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第1章
何処までもお供します、我が王よ
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所変わって、マリオンの住んでいる街から半日ほどの距離にある、アンデルセン王国王都アデル。そこには、国の中枢機関でもあり王族達の住む場所であるアンデルセン城がある。
その王宮にある一室。
煌びやかな装飾が施された一室には、執務机に座る青年と忙しなく部屋を歩き回る青年がいた。
「くそっ!まだ見つからないのかっ…!」
忙しなく部屋の中を歩き回る茶髪の髪を一つに纏めた青年が苛立たしげに声を上げる。そんな青年に、執務机に座る金髪の青年が声をかける。
「マイク、少し落ち着け」
「落ち着けって……!落ち着けるわけないだろ!お前の弟が、アルミンが拐われて既に半日は経ってるんだぞ!この半日の意味分かってるよな?」
「わかってるさ」
普通、身代金目的の誘拐なら最低でも2時間以内に犯人から何らかの連絡がある。だがそれがなかった場合、考えられるのは人身売買の誘拐だ。ーーもしも、人身売買の誘拐でもなかったら拐われたアルミンという幼い弟の場合、暗殺目的だ。その場合、早い発見が大事になる。時間が経つ程に、アルミンの生存率が低くなる。半日も経っているとなると、ほぼ絶望的だ。
「くそっ!………こんな時に、正式に騎士団を派遣出来ないなんて」
マイクは、悔しそうに前髪を握り締める。
「………これが、私達の今の現状だ。私は、たった一人の弟さえ満足に探す事が出来ない」
「アレックス…」
金髪の青年ーーアレックスは、自虐の笑みを浮かべる。それを見て、マイクは悲痛な声でアレックスの名を呼ぶ。
「ーーだが、それでも私は進まなければならない」
アレックスは、強い意思の宿った翠の瞳でマイクを見る。その力強い瞳は、かつてマイクが生涯の忠誠を誓った時と同じ瞳だった。アレックスは、立ち上がり背後の大きな窓の外を見る。眼下には、未だ民と共に眠りに付く王都。王都が、民が動き出す時間まで、まだ数時間ある
「例え、此処でアルミンを失ったとしても私は止まらない。決して止まる事は出来ない。私の為に犠牲になった者達や、私を信じてついて来てくれるお前達の為にも…そして、この国の民の為にも」
ーー私は王になる。
アレックスは、窓の外を見ながらそう言った。
「例え、進む道が血に濡れた茨の道だろうと私は止まらない。どんなに血を流そうが、私は王になるぞ。ーー必ず、あの魔女を王座から…この国から追い出してみせる」
そうして、目の前で此方を見つめるマイクにアレックスは問いかける。
「マイク。私の親友にして、優秀な右腕よ。ーー私に付いて来てくれるか?」
アレックスは、目の前の青年に静かに尋ねる。
その言葉に、マイクは膝をつき胸に手を当てて最高礼を取る。
「何処までもお供します、我が王よ。」
その言葉には、迷いが無かった。
(こんな事を尋ねる事自体、愚問だよアレックス)
そう、愚問なのだ。
マイクは、アレックスに初めて会った時から彼に忠誠を誓っている。子供ながらも、マイクはアレックスを見て感じた。
ーーこの方は、王になる為に生まれたのだ、と。
その瞬間、マイクは歓喜に震えた。
この方と同じ時代に生まれられた事を。
この方の側で働く事が出来る事を。
この方の友になれる事を。
あの時から、マイクは誰よりも近くでアレックスを支えて来た。全ては、彼を王にする為に。
(まずは、此の国に巣食う"魔女"を王座から引き摺り落としましょう)
あの場所は、貴方の場所なのですから。
そう、マイクが心の中で想った数分後。
一つの魔法による手紙が、アレックス達の元に届いたのだった。
その王宮にある一室。
煌びやかな装飾が施された一室には、執務机に座る青年と忙しなく部屋を歩き回る青年がいた。
「くそっ!まだ見つからないのかっ…!」
忙しなく部屋の中を歩き回る茶髪の髪を一つに纏めた青年が苛立たしげに声を上げる。そんな青年に、執務机に座る金髪の青年が声をかける。
「マイク、少し落ち着け」
「落ち着けって……!落ち着けるわけないだろ!お前の弟が、アルミンが拐われて既に半日は経ってるんだぞ!この半日の意味分かってるよな?」
「わかってるさ」
普通、身代金目的の誘拐なら最低でも2時間以内に犯人から何らかの連絡がある。だがそれがなかった場合、考えられるのは人身売買の誘拐だ。ーーもしも、人身売買の誘拐でもなかったら拐われたアルミンという幼い弟の場合、暗殺目的だ。その場合、早い発見が大事になる。時間が経つ程に、アルミンの生存率が低くなる。半日も経っているとなると、ほぼ絶望的だ。
「くそっ!………こんな時に、正式に騎士団を派遣出来ないなんて」
マイクは、悔しそうに前髪を握り締める。
「………これが、私達の今の現状だ。私は、たった一人の弟さえ満足に探す事が出来ない」
「アレックス…」
金髪の青年ーーアレックスは、自虐の笑みを浮かべる。それを見て、マイクは悲痛な声でアレックスの名を呼ぶ。
「ーーだが、それでも私は進まなければならない」
アレックスは、強い意思の宿った翠の瞳でマイクを見る。その力強い瞳は、かつてマイクが生涯の忠誠を誓った時と同じ瞳だった。アレックスは、立ち上がり背後の大きな窓の外を見る。眼下には、未だ民と共に眠りに付く王都。王都が、民が動き出す時間まで、まだ数時間ある
「例え、此処でアルミンを失ったとしても私は止まらない。決して止まる事は出来ない。私の為に犠牲になった者達や、私を信じてついて来てくれるお前達の為にも…そして、この国の民の為にも」
ーー私は王になる。
アレックスは、窓の外を見ながらそう言った。
「例え、進む道が血に濡れた茨の道だろうと私は止まらない。どんなに血を流そうが、私は王になるぞ。ーー必ず、あの魔女を王座から…この国から追い出してみせる」
そうして、目の前で此方を見つめるマイクにアレックスは問いかける。
「マイク。私の親友にして、優秀な右腕よ。ーー私に付いて来てくれるか?」
アレックスは、目の前の青年に静かに尋ねる。
その言葉に、マイクは膝をつき胸に手を当てて最高礼を取る。
「何処までもお供します、我が王よ。」
その言葉には、迷いが無かった。
(こんな事を尋ねる事自体、愚問だよアレックス)
そう、愚問なのだ。
マイクは、アレックスに初めて会った時から彼に忠誠を誓っている。子供ながらも、マイクはアレックスを見て感じた。
ーーこの方は、王になる為に生まれたのだ、と。
その瞬間、マイクは歓喜に震えた。
この方と同じ時代に生まれられた事を。
この方の側で働く事が出来る事を。
この方の友になれる事を。
あの時から、マイクは誰よりも近くでアレックスを支えて来た。全ては、彼を王にする為に。
(まずは、此の国に巣食う"魔女"を王座から引き摺り落としましょう)
あの場所は、貴方の場所なのですから。
そう、マイクが心の中で想った数分後。
一つの魔法による手紙が、アレックス達の元に届いたのだった。
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