ達と草を同じ様に思うのは、難しいのだが、次は気をつけるのだ。エマにもう一度謝るのだ』
うん、自信ないけど、これでよしとしよう。よしよし。母もよしよし。アレスがちょっと安心したのか、ぴよぴよと耳を細かく揺らす。
今回の事は私達と従魔として一緒にいる事により発生したことやからね。
早速エマちゃんにアレスが会いに行き、きゅんきゅん泣いて謝っていた。言葉は分からないけど、アレスの様子に気がついてくれたエマちゃん。ニコニコとなでていた。
アレスはその後ビアンカ達を追いかけていった。
晃太達も帰ってきて、簡単に今後の予定を組む。
作図次第で出発になるが、晃太の話だとほぼ出来上がっている。記入漏れがないか確認するだけだそうだ。リフレッシュしたいとの事で、明日午前中に作図作業した後、異世界の湯に行く事になった。鷹の目と金の虎の皆さんもお誘いした。ただ、申し訳ないが、お留守番役を出してもらうことに。時間交代でしてもらう。
帰って来たバトルジャンキー達に確認すると、自分達はルーティのダンジョンにお籠りしますと。アリスとシルフィ達がお留守番してくれる。アレスはどうしようかなって、悩んでいたが、結局アリスとシルフィ達と一緒にいるって。
作図を提出しても、色々聞かれるだろうし予備日を設ける。
出発は、五日後となった。
その間に、母はモノコの孤児院に最後の炊き出し。スライムのコアも持っていくことになる。それと不足分を確認してくれた。危なそうな家具、床板や壁に屋根の修繕などは、父が職人ギルドを通して依頼してある。
私は大金貨を五枚、露店で購入した革の巾着に入れる。孤児院の生活費にしてもらおう。次はモノコの無料教室の給食の予算の寄付だ。晃太がアイテムボックス内の肉を確認する。それは多量にあるからね。ボア系のお肉とヘビ系のお肉を出すことになった。どちらもちょっと硬い肉質だけど、ミンチにし、野菜を混ぜたりしたら食べやすい。父設計の大型ミンサーも同時に、無料教室の給食を作るところに寄付だ。
よし、いいかな?
「お母さん、今日は、優雲にしようかと思うけど」
「それでよかよ」
「決まりやね。テオ君、金の虎の皆さん、呼んできてくれる」
「はいっ」
モノコでの残り数日。トラブルなくシーラに向かいたかなあ。
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