婚約破棄された公爵令嬢は罰として嫁がされた旦那様のお陰で日本(地球)の食べ物に舌鼓を打てて今日も幸せです

Crosis

文字の大きさ
54 / 64

第54話 皆さま興味津々のようだ

しおりを挟む


 そしてドリンクも色々と用意しているんだけれども、その中でも特に炭酸飲料を飲んだ時の反応が今から楽しみである。

 ちなみに炭酸飲料にはメロンソーダを用意している。

 他の炭酸飲料も用意しようかとも思ったのだけれどもこのパチパチとした刺激は、ビールやラガー、シャンパンなどと言ったお酒類を飲んだことのない者からすれば衝撃的だろう。その為、もしかしたら慣れるまでは口に合わない可能性も考慮して一種類しか用意していないのだけれども、その代わり普通のドリンクは充実させているので抜かりはない。

 わたくしたち四名は十五歳を過ぎている為成人しているとはいえ友達三名はまだ学生であり、わたくしはこちらの世界では飲めるのだけれども日本では二十歳からのようなので、それに合わせて飲んでいなかったりする。

 酒類の味を知って、日本で飲めないという事を想像すると、きっとわたくしは耐えられない自信しかない。

 きっと日本のお酒も美味しいのだろう……。

 二十歳を超えたら浴びるくらい飲んでやるつもりだ。

 そんな事を思いつつわたくしはマチルダ、ナターシャ、ペトラの前に置かれているコップにメロンソーダを注ぎ入れていく。

「あら、この飲み物は何だか物凄く綺麗な色をしておりますのね」
「確かに、凄く綺麗ですね。まるで宝石を飲み物にしたみたいだわ……」
「これは、他の者に自慢できるわねっ!宝石のような美しい飲み物を飲んだことがあるとっ!!」

 そして、透明のコップに注がれたメロンソーダの美しさに皆さま興味津々のようだ。

「では、さっそくお茶会を始めましょうか。本日用意したお菓子の数々はとても美味し、わたくし自慢のお菓子の数々でしてよ」
「シャーリーさんがそこまで言うのでしたら相当美味しいのでしょうね……ですがこれはまるでスライムみたいですわね…………はうぅっ!?」
「こちらは何でしょうか? 黒い塊のようですけど、こんな黒い色をして大丈夫なんですの…………こ、これはっ!?」
「わたくしは何だか卵と小麦粉の生地を薄く伸ばして何かを包んでいるような食べ物のようね、はむっ!…………お……お、美味しいわぁぁぁあああっ!!!!」
「スライムだなんてとんでもないですわっ!! まさかこれほど美味しいお菓子がこの世に存在していたとはっ!!」
「確かに苦いだろうなとは思っていたのですけれども、口に入れた瞬間解けだし、苦みと共にくどくない甘さとクリーミーさが広がり、鼻から抜ける香りもまた心地よく、物凄い完成度ですわっ!!」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。

猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。 復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。 やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、 勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。 過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。 魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、 四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。 輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。 けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、 やがて――“本当の自分”を見つけていく――。 そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。 ※本作の章構成:  第一章:アカデミー&聖女覚醒編  第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編  第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編 ※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位) ※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

「お前との婚約はなかったことに」と言われたので、全財産持って逃げました

ほーみ
恋愛
 その日、私は生まれて初めて「人間ってここまで自己中心的になれるんだ」と知った。 「レイナ・エルンスト。お前との婚約は、なかったことにしたい」  そう言ったのは、私の婚約者であり王太子であるエドワルド殿下だった。 「……は?」  まぬけな声が出た。無理もない。私は何の前触れもなく、突然、婚約を破棄されたのだから。

婚約者が番を見つけました

梨花
恋愛
 婚約者とのピクニックに出かけた主人公。でも、そこで婚約者が番を見つけて…………  2019年07月24日恋愛で38位になりました(*´▽`*)

【完結】キズモノになった私と婚約破棄ですか?別に構いませんがあなたが大丈夫ですか?

なか
恋愛
「キズモノのお前とは婚約破棄する」 顔にできた顔の傷も治らぬうちに第二王子のアルベルト様にそう宣告される 大きな傷跡は残るだろう キズモノのとなった私はもう要らないようだ そして彼が持ち出した条件は婚約破棄しても身体を寄越せと下卑た笑いで告げるのだ そんな彼を殴りつけたのはとある人物だった このキズの謎を知ったとき アルベルト王子は永遠に後悔する事となる 永遠の後悔と 永遠の愛が生まれた日の物語

処理中です...