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交際2日目 デートは高級クラブですか?
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交際2日
夜、待ち合わせした場所にポーラールが向かうと、シーナがすでに待っていた。
シーナはただ立っているだけなのに、人目を引く奴だ。
周りの女の子達もちらちらと視線を向けながら頬を染めている。
ちっ、とやっかむ気持ちを押し殺しつつ、
「お待たせしましたー」
にっこり笑って、声をかけると藍色の瞳がこちらを向く。
「あぁ」
一言返し、早速歩き出したためポーラールも無言で半歩後ろをついていくことにした。
目的地も分からず暫くシーナに着いていくとある建物の前に到着する。
(ここは……)
超高級クラブ
つまり、綺麗なお姉さんがたくさんいる場所である。
(初デートにしてはチョイスが意外すぎるだろ。)
そのまま躊躇なく店に入っていくシーナの後を慌てて追うと、支配人が恭しく挨拶に出てきた。
「シーナ様、ポーラール様お待ちしておりました。」
「あぁ」
「こちらにお席をご用意してありますので。」
そうして半円形の席に着くと、ポーラール好みの大きな胸を強調した妖艶な女性たちが両隣二人ずつ座ってきた。
なぜかシーナは女性を断り、席の端っこで少し距離を取って1人座っている。
(なんだこの状況……)
シーナは一体なにがしたいのか……
よくは分からないが、自分ではなかなか来れないレベルの店だし、女性たちは美女揃いだ。
せっかくだし楽しもう。
と、しなだれかかってくる女性に笑みを向けた。
さすがに高級店だけあって会話もそつがなく、下品にならない程度のボディタッチも悪くない。
「ねぇ、今日お店終わったらどうかしら?」
そう耳元で艶っぽく囁かれて、返事の代わりに頬に軽くキスを落とす。
俺のことが好きだという男はどんな顔してこれを見ているのか、チラリとバレないよう様子を伺うと、相変わらずの無表情と目があった。
好きだと言う割には嫉妬の一つも見せない。
店に連れてきておきながら、自分は楽しむ素振りもない。
彼はただただポーラールをじっと見つめるだけだ。
(……なに考えてるかわかんねぇ)
結局二時間ほど店に滞在したが、
シーナは1人お茶を啜るばかりで、一言も話をしなかった。
「次はいつ会えるだろうか?」
店を出てどこに行くともなく歩いていると、シーナが唐突に聞いてきた。
「えっ、あーー、そっすね……えーっと3日後なら早番なんで夕方から飯でも。」
「……分かった。」
それ以降話すこともなく、黙ったまま歩いている。
いつの間にかよく見知った大通りに出てきた。
(俺の家に向かってる?……いや、でもなんで俺の家知ってんだ?)
予想は大当たりだったようで、家の前まで着くと「それじゃあ、3日後に」と言って、シーナはとっとと帰っていった。
夜、待ち合わせした場所にポーラールが向かうと、シーナがすでに待っていた。
シーナはただ立っているだけなのに、人目を引く奴だ。
周りの女の子達もちらちらと視線を向けながら頬を染めている。
ちっ、とやっかむ気持ちを押し殺しつつ、
「お待たせしましたー」
にっこり笑って、声をかけると藍色の瞳がこちらを向く。
「あぁ」
一言返し、早速歩き出したためポーラールも無言で半歩後ろをついていくことにした。
目的地も分からず暫くシーナに着いていくとある建物の前に到着する。
(ここは……)
超高級クラブ
つまり、綺麗なお姉さんがたくさんいる場所である。
(初デートにしてはチョイスが意外すぎるだろ。)
そのまま躊躇なく店に入っていくシーナの後を慌てて追うと、支配人が恭しく挨拶に出てきた。
「シーナ様、ポーラール様お待ちしておりました。」
「あぁ」
「こちらにお席をご用意してありますので。」
そうして半円形の席に着くと、ポーラール好みの大きな胸を強調した妖艶な女性たちが両隣二人ずつ座ってきた。
なぜかシーナは女性を断り、席の端っこで少し距離を取って1人座っている。
(なんだこの状況……)
シーナは一体なにがしたいのか……
よくは分からないが、自分ではなかなか来れないレベルの店だし、女性たちは美女揃いだ。
せっかくだし楽しもう。
と、しなだれかかってくる女性に笑みを向けた。
さすがに高級店だけあって会話もそつがなく、下品にならない程度のボディタッチも悪くない。
「ねぇ、今日お店終わったらどうかしら?」
そう耳元で艶っぽく囁かれて、返事の代わりに頬に軽くキスを落とす。
俺のことが好きだという男はどんな顔してこれを見ているのか、チラリとバレないよう様子を伺うと、相変わらずの無表情と目があった。
好きだと言う割には嫉妬の一つも見せない。
店に連れてきておきながら、自分は楽しむ素振りもない。
彼はただただポーラールをじっと見つめるだけだ。
(……なに考えてるかわかんねぇ)
結局二時間ほど店に滞在したが、
シーナは1人お茶を啜るばかりで、一言も話をしなかった。
「次はいつ会えるだろうか?」
店を出てどこに行くともなく歩いていると、シーナが唐突に聞いてきた。
「えっ、あーー、そっすね……えーっと3日後なら早番なんで夕方から飯でも。」
「……分かった。」
それ以降話すこともなく、黙ったまま歩いている。
いつの間にかよく見知った大通りに出てきた。
(俺の家に向かってる?……いや、でもなんで俺の家知ってんだ?)
予想は大当たりだったようで、家の前まで着くと「それじゃあ、3日後に」と言って、シーナはとっとと帰っていった。
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