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第1章
全ては、私の思いのまま
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アンデルセン城にある王妃の間。
この国で一番高貴な女性の部屋にある家具や物などは、全て洗練された高級な物ばかりだ。
その部屋の主人である薄桃色の長い髪に赤い瞳の美女、王妃アデラインは自身の複数のお付きの侍女達に声をかける。
「今日は、凄く疲れたからもう寝るわ。だから、貴女達も下がっていいわよ」
「かしこまりました。私達は、隣の部屋で待機しておりますので、何かありましたら声をお掛け下さい」
そう言って、侍女達は綺麗に揃ったお辞儀をしてから静かに部屋から出て行った。
ーーパタン
扉が閉まり、暫くしてからアデラインは小さく呪文を唱える。すると、部屋に防音の結界が張られる。それを確認したアデラインは、近くにあった花の生けてある花瓶を掴む。そうして、思いっきり腕を振りかぶると花瓶を壁に向けて投げ付ける。
「~~~~っ!!」
ーーガシャーン!!
花瓶は、派手な音を立てて粉々に割れる。しかし、防音の結界を張っている為、隣の部屋にいる侍女達には何も聞こえない。
「くそっ!何で、全部私の思い通りにならないのよっ!!」
そう言って、髪を振り乱し怒鳴り散らす。
「大体、何でアレックスに魅了が効かないのよ!あの時、魔法が効いてたらこんな事にならなかったのに…っ!」
五年前、アレックスが14歳の時にアデラインは魅了魔法をかけようとした。今まで魅了が効かなかった事は一度も無かった為、アデラインは魔法が効いたと思い色々と喋ってしまった。途中で、アレックスに魔法が効いていない事に気が付かなければ、本当に全てを話してしまっていただろう。
「折角、王妃にまで上り詰めたのにあの男のせいで台無しだわ…」
失態はあの時だけで、他の出来事は巧妙に自身が黒幕だとバレない様にしている。だが、慎重派のアデラインは、ある程度の事を知っているアレックスを始末しようと、彼に呪いをかけた。
しかし、今日のお昼頃に何者かによってアデラインの呪いとアレックスの間にあった繋がりを断ち切られてしまったのだ。アデラインのかけた呪いを断ち切られてしまったその反動で、彼女は少し体調を崩していた。
通常、かけられた呪いとの繋がりは、呪いをかけた者より強い力を持つ魔術師にしか断ち切る事は出来ない。アデラインは、この国の王宮魔術師達よりも強い力を持つ魔女だ。そんな彼女の呪いを断ち切る事が出来る程の力を持つ者がアレックスの側にいる。
「何で、上手く行かないのよ…」
後もう少しで、呪いは完成したのだ。そうすれば、誰にも気付かれずにアレックスを病死として始末出来た筈だったのに。
「大体、弟の方も始末出来なかったわ。あぁ、本当に苛々する…」
あの男の大切にしている弟。
折角、誘拐して後は始末するだけと言う所まで行ったのに、取り逃すなんて…。勿論、失敗した者達は既に始末した。アデラインの命令を忠実にこなせない無能な者は要らない。
「それに、最近は少し貴族共が騒がしいし…。本当に、何で上手く行かないのかしら」
そう言って、アデラインは鏡の前に立つ。そこには、美しい美女が映る。
「ふふっ。やっぱり、私は世界一美しいわ…」
平民だったアデラインは王妃になった。平民の頃には夢の様な話だった豪華な生活。部屋を見渡せば、高級な家具にベッド、それに溢れんばかりの宝石に美しいドレス。全て、アデライン自らの手で掴み取った生活だ。
「そうよ、平民だった私は王妃になった。力ある魔女になった。そんな私に、出来ない事は無いわ…」
大丈夫。
今はその時では無いだけだ。時が来たら、自ずとアデラインの望み通りに全てが動く。
そう思い直したアデラインは、明日も完璧な王妃アデラインとして行動する為にベッドで深い眠りに就いたのだった。
この国で一番高貴な女性の部屋にある家具や物などは、全て洗練された高級な物ばかりだ。
その部屋の主人である薄桃色の長い髪に赤い瞳の美女、王妃アデラインは自身の複数のお付きの侍女達に声をかける。
「今日は、凄く疲れたからもう寝るわ。だから、貴女達も下がっていいわよ」
「かしこまりました。私達は、隣の部屋で待機しておりますので、何かありましたら声をお掛け下さい」
そう言って、侍女達は綺麗に揃ったお辞儀をしてから静かに部屋から出て行った。
ーーパタン
扉が閉まり、暫くしてからアデラインは小さく呪文を唱える。すると、部屋に防音の結界が張られる。それを確認したアデラインは、近くにあった花の生けてある花瓶を掴む。そうして、思いっきり腕を振りかぶると花瓶を壁に向けて投げ付ける。
「~~~~っ!!」
ーーガシャーン!!
花瓶は、派手な音を立てて粉々に割れる。しかし、防音の結界を張っている為、隣の部屋にいる侍女達には何も聞こえない。
「くそっ!何で、全部私の思い通りにならないのよっ!!」
そう言って、髪を振り乱し怒鳴り散らす。
「大体、何でアレックスに魅了が効かないのよ!あの時、魔法が効いてたらこんな事にならなかったのに…っ!」
五年前、アレックスが14歳の時にアデラインは魅了魔法をかけようとした。今まで魅了が効かなかった事は一度も無かった為、アデラインは魔法が効いたと思い色々と喋ってしまった。途中で、アレックスに魔法が効いていない事に気が付かなければ、本当に全てを話してしまっていただろう。
「折角、王妃にまで上り詰めたのにあの男のせいで台無しだわ…」
失態はあの時だけで、他の出来事は巧妙に自身が黒幕だとバレない様にしている。だが、慎重派のアデラインは、ある程度の事を知っているアレックスを始末しようと、彼に呪いをかけた。
しかし、今日のお昼頃に何者かによってアデラインの呪いとアレックスの間にあった繋がりを断ち切られてしまったのだ。アデラインのかけた呪いを断ち切られてしまったその反動で、彼女は少し体調を崩していた。
通常、かけられた呪いとの繋がりは、呪いをかけた者より強い力を持つ魔術師にしか断ち切る事は出来ない。アデラインは、この国の王宮魔術師達よりも強い力を持つ魔女だ。そんな彼女の呪いを断ち切る事が出来る程の力を持つ者がアレックスの側にいる。
「何で、上手く行かないのよ…」
後もう少しで、呪いは完成したのだ。そうすれば、誰にも気付かれずにアレックスを病死として始末出来た筈だったのに。
「大体、弟の方も始末出来なかったわ。あぁ、本当に苛々する…」
あの男の大切にしている弟。
折角、誘拐して後は始末するだけと言う所まで行ったのに、取り逃すなんて…。勿論、失敗した者達は既に始末した。アデラインの命令を忠実にこなせない無能な者は要らない。
「それに、最近は少し貴族共が騒がしいし…。本当に、何で上手く行かないのかしら」
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「ふふっ。やっぱり、私は世界一美しいわ…」
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「そうよ、平民だった私は王妃になった。力ある魔女になった。そんな私に、出来ない事は無いわ…」
大丈夫。
今はその時では無いだけだ。時が来たら、自ずとアデラインの望み通りに全てが動く。
そう思い直したアデラインは、明日も完璧な王妃アデラインとして行動する為にベッドで深い眠りに就いたのだった。
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