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5.お犬様と朝ごはん
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「……これで満足か」
お兄様が、倒れたセージャスの胸板に足を乗せてグリグリしている。
体格も筋肉量も全く異なる。お兄様の長いけれど細い足で、硬い鱗に覆われて分厚く盛り上がったセージャスの体をグリグリしたところで、大したダメージは無さそうなんだけど、よく見たら靴の踵を変化させて尖らせてある。そんな情け容赦無い魔王のお兄様もとても素敵……!
いや待て私。
「……」
くらくらする頭に手を当てて、私は思考をまとめようとした。
くらくらするのは、私がほっと安心したからだ。お兄様が傷付いて血を流すのが、苦しめられるのが辛かった。胸をぎゅっと絞られたみたいだった。結局、何が何だか分からないうちに物事が片付いて、お兄様が元気に(?)えげつない魔王ムーブを取っているのを見て一安心したのだけれど、あれ?
(そういえば、女神様は「魔王を浄化して世界を救うように」と言っていたような?)
このままだと私、むしろお兄様の魔王化に手を貸してない?
(いやいや、手を貸すどころか、私は何一つ出来ていなかったし。震えながら見守ってただけだし。それに、私がお兄様の応援をするのは当たり前のことだし)
世界を敵に回してもお兄様の味方をする存在、それが妹。妹=私。妹として転生したのだから、私の言動は一箇所たりとも間違ってない。
(うんうん)
私が納得して落ち着いた頃、お兄様がこちらに向き直った。腕も顔も人のものに戻っていて、大きな黒い翼も消え失せている。金の髪がやや乱れているのと、黒いマントの裾がボロボロになっていること以外、普段と変わっているところはない──いや、血! 血が出てる!
その頬を伝う血に焦った私は、数歩近付いて回復魔法を唱えようとした。
「……止せ」
お兄様がぱっと後ずさる。激しい眼光で睨み付けられた。
えっ、そんなに私に近付かれたくないの?
ひそかに衝撃を受けて固まる私の前で、お兄様は口の中で何かを詠唱した。ふんわりと淡い回復の光がお兄様の前に立ち昇り、その白い顔を照らし出す。私がはっと我に返ったとき、お兄様はすでに踵を返していた。
「……お前は奥宮から出るな。余計な仕事を増やされるのは迷惑だ」
「……は」
はい、と答えようとして、声が出なかった。
片手でセージャスの襟首を掴み、巨体を引き摺りながら、お兄様がカツカツと靴音を立てて遠ざかって行く。その背中を、呆然としたまま見送った。
「僕が新しいお世話係です! よろしくね!」
ほわほわ。ふんわり。
翌朝、部屋の扉をノックした人物(?)を見て、私は呆気に取られた。
「クンケルと言います! コボルト族です」
「うん、ええと……クンケル君、よろしくね?」
私が曖昧に微笑んで返すと、クンケル君はにっかりと笑んだ。たぶん。私には犬の表情というのはよく分からないのだけれど。
そう、クンケル君は、どこからどう見ても犬でした。
といっても、二足歩行の犬だ。後ろ足はとても短く、お腹は寸胴でとても長い。水兵服をいかめしくしたような服を纏い、ピンと立った耳の間には紺色の帽子を乗せている。お洒落だ。体毛は藍色がかった黒で、くるくるした巻き毛になって渦巻いていた。
ああ、抱き締めたい。ふわっふわしてそう。ぬいぐるみみたい。
(でも……れっきとした魔族なんだよね)
「僕、ちっちゃいから世話役には向かないだろうって魔王様に言われてたんですけど、今回は急な抜擢で。そう言う魔王様だってちっちゃいのに、よく言いますよね~!」
「え」
「でも僕、これでも選定の十三の悪魔なんですよ。魔王様にはすでに忠誠を誓ってるので、セージャスみたいに裏切ったりしないので安心して下さいね」
「う、うん」
声が高い。テンションが高い。
若干押され気味な私は、遥か下にあるふわふわした頭を見下ろして、
(このクンケル君に「ちっちゃい」と言われるお兄様……)
多少のショックを受けていた。
お兄様は多分170cm台だと思うんだけれど、一方のクンケル君は100cmに達していないぐらいだ。でも、クンケル君の自己認識が強気かつ強靭すぎて、とても突っ込みを入れられる雰囲気じゃない。
「じゃあ、朝ごはんにしましょうか。準備しますね」
とてとてと部屋に入ってきたクンケル君が、肩から提げた鞄を開いた。折り畳んだテーブルクロスを取り出し、木製のテーブルの上に広げる。続いてお皿やカトラリー類が出てきた。それからバスケット。ほかほかの湯気が立ち昇りそうな温かいパンが並べられる。スープ鍋。ミルク壺。得体が知れない肉のソーセージ。フルーツの盛り合わせ。
「ク、クンケル君……それって異次元収納鞄?」
「そうですよ! 何でも入るんです! 僕たち一族の発明品です」
「す、すごいね」
私も魔道士一族の端くれだから、噂には聞いたことがあるけれど、伝説の品だと思い込んでいた。
そんなものを平然と装備してるなんて、流石は十三の悪魔だ。
「クンケル君、お世話係として最高すぎない?」
「僕もそう思います!」
「あらあら、私の立場が無いわねえ」
飄々とした声が聞こえてきて、私はビクッとした。いつの間にかテーブルの向かい側に、顔が濃くてごつい男が腰掛けている。バチッとウインクを飛ばされて、クンケル君が「ウウ~」と唸り声を上げた。
「……何してるんですか、セージャスさん」
「朝ごはんを頂きに来たのよぉ。警戒しないで頂戴、今の私は魔王様の忠実な臣下だから、妹ちゃんに手出ししたりしないわ」
「……本当ですか?」
「ほんとほんと。ほら見て、魔王様にこんなのを付けられちゃったの」
セージャスがシャツの胸元を押し開き、張り出した浅黒い筋肉を見せつけてくる。その仕草がやけに自慢たらしくて、ちょっとばかりイラッとした。
「ほらほら」
見たくない。見たくないけど、嫌々ながら目を凝らすと、彼の肌の上に金色の文字らしきものが浮かび上がっているのが分かった。呪文?
「魔王様に逆らわないこと、妹ちゃんに手出ししないこと。こうして制約魔法を刻み込まれちゃったの、横暴じゃない? 酷いわよねぇ?」
酷いと言いつつ、セージャスの口調がどことなく嬉しそうだ。
「へー、そうですか」
「わあ、妹ちゃんの好感度が低い」
騒いでいるセージャスを無視して、クンケル君の用意してくれた朝食を頂くことにした。サラダをもしゃもしゃ食んでいると、向かいからぱっと手が伸び、パン籠の中からロールパンが幾つか消え失せる。……これ、「妹ちゃんに手出ししない」の禁則事項には当てはまらないのかな?
「セージャスさん、本当に何しに来たんですか?」
「そりゃ、妹ちゃんの護衛よぉ。魔王様はちょっとばかり本気を出したみたいだけど、まだまだ弱いし、妹ちゃんを人質に取られたら間違いなく負けちゃうものねぇ」
「……」
私に襲い掛かってきたセージャスらしい発想だ。
でも、
「私に人質としての価値なんか無いですよ」
「ん? んん?」
「セージャスさんに襲われた時に来てくれたのだって、単にユグノス家への義理立てみたいなものだと思いますし」
「んー」
「私、お兄様には嫌われてますし……」
だんだん声が小さくなってきた。
分かっていることでも、改めて口にすると胸が軋む。私が肩を落としてしょんぼりしていると、クンケル君が私の前にそっとミルクプリンを置いてくれた。クンケル君、好き。
「んー、そうねぇ……妹ちゃん、鑑定魔法は使えないの? 強い魔道士一族の出なんでしょう?」
さっきから妙な声を出しながら身体を捩っていたセージャスが、口元に拳を当てながら言う。
「簡単な道具鑑定ぐらいなら出来ますけど、人間相手の読心とかはさっぱりで……いや」
私はふと思い出して、女神様に授かったスキル一覧を脳裏で展開した。
お兄様不在の時期が長かったせいで、魔王城に来るまでは使われることもなく持ち腐れになっていたスキル群。改めて内容を見返すこともしていなかったのだけれど、ひょっとして……
(あった)
「スキル:好感度を見る(兄限定) ランクSSS」
随分と用途が限られるとはいえ、鑑定といえば鑑定と言えるかもしれない。
「お兄様の状態なら、ちょっとは見られるみたいです」
私が告げると、セージャスはニヤァと笑った。
「ふふ、それよ、それ。妹ちゃん、一度お兄様の様子を見てみるといいわ」
お兄様が、倒れたセージャスの胸板に足を乗せてグリグリしている。
体格も筋肉量も全く異なる。お兄様の長いけれど細い足で、硬い鱗に覆われて分厚く盛り上がったセージャスの体をグリグリしたところで、大したダメージは無さそうなんだけど、よく見たら靴の踵を変化させて尖らせてある。そんな情け容赦無い魔王のお兄様もとても素敵……!
いや待て私。
「……」
くらくらする頭に手を当てて、私は思考をまとめようとした。
くらくらするのは、私がほっと安心したからだ。お兄様が傷付いて血を流すのが、苦しめられるのが辛かった。胸をぎゅっと絞られたみたいだった。結局、何が何だか分からないうちに物事が片付いて、お兄様が元気に(?)えげつない魔王ムーブを取っているのを見て一安心したのだけれど、あれ?
(そういえば、女神様は「魔王を浄化して世界を救うように」と言っていたような?)
このままだと私、むしろお兄様の魔王化に手を貸してない?
(いやいや、手を貸すどころか、私は何一つ出来ていなかったし。震えながら見守ってただけだし。それに、私がお兄様の応援をするのは当たり前のことだし)
世界を敵に回してもお兄様の味方をする存在、それが妹。妹=私。妹として転生したのだから、私の言動は一箇所たりとも間違ってない。
(うんうん)
私が納得して落ち着いた頃、お兄様がこちらに向き直った。腕も顔も人のものに戻っていて、大きな黒い翼も消え失せている。金の髪がやや乱れているのと、黒いマントの裾がボロボロになっていること以外、普段と変わっているところはない──いや、血! 血が出てる!
その頬を伝う血に焦った私は、数歩近付いて回復魔法を唱えようとした。
「……止せ」
お兄様がぱっと後ずさる。激しい眼光で睨み付けられた。
えっ、そんなに私に近付かれたくないの?
ひそかに衝撃を受けて固まる私の前で、お兄様は口の中で何かを詠唱した。ふんわりと淡い回復の光がお兄様の前に立ち昇り、その白い顔を照らし出す。私がはっと我に返ったとき、お兄様はすでに踵を返していた。
「……お前は奥宮から出るな。余計な仕事を増やされるのは迷惑だ」
「……は」
はい、と答えようとして、声が出なかった。
片手でセージャスの襟首を掴み、巨体を引き摺りながら、お兄様がカツカツと靴音を立てて遠ざかって行く。その背中を、呆然としたまま見送った。
「僕が新しいお世話係です! よろしくね!」
ほわほわ。ふんわり。
翌朝、部屋の扉をノックした人物(?)を見て、私は呆気に取られた。
「クンケルと言います! コボルト族です」
「うん、ええと……クンケル君、よろしくね?」
私が曖昧に微笑んで返すと、クンケル君はにっかりと笑んだ。たぶん。私には犬の表情というのはよく分からないのだけれど。
そう、クンケル君は、どこからどう見ても犬でした。
といっても、二足歩行の犬だ。後ろ足はとても短く、お腹は寸胴でとても長い。水兵服をいかめしくしたような服を纏い、ピンと立った耳の間には紺色の帽子を乗せている。お洒落だ。体毛は藍色がかった黒で、くるくるした巻き毛になって渦巻いていた。
ああ、抱き締めたい。ふわっふわしてそう。ぬいぐるみみたい。
(でも……れっきとした魔族なんだよね)
「僕、ちっちゃいから世話役には向かないだろうって魔王様に言われてたんですけど、今回は急な抜擢で。そう言う魔王様だってちっちゃいのに、よく言いますよね~!」
「え」
「でも僕、これでも選定の十三の悪魔なんですよ。魔王様にはすでに忠誠を誓ってるので、セージャスみたいに裏切ったりしないので安心して下さいね」
「う、うん」
声が高い。テンションが高い。
若干押され気味な私は、遥か下にあるふわふわした頭を見下ろして、
(このクンケル君に「ちっちゃい」と言われるお兄様……)
多少のショックを受けていた。
お兄様は多分170cm台だと思うんだけれど、一方のクンケル君は100cmに達していないぐらいだ。でも、クンケル君の自己認識が強気かつ強靭すぎて、とても突っ込みを入れられる雰囲気じゃない。
「じゃあ、朝ごはんにしましょうか。準備しますね」
とてとてと部屋に入ってきたクンケル君が、肩から提げた鞄を開いた。折り畳んだテーブルクロスを取り出し、木製のテーブルの上に広げる。続いてお皿やカトラリー類が出てきた。それからバスケット。ほかほかの湯気が立ち昇りそうな温かいパンが並べられる。スープ鍋。ミルク壺。得体が知れない肉のソーセージ。フルーツの盛り合わせ。
「ク、クンケル君……それって異次元収納鞄?」
「そうですよ! 何でも入るんです! 僕たち一族の発明品です」
「す、すごいね」
私も魔道士一族の端くれだから、噂には聞いたことがあるけれど、伝説の品だと思い込んでいた。
そんなものを平然と装備してるなんて、流石は十三の悪魔だ。
「クンケル君、お世話係として最高すぎない?」
「僕もそう思います!」
「あらあら、私の立場が無いわねえ」
飄々とした声が聞こえてきて、私はビクッとした。いつの間にかテーブルの向かい側に、顔が濃くてごつい男が腰掛けている。バチッとウインクを飛ばされて、クンケル君が「ウウ~」と唸り声を上げた。
「……何してるんですか、セージャスさん」
「朝ごはんを頂きに来たのよぉ。警戒しないで頂戴、今の私は魔王様の忠実な臣下だから、妹ちゃんに手出ししたりしないわ」
「……本当ですか?」
「ほんとほんと。ほら見て、魔王様にこんなのを付けられちゃったの」
セージャスがシャツの胸元を押し開き、張り出した浅黒い筋肉を見せつけてくる。その仕草がやけに自慢たらしくて、ちょっとばかりイラッとした。
「ほらほら」
見たくない。見たくないけど、嫌々ながら目を凝らすと、彼の肌の上に金色の文字らしきものが浮かび上がっているのが分かった。呪文?
「魔王様に逆らわないこと、妹ちゃんに手出ししないこと。こうして制約魔法を刻み込まれちゃったの、横暴じゃない? 酷いわよねぇ?」
酷いと言いつつ、セージャスの口調がどことなく嬉しそうだ。
「へー、そうですか」
「わあ、妹ちゃんの好感度が低い」
騒いでいるセージャスを無視して、クンケル君の用意してくれた朝食を頂くことにした。サラダをもしゃもしゃ食んでいると、向かいからぱっと手が伸び、パン籠の中からロールパンが幾つか消え失せる。……これ、「妹ちゃんに手出ししない」の禁則事項には当てはまらないのかな?
「セージャスさん、本当に何しに来たんですか?」
「そりゃ、妹ちゃんの護衛よぉ。魔王様はちょっとばかり本気を出したみたいだけど、まだまだ弱いし、妹ちゃんを人質に取られたら間違いなく負けちゃうものねぇ」
「……」
私に襲い掛かってきたセージャスらしい発想だ。
でも、
「私に人質としての価値なんか無いですよ」
「ん? んん?」
「セージャスさんに襲われた時に来てくれたのだって、単にユグノス家への義理立てみたいなものだと思いますし」
「んー」
「私、お兄様には嫌われてますし……」
だんだん声が小さくなってきた。
分かっていることでも、改めて口にすると胸が軋む。私が肩を落としてしょんぼりしていると、クンケル君が私の前にそっとミルクプリンを置いてくれた。クンケル君、好き。
「んー、そうねぇ……妹ちゃん、鑑定魔法は使えないの? 強い魔道士一族の出なんでしょう?」
さっきから妙な声を出しながら身体を捩っていたセージャスが、口元に拳を当てながら言う。
「簡単な道具鑑定ぐらいなら出来ますけど、人間相手の読心とかはさっぱりで……いや」
私はふと思い出して、女神様に授かったスキル一覧を脳裏で展開した。
お兄様不在の時期が長かったせいで、魔王城に来るまでは使われることもなく持ち腐れになっていたスキル群。改めて内容を見返すこともしていなかったのだけれど、ひょっとして……
(あった)
「スキル:好感度を見る(兄限定) ランクSSS」
随分と用途が限られるとはいえ、鑑定といえば鑑定と言えるかもしれない。
「お兄様の状態なら、ちょっとは見られるみたいです」
私が告げると、セージャスはニヤァと笑った。
「ふふ、それよ、それ。妹ちゃん、一度お兄様の様子を見てみるといいわ」
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