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番外
椅子と常識がせめぎ合っても結果はカオス
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私はこの国の女王ユージェニー。ついさっきまで、身に降りかかる羞恥に耐えかねて、ふるふる震える不幸な兎ちゃんとなっていたのだが、可愛いクッションを得て世界一幸せな兎ちゃんに進化した。
……というのが、この場に居並ぶ宰相、将軍、その他の高貴な客人、要人たちの共通認識であるらしい。
(狂っているわ)
私の目が死んだ魚のようになっているのに、この場の誰も気付かないのかしら?
もはや顔を覆って悲嘆に暮れる元気も無くて、私は宰相の膝の上で硬直したままじっと前を見据えていた。できればこのまま、誰からも構われず、注目されず、放って置いてもらえればいいのに……だけどその願いが叶うはずもなく、世界で一番いまいましい、邪悪なものの声が背後から囁く。
「如何なさいましたか、陛下」
「平和……平和が一番……。平和な世の中なら、どんなに狂っていようが構わないわ、私はね。女王だもの」
我ながら、熱に浮かされた譫言のような言葉が、私の口から零れ落ちた。
そう、我らが国は今日もそこそこに平和だ。狂ってるけども。
「……このクッションが、お気に召されませんでしたかな?」
「どうしてそう思うのかしら? とても気に入っているわよ、宰相」
私は答えた。
これは本音だ。薄いクッション一つで、劇的に座り心地が異なる。何より、宰相の体温や感触が直に伝わってこない。素晴らしいことだわ。
薄桃色のフリルは私の趣味ではないけれど、何と言われようと返す気はない。
「いえ、陛下……実はやはり、クッションなど要らなかったと思っておいでなのでは? 最高級の椅子である私の座り心地を堪能なさってきた御身では、このクッション越しでは些か物足りなくお思いでは?」
「そこはかとなく発言が気持ち悪いわ。とにかく、絶対にこのクッションは返さないからそのつもりでいなさい」
「ちっ」
宰相が舌打ちした。
私の為を思って調達したクッションだけれど、そのクッションに心底憎悪と嫉妬の念を向けずにはいられない。本当に、椅子というのはとにかく面倒くさい生き物(?)だ。
「……陛下のお幸せこそ、臣下たる身の幸福でございます」
無理矢理クッションを奪い返すのは諦めたけれど、ハンカチの端を噛んで耐えているような気分なのだろう。ドロドロと渦巻く怨念を、無感情の漆喰で塗り固めたような声が降ってくる。
(この人、昔は人間らしい感情なんて無いのかと疑っていたけれど……)
実は、十年前からずっとこうだったのだろうか。随分と過剰なものを抱え過ぎている。全て椅子としての感情だけれど。
「人の心の裏側なんて、全て見通せなくて当然だという気がするわね……」
椅子の気持ちなんて、常人に推察できるわけがない。私が遠い目をして呟いていると、
「陛下……」
「ねえ、何これ。何をしてるのかな、貴方たち?」
何かを問いかけようとした宰相の声に被せるように、耳の鼓膜の表面を擦るような、高めの声が鳴り響いた。
「……」
答える前に、私と宰相は黙ってそちらを見上げた。コツコツと、高い靴の踵を鳴らす音がして、痩せた長身の青年が進み出てくる。
ドキドキするような砂時計型にくびれた腰は、コルセットで絞って作られたものだ。男性なのに、よくここまで絞れたものだわ……と感心しながら視線を上げると、湧き出す噴水のような純白のレースの波。波。波。襟元、肩飾り、袖口を幾重にも覆い、その合間にぎらぎらした宝石の煌めきと金時計の鎖を隠している。結い上げられた銀髪は社交界の婦人方全てが顔色を失うような精緻な編み込みと飾りで仕上げられ、その天辺には模型の船がいっぱいに帆を掲げて揺れている──船?
最近、隣国では吃驚するような髪型が流行っていて、ご婦人方は帽子の上に鳥籠を乗せていたり、結い上げた髪の中に金魚鉢を入れて魚を泳がせていたりするらしい、とは聞いていたけれど。
「今晩は、フレンジル王子。よく来て下さったわね」
私は驚きを顔に表さず、平静な声で述べた。
隣国の第一王子。完全に駄馬の道を往くことになってしまったロクセルド王子の兄。そして王太子だ。つまり、将来の国王陛下ということになる。
(隣国は大丈夫なのかしら)
宰相が椅子となっている我が国と比べて、どっちがより危機に瀕しているのかは分からないけれど、私は割と純粋な気持ちで彼の国の行く末を案じた。
「ええ。この蒼湖宮は私に相応しい舞台だと思ってね。月の光に照らされて湖面に揺蕩う我が影……影までもが美しい。ふう、存在が罪……しかし、驚いたことに、いざ私が舞台に上がってみれば、観衆の視線は貴方がたに釘付け。どういうことなの?」
「どういうことなのかしらね……」
この喋り方、この見た目、この性格だけれど、フレンジル王子は男らしい性格と志向の持ち主だと言われている。……本当に?
私も彼に関する調査記録を届けられて、一通り目を通してはいるけれど。軍事教練を好み、裁きの場では常に女性の名誉を慮って発言し、時に自ら剣を取って弱者を守る。恋愛対象は女性らしいが、権力を用いて無理矢理迫ることもなく、ひそやかな逢瀬の場では朗々とした低音でセレナーデを歌って求愛するという。紙に書かれた文字を読む限り、確かに漢らしいかもしれないが。
現実はこれだ。目の前で、レースの波で溺死しそうな色白の顔が、「ぷんぷん」と声に出して言っている。
「ちょっと意味が分からないよねえ。女王陛下の主催する夜会で、なぜその陛下が宰相の膝の上に乗っているのかな?」
「本当にそうよね……」
「この国は閨房政治に溺れています、っていう宣言なの? いや、そんな意味不明な宣言をするはずがないよねえ。それとも悪い宰相に脅されているの? その割には、周囲も全然驚いてないし……全く不可思議だ」
「……」
「これが普通……なんてはずはないよね。異常だよ、どう見てもおかしい」
全く同感である。
久しぶりに、まっとうな感覚を持つ人間が出てきた。私は心から安堵して、常識という貴重な価値観に身を委ねてもいいはず……なのだけれど。
芝居がかった仕草で首を捻るたび、王子の頭上でふらふらと揺れる帆船を、私は死んだような目で眺めた。
「本当に、私もおかしいと思うわ、フレンジル王子。しかし、それにしても……貴方は何も報告を受けていないの? 我が国の宰相が女王の椅子になった、というのは一時、かなり有名な噂話ではなかった?」
「椅子って、本当にそのままの意味だとは誰も思わないじゃない?! 宰相が女王を支える礎となった、忠誠を誓った、という比喩表現かと思ったよ。それが普通でしょう」
世界よ、これが常識的な感覚というものだ。
残念ながら、私の周辺から常識は死に絶えつつあるのだけれど。
「ねえ、女王陛下」
フレンジル王子は私より十歳の年長で、たまに幼少の妹を見るような目付きをする。今もその目付きで、痛ましげに私を見た。
「貴方、何か酷い目に遭わされているの? 出来ることなら、存在が奇跡な私が助けになるからね」
「フレンジル王子……」
その優しさは、じんわりと私の胸に沁み入った。冷静な頭で考えると、何を言ってるのかなこの王子様は? と思うけれど。フォーエバー・ミラクル? 何語?
私はこの世に常識を取り戻したい。でも、フレンジル王子と手を組んだところで、そこには新たなカオスが生まれるだけなのでは、という疑いが濃厚だ。
(私にどうしろと?)
眉間に皺を寄せている私の背後で、
「……ああ。そうだ、数を用意して囲め。とにかく褒めちぎりながら追い出せ。あの王子は硝子よりも繊細な心を持っていると想定しろ。最も心にもない世辞を言えた者には、後から報奨を与える。気合いを入れて掛かるんだな」
宰相が衛兵を呼び寄せて、何やら黒そうな囁きを彼らの耳に落とし込んでいる。私に隠す気もないらしい。
「……」
聞かなかったことにするべきか、私はしばし悩んだ。
……というのが、この場に居並ぶ宰相、将軍、その他の高貴な客人、要人たちの共通認識であるらしい。
(狂っているわ)
私の目が死んだ魚のようになっているのに、この場の誰も気付かないのかしら?
もはや顔を覆って悲嘆に暮れる元気も無くて、私は宰相の膝の上で硬直したままじっと前を見据えていた。できればこのまま、誰からも構われず、注目されず、放って置いてもらえればいいのに……だけどその願いが叶うはずもなく、世界で一番いまいましい、邪悪なものの声が背後から囁く。
「如何なさいましたか、陛下」
「平和……平和が一番……。平和な世の中なら、どんなに狂っていようが構わないわ、私はね。女王だもの」
我ながら、熱に浮かされた譫言のような言葉が、私の口から零れ落ちた。
そう、我らが国は今日もそこそこに平和だ。狂ってるけども。
「……このクッションが、お気に召されませんでしたかな?」
「どうしてそう思うのかしら? とても気に入っているわよ、宰相」
私は答えた。
これは本音だ。薄いクッション一つで、劇的に座り心地が異なる。何より、宰相の体温や感触が直に伝わってこない。素晴らしいことだわ。
薄桃色のフリルは私の趣味ではないけれど、何と言われようと返す気はない。
「いえ、陛下……実はやはり、クッションなど要らなかったと思っておいでなのでは? 最高級の椅子である私の座り心地を堪能なさってきた御身では、このクッション越しでは些か物足りなくお思いでは?」
「そこはかとなく発言が気持ち悪いわ。とにかく、絶対にこのクッションは返さないからそのつもりでいなさい」
「ちっ」
宰相が舌打ちした。
私の為を思って調達したクッションだけれど、そのクッションに心底憎悪と嫉妬の念を向けずにはいられない。本当に、椅子というのはとにかく面倒くさい生き物(?)だ。
「……陛下のお幸せこそ、臣下たる身の幸福でございます」
無理矢理クッションを奪い返すのは諦めたけれど、ハンカチの端を噛んで耐えているような気分なのだろう。ドロドロと渦巻く怨念を、無感情の漆喰で塗り固めたような声が降ってくる。
(この人、昔は人間らしい感情なんて無いのかと疑っていたけれど……)
実は、十年前からずっとこうだったのだろうか。随分と過剰なものを抱え過ぎている。全て椅子としての感情だけれど。
「人の心の裏側なんて、全て見通せなくて当然だという気がするわね……」
椅子の気持ちなんて、常人に推察できるわけがない。私が遠い目をして呟いていると、
「陛下……」
「ねえ、何これ。何をしてるのかな、貴方たち?」
何かを問いかけようとした宰相の声に被せるように、耳の鼓膜の表面を擦るような、高めの声が鳴り響いた。
「……」
答える前に、私と宰相は黙ってそちらを見上げた。コツコツと、高い靴の踵を鳴らす音がして、痩せた長身の青年が進み出てくる。
ドキドキするような砂時計型にくびれた腰は、コルセットで絞って作られたものだ。男性なのに、よくここまで絞れたものだわ……と感心しながら視線を上げると、湧き出す噴水のような純白のレースの波。波。波。襟元、肩飾り、袖口を幾重にも覆い、その合間にぎらぎらした宝石の煌めきと金時計の鎖を隠している。結い上げられた銀髪は社交界の婦人方全てが顔色を失うような精緻な編み込みと飾りで仕上げられ、その天辺には模型の船がいっぱいに帆を掲げて揺れている──船?
最近、隣国では吃驚するような髪型が流行っていて、ご婦人方は帽子の上に鳥籠を乗せていたり、結い上げた髪の中に金魚鉢を入れて魚を泳がせていたりするらしい、とは聞いていたけれど。
「今晩は、フレンジル王子。よく来て下さったわね」
私は驚きを顔に表さず、平静な声で述べた。
隣国の第一王子。完全に駄馬の道を往くことになってしまったロクセルド王子の兄。そして王太子だ。つまり、将来の国王陛下ということになる。
(隣国は大丈夫なのかしら)
宰相が椅子となっている我が国と比べて、どっちがより危機に瀕しているのかは分からないけれど、私は割と純粋な気持ちで彼の国の行く末を案じた。
「ええ。この蒼湖宮は私に相応しい舞台だと思ってね。月の光に照らされて湖面に揺蕩う我が影……影までもが美しい。ふう、存在が罪……しかし、驚いたことに、いざ私が舞台に上がってみれば、観衆の視線は貴方がたに釘付け。どういうことなの?」
「どういうことなのかしらね……」
この喋り方、この見た目、この性格だけれど、フレンジル王子は男らしい性格と志向の持ち主だと言われている。……本当に?
私も彼に関する調査記録を届けられて、一通り目を通してはいるけれど。軍事教練を好み、裁きの場では常に女性の名誉を慮って発言し、時に自ら剣を取って弱者を守る。恋愛対象は女性らしいが、権力を用いて無理矢理迫ることもなく、ひそやかな逢瀬の場では朗々とした低音でセレナーデを歌って求愛するという。紙に書かれた文字を読む限り、確かに漢らしいかもしれないが。
現実はこれだ。目の前で、レースの波で溺死しそうな色白の顔が、「ぷんぷん」と声に出して言っている。
「ちょっと意味が分からないよねえ。女王陛下の主催する夜会で、なぜその陛下が宰相の膝の上に乗っているのかな?」
「本当にそうよね……」
「この国は閨房政治に溺れています、っていう宣言なの? いや、そんな意味不明な宣言をするはずがないよねえ。それとも悪い宰相に脅されているの? その割には、周囲も全然驚いてないし……全く不可思議だ」
「……」
「これが普通……なんてはずはないよね。異常だよ、どう見てもおかしい」
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芝居がかった仕草で首を捻るたび、王子の頭上でふらふらと揺れる帆船を、私は死んだような目で眺めた。
「本当に、私もおかしいと思うわ、フレンジル王子。しかし、それにしても……貴方は何も報告を受けていないの? 我が国の宰相が女王の椅子になった、というのは一時、かなり有名な噂話ではなかった?」
「椅子って、本当にそのままの意味だとは誰も思わないじゃない?! 宰相が女王を支える礎となった、忠誠を誓った、という比喩表現かと思ったよ。それが普通でしょう」
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その優しさは、じんわりと私の胸に沁み入った。冷静な頭で考えると、何を言ってるのかなこの王子様は? と思うけれど。フォーエバー・ミラクル? 何語?
私はこの世に常識を取り戻したい。でも、フレンジル王子と手を組んだところで、そこには新たなカオスが生まれるだけなのでは、という疑いが濃厚だ。
(私にどうしろと?)
眉間に皺を寄せている私の背後で、
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