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第23話 二次元から三次元へ
しおりを挟むそしてわたくしが卵かけご飯へ二口目を掬おうとスプーンを向けたその時、ミヤーコが卵かけご飯に合う調味料で尚且つ塩味が濃くならない物をチョイスしてわたくしに進めてくるではないか。
そういえばわたくしが卵かけご飯を食べる前にそういえば卵かけご飯に合う調味料の説明をしてくれていたなと思いだすのだけれども、既に完成された料理へ調味料を足す事によって味が崩れてしまわないかと少しばかり不安になる。
むしろわたくしが思うに卵かけご飯という料理は、シンプルが故に余計な味が無く素材そのものの味を引き立てているからこそのあのクオリティーの美味しさを作り出せているのではなかろうか? であれば調味料を足すのはむしろマイナスの行為になるのではなかろうか?
そう思うのだけれども、ミヤーコが進めて来るという事はそれなりに根拠があっての事であろうし、確かに思い返してみれば他の卵かけご飯を食べていた者たちもショーユ以外の調味料を使っていた者たちもいたような気がしないでもない。
と、とりあえず合わなければ次回から他の調味料を使わなければ良いだけですわ。
そしてわたくしはそう判断し、調味料を使う事にする。
まずは赤パンダの容器に入った粉をサッサと二回ほど振り替えてよく混ぜると、スプーンで掬って一口食べてみる。
…………味自体は想像していたほど、というか殆ど変化していないですわね。 けれども明らかに旨味と深みが増しましたわっ!!
美味く説明できないけれども明らかに美味しさが頭一つ抜けた事は明らかであり、わたくしは何が起こったのか赤パンダの容器を手に取りまじまじと見るも裏側に異国の文字が小さく書いているだけである。
「それはサトウキビという砂糖を作る植物から作られているそうですよ。 不思議ですよね」
そんなわたくしを見てミヤーコが、この粉はサトウキビという植物から作られているのだと話してくれる。
そして、今度は粉状にした鰹節が入っている容器を手に取ると、備え付けられた小さなスプーンで掬い、パラパラと卵かけご飯へとかける。
まるで木を削ったような粉ですわね。 これをかけて本当に美味しくなるのかしら?
そんな事を思いながらわたくしは木の粉のようなものをまぶした卵かけご飯をスプーンで掬い、口に入れる。
あぁ、どこまで高みに上るつもりなのだろうか? 先ほどの赤パンダの粉で深みがでた卵かけご飯に、今度は複雑な旨味が加わったではないか。
それによりもともと美味しいとはいえ調味料と材料が少なく単純だった味が、二次元から三次元へ、平面から立体へと変化したかの如く激変したではないか。
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