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#1:入学前夜~出会い
#1-余談4.順調順調w
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<×××視点>
────────────────────
ゲネルからの報告書を読みながら、芳醇な香りを放つ手元のグラスを傾ける。
1日1通決まった時間に届けられる丁寧な文字で綴られた書簡は、ゲネルの生真面目さを表しているようだ。
ゲネルによれば、愛娘は順調に自身が「気を付けるべき」と言った家の者たちと出会ったとの事。
「なるほど、生徒会にね」
何も言わないよりか「ダメだ」と言えば余計に気になるのが人の理というもの。
案の定、相手は接点のない上級生にも関わらず、早々に勇者に出会い、剣士、賢者、魔法使いと、顔見知りとなったようだ。
まあ、ゲネルによればかなり不可抗力だそうだが。
大事に大事に守り慈しんできた娘を、おめおめと狼どもにやるつもりは更々無いが、機会ぐらいはくれてやろう。
陛下──恐らく違う所から──にも散々突かれたしな。
まあ第二王子との接点はギリギリの所で回避したので、多少なりとも溜飲は下がった。
王宮になどやるものか。
マリナよ、選ばれるのではない。
あくまでもお前が選ぶのだ。
グラスの中、解けて小さくなった氷ごと飲み干しガリガリと噛み砕く。
それにしてもリーノよ、お前は何をやっておるのだ?
────────────────────
<#1終わり>
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ゲネルからの報告書を読みながら、芳醇な香りを放つ手元のグラスを傾ける。
1日1通決まった時間に届けられる丁寧な文字で綴られた書簡は、ゲネルの生真面目さを表しているようだ。
ゲネルによれば、愛娘は順調に自身が「気を付けるべき」と言った家の者たちと出会ったとの事。
「なるほど、生徒会にね」
何も言わないよりか「ダメだ」と言えば余計に気になるのが人の理というもの。
案の定、相手は接点のない上級生にも関わらず、早々に勇者に出会い、剣士、賢者、魔法使いと、顔見知りとなったようだ。
まあ、ゲネルによればかなり不可抗力だそうだが。
大事に大事に守り慈しんできた娘を、おめおめと狼どもにやるつもりは更々無いが、機会ぐらいはくれてやろう。
陛下──恐らく違う所から──にも散々突かれたしな。
まあ第二王子との接点はギリギリの所で回避したので、多少なりとも溜飲は下がった。
王宮になどやるものか。
マリナよ、選ばれるのではない。
あくまでもお前が選ぶのだ。
グラスの中、解けて小さくなった氷ごと飲み干しガリガリと噛み砕く。
それにしてもリーノよ、お前は何をやっておるのだ?
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<#1終わり>
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