師匠と森を出た天才魔法使いの私、実力差がありすぎて毎日が退屈です

mikadozero

文字の大きさ
15 / 29
闇堕ち編

15 アリサさん…?

しおりを挟む
本編の前に…
更新頻度が落ちると言うお知らせをします。
理由は、私が今年受験生だからです。これから、勉強と執筆を両立させるのは厳しいと思いますが…時間がある時にまとめて執筆して予約公開したいと思います。今の所は二日に一話か二話出せたらいいなぁと思っています。
今日は後一話公開します。
ーーーーーーーーーーーーー
私はレミの方を見て絶望していた。
身内に暗殺者いると言う事実が受け止められない。レミは縛っていた髪を解きながら言った。

「シズク様は、本当に私がメイドだと思っていたのですか?」

私は聞かれてすぐには答えられなかった。まだ動揺していた。そんな私をレミは私に近づいて言った。

「まぁ、メイド業は続けますがルナ様を殺したら私はメイドを辞めます…だって本当はこんなことしたくないもん」

あざとく言うレミの顔が少し苛立ちを覚えた。
そんなレミを見ながら私は言った。

「どうして…ルナを殺さんなければならないの?」

「…それは…」

レミは言いづらそうだった。私は追い討ちをかけるように言った。

「レミは、師匠と知り合いなんでしょ?居酒屋であったんでしょ?」

レミは部屋にあった椅子を静かに引いて座った。

「確かに、私はあなたの師匠と知り合いよ。なぜなら、お母さんの代からの友達だから」

「それは、前に聞いたわ」

「そうだったわね…師匠と話しているうちに魔法を教わったのよ小さい頃にね?居酒屋で働きながら私は魔法を教わった」

レミは椅子から立ち上がり一息置いて言った。

「やっているうちに商売の仕事は私に合わないと思ったの」

「それで…裏の業界に手を出したと…」

私が深刻そうに言うとレミは頷いた。
初めて会った時からの印象は全く別なものになっていた。

レミは歩き出し、ラウンジの手すりの上に立ち言った。

「まぁこのことは隠密に…」

そう言い落ちていった。私は思わずラウンジに駆け込み落ちた場所を見たがレミの姿はなかった。
私は独り言のように言った。

「レミ…いつか決着をつけましょう」

私の心の中では闘争心が芽生えていた。
師匠の弟子としてどっちが優秀かの勝負を…

だが、そんなことを考えていると片隅にこんな疑問が浮かび上がった。

『ルナは何者なのか』

暗殺者がいると言うことは依頼者がいると師匠から聞いたことがあった。
私は考えたが全く見当がつかない。ルナは誰かに人体実験をされたのか…それが失敗作だったから…処分を命じられた?

そんなことを考えていると、部屋のドアが開いた。
私は反射的にドアの方を向いた。そこにはメイドがいた。

メイドが言った。

「お風呂行きますか?」

「行こうかしら…」

私は俯きながら言った。
メイドは一言言ってからドアを閉めた。

私はお風呂の準備をするのだった。


お湯に浸かり私は1日の疲れをとっていた。
すると、ドアが開き誰かが入ってくる。私はルナだろうと思いドアの方を見るが入ってきたのは知らない女性だった。

私は見てしまった!と思い瞬時に視界から外す。
女性はどこを見ているがわからない。私はお湯を見続けた。

すると、私の隣にさっきの女性が座った。
私は見ないようにと視線を下にする。すると、女性が言った。

「ここのお湯気持ちいわよね~」

女性は独り言を言ったのかはたまた私に問いかけているのか…
私はわからずいると女性の手が私の手を握った。

これは終わった…と思った瞬間…

「小さい手…可愛い」

そう言われて、私は照れる。
私は意を決して女性の方を見る。

女性は淡い黄色髪をしていた綺麗な女性だった。
体もむっちりとしていてまさしく女性の理想の体をしていた。

私は女性の体に見惚れていると…

「あなたシズクちゃんよね?」

突然私の名前を呼ばれて動揺する。

「は、はい」

「夫から話は聞いているわ」

夫?私は思わず心の中で思ってしまった。私は勇気を出して聞く。

「あなたの名前はなんですか?」

「アリサよよろしくね」

私は名前を聞いた瞬間思い出した。
この名前は…父が言っていた妻の名前。

今は亡き人。なぜそんな人が私の隣に?
私は不思議な感覚に陥った。

私はそんなアリサさんに言った。

「なぜあなたが…ここに?」と。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。 「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」 そう言われて、ミュゼは城を追い出された。 しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。 そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

悪役令嬢が処刑されたあとの世界で

重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。 魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。 案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです

ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」 宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。 聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。 しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。 冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。

向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。 それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない! しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。 ……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。 魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。 木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

聖女追放 ~私が去ったあとは病で国は大変なことになっているでしょう~

白横町ねる
ファンタジー
聖女エリスは民の幸福を日々祈っていたが、ある日突然、王子から解任を告げられる。 王子の説得もままならないまま、国を追い出されてしまうエリス。 彼女は亡命のため、鞄一つで遠い隣国へ向かうのだった……。 #表紙絵は、もふ様に描いていただきました。 #エブリスタにて連載しました。

処理中です...