よわよわ魔王がレベチ勇者にロックオンされました~コマンド「にげる」はどこですか~

サノツキ

文字の大きさ
30 / 78
#2:邂逅~それぞれの思い

#2-余談5.幼馴染には敵わないし、答えはオレにもわからない

しおりを挟む
<ユーゴイル視点>
────────────────────



 オレはどこか可怪おかしくなってしまったのかもしれない。

 寝ても覚めても思い出すのは、オレのことをさも面倒そうに見下す絶対零度の薄紫の瞳。
 何ならゴミでも見るかのように向けられる冷たい瞳。
 思い出すだけでゾクゾクする。
 なのに、そのキツそうに見える瞳が甘く緩む時がある。
 オレ相手じゃないのが腹立つ。
 それにドキドキするのはどうしてだ?

 ・‥…‥・◇・‥…‥・◇・‥…‥・

 大抵の人間は、オレの後ろに兄さんを見て媚を売ってくる。
 オレの兄さんは『勇者』だ。
 うちの家業が『勇者』なのもあるけど、誰もがなれるわけじゃない。
 『勇者』になるためには、勇者であるためのあかし「シルシ」が身体のどこかに現れる。
 兄さんには勇者であるためのシルシが生まれつきあった。
 それが何かオレは知らないけど、それが『勇者の絶対条件』で、オレにはそれがないらしい。

 だからってオレは卑屈になったりしない。
 だって、兄さんは勇者になって当然なんだ。
 オレは兄さんが『勇者』なのを誇らしく思ってる。

 いつしか誰もオレを見なくなった。
 オレに近寄ってくる大人も、兄さんへの伝手をオレに求めてくる。
 友人たちでさえ、「勇者の弟と友達」であるステータスを欲しがっている。
 女子に至ってはもっとあからさまで、オレと仲良くすれば兄さんに会えると思っている。

 だから、昔からの友人数人を除いてオレと友だちになろうとするヤツには「どうせ兄さん狙いなんだろ?」と先制パンチをお見舞いすることにしている。
 それで殆どのやつは去っていく。
 表面上の付き合いさえ保てればそれでいい。

 「家名を名乗らない事」が信条のこのアカデミーでさえ、蓋を開けてみればクラスメイトは全員貴族でほぼ見知った顔ばかりだった。
 皆が、オレがシャルディ家の次男で、兄である勇者ユーリウスの弟だと知っている。
 知らなかったのは、オレが取れなかった首席を取った「マルセイラ」ってヤツと「マリネッテ」という隣の席の女とその前の席の、なんだっけヒ……なんとかってピンク髪の女だけだ。

 そのマリネッテは、入学式の日早々にオレに話しかけてこようとしたから、いつもの如く「兄さんに紹介なんて絶対しないから」と言うと、不思議そうな目で見てきた。
 え?そんな反応初めてされたんだけど。
 嘘だろ、もしかして兄さんのこと知らない?
 貴族でありながら勇者兄さんのことを知らないって、どんな田舎者なんだよ。
 どこの家門のヤツなんだ、あーこういうとき家名秘匿は面倒だな。
 誰かこいつのこと知らないかな。

 そうこうしていると、オレはオレで知り合いに挨拶されてそっちを向いたし、女は女でオレに興味を失ったのか俯いて本を読みだした。
 お前、本当に兄さんのこと知らないのか?
 単純にオレに話し掛けてきたのか?
 だとしたら……ヘンな女だ。

 ・‥…‥・◇・‥…‥・◇・‥…‥・

 その日の終わり、オリエンテーションも終了し暫くして、兄さんのいる生徒会室に顔を出そうかと思っていたら、何やら教室の前のほうがざわつき出した。
 何気にそちらへ視線を向けると、やってくるのは兄さんだった。

「兄さん!一年の教室にどうしたの?」

 今朝は会えなかったし、何ならアカデミーに合格が決まったと告げた時でも「良かったな」と言ってくれただけだったけど。
 でも、オレは知ってるんだ、入試成績上位3名は生徒会役員に招待されるって。
 残念ながら首席は取れなかったけど、この席の並びだとオレは次点じゃないかな。
 だとしたら、オレを迎えに?

 嬉しくなって駆け寄ると、兄さんは一瞬オレを見たあとすぐに視線をそらし、誰かを探しているようだった。
 その相手は、今回の首席入学者マルセイラと、オレの次、3位で入学した隣の席の女だった。

 何だよ、鳩が豆鉄砲を食ったような顔しやがって、ホントにお前ら兄さんのこと知らないのかよ。
 生徒会に誘われるなんて、アカデミーに在学する者にとってとてつもない名誉なんだよ。
 しかも、忙しい兄さんが直々に迎えに来たんだぞ。
 そこら辺、きっちり指導してやったら、オレが兄さんに怒られたじゃないか、なんでだよ理不尽だろ。

 その後、生徒会室に連れて行かれ、自己紹介をし兄さんを含め先輩方に歓迎会をしていただいた。
 ずっとマリネッテを見ていたが、兄さんに媚びを売るようなことはなく、上級生に対する普通の態度───どちらかと言えば普通に緊張していた───だった。
 ああ、うん、わかるよ。
 先輩方、なんかこうやたらとキラキラしいんだよな。
 ちょっと知ってるオレだって緊張する。

 ・‥…‥・◇・‥…‥・◇・‥…‥・

 そう言えば、マリネッテの前の席のなんとかってヤツは、どこかで聞いたのかオレが兄さんの弟だと知ると、やたら話し掛け来るようになった。
 知らなかっただけで、こいつもやっぱりオレに近寄ってくるヤツラと同類だったんだ。

 この前なんてマリネッテが生徒会に入ったからって、そこから兄さんのことを探ろうとしてきたから慌てて彼女を外に連れ出した。
 なのにアイツは全然気付かないで「彼女を悪く言わないで」だって。
 お前の知らないところで、あの女がどんな目でお前を見てるか、どんな風に言ってるか知らないクセに友達とかでも思ってんのかって……笑えてくる。
 アイツはお前のこと友達だなんて思ってないよ。
 オレを見る目と同じ、「自分にとって役に立つか立たないか」で見てくる類の人間。

 友達って……なんなんだろうな。



 マリネッテはいつも一人だ。

 ただ、嫌われてるとか無視されているとかそういうのではない。
 どうやら本当に知り合いがおらず、周りも「話しかけようか、どうしようか」と遠慮している風だ。

 数少ない気のおけない友人たちに聞いても、誰も彼女の家名も、何なら今まで見かけたこともないという。
 という事は、社交界に全く顔を出していないからなのだろう。
 あの容姿だ、夜会に一度でも出ればどこかしらに噂は立つ。

 繋がりが重要視される貴族社会で、この歳まで同年代の知り合いがいないと言うのは、よっぽどの田舎者か、人嫌いか、社交を知らない馬鹿か、表に出られないほど病弱か、のどれかだろう。
 彼女はそのどれにも当てはまらないように見える。

 手入れの行き届いた身なりや持ち物など見てもどこぞの田舎の弱小貴族の出には見えない。
 話し掛けられれば答えているし人嫌いでもなさそう。
 成績上位者3名の中に入るのだから馬鹿でもないだろう。
 色白ではあるが病的なほどではなく薔薇色の頬や艷やかな口唇など健康そうだ。

 どういう事だ?
 社交界に出ていれば、珍しい黒髪も、神秘的な薄紫の瞳も、ひと目で皆を虜にし中心になりそうな人物であるのに。

 ・‥…‥・◇・‥…‥・◇・‥…‥・

 食堂で、度々同じ生徒会役員のマルセイラと彼女が、朝食のトレイを持って生徒会専用の個室に入ろうとしていたのを見かけることがある。
 その時は相席することにしている。
 オレだって生徒会役員なんだから、この部屋を使う権利はあるだろう?

「友達って出来た?」

 ある日、食事も半ばを過ぎた頃、たわいない話をしていた彼女がマルセイラにそう聞いた。
 彼女と違ってマルセイラは、人好きするのか割合誰とでも気軽に話しているし、同級生に溶け込めているように見える。
 やはりマリネッテは一人でいることを気にしているのか。

「お前、もしかして友達いないの?」

 カチンと来るのをわかって、敢えて煽ってみる。
 案の定、図星だったのか白い頬をさあっと赤く染め、びくりと肩を揺らす。

「失礼ね、ユーゴイルくん」

 すぐさま薄紫の瞳を半目にして反論してくるが、イマイチ覇気がない。
 あれ?ちょっとはオレの言い様に慣れてきたのか?
 その割に、いまだにオレのこと「ユーゴイルくん」と呼びやがる。

「いい加減『ユーゴ』って呼べって。『ユーゴイルくん』なんて長いだろ」

 家族や親しい友人はオレのことを「ユーゴ」と呼ぶ。
 勝手になんて呼ばせない、オレが許可した人たちだけだ。
 知らないヤツに呼ばれたって返事なんてするもんか。

「あら、わたし達、愛称で呼び合うほど仲良かったかしら」

 調子が戻ってきたマリネッテは、瞳を煌めかせながら言い返してくる。
 いいんだよ、オレがいいって言ってんだから。
 仲良くは……今はあんまりかもしれないけどさ。

「うっさいな、いいから呼べって。オレだって『マリナ』って呼ぶから」

 実は、生徒会室でドール先輩とマシュー先輩が、彼女のこと「マリナ」や「マリナちゃん」って呼んでいるのを聞いていた。
 恥ずかしそうに、彼女が「ドールくん」「マシューくん」って呼ぶのも。
 オレは……マリネッテのこと……名前で呼べないのに。

「ついでにお前も『マリネッテさん』なんて言ってないで『マリナ』って呼べよ」

 だからマルセイラも巻き込むことにする。
 マルセイラにも愛称で呼ぶよう言えば、彼女はOKを出すんじゃないかと算段して。

 この二人、どうもここに来て初めて知り合ったというよりも、前から知り合いだったかのような、もっと近い間柄かのような雰囲気がある。
 教室ではほとんど話してるのを見たことはないが、こうやって食堂では一緒に食事をしているのをよく見かけるし、マリネッテがマルセイラに向ける表情が緊張感など全く無いごく自然なものに見えるからだ。

「そうね……マルセイラくんも愛称で呼ばせてくれるなら、『マリナ』と呼んでもいいわ」

 やはり思ったとおり、彼女は愛称呼びを許可した。
 マルセイラは「今のままで」なんて言ってたけど、それじゃダメなんだよ。

「なに照れてんだよ、クラスメイトだろ。お前も愛称で呼べよ。んで、オレは『ユーゴ』な」

 多分、この機会を逃したらここから一歩も進まない。
 多少は強引に言わないと。
 ついでにオレのことも「ユーゴ」と呼んでもらう。



 それにしても、やはりこの二人距離感が近い。
 まさか婚約者同士とか……いやいや、ありえな……くはないか。
 オレにだって、名ばかりとは言え婚約者がいる……し。
 今まで社交界に出てこなかったのも、もう決まった相手がいるから、とか。
 でもさ、社交界とは結婚相手を見つけるだけのものじゃないし。

「もしかして、お前ら……知り合いか?」

 さすがに「婚約者同士か?」とは聞けない。
 もともとの知り合い、せめて「幼馴染」ぐらいの関係なら。

「僕たち幼馴染なんだよ。偶然アカデミーで再会してさ」

 よっしゃビンゴ、幼馴染!
 取り敢えず「婚約者同士」じゃなかったことにホッとする。
 ん?ホッとするってなんでだ?

「へー……」

 それにしたって、隠す必要ある?
 友達いないなら尚更仲良くしてればいいじゃないか。
 何もやましいところがなければ、さ。

 隠してたってことは、何かあるってことで。
 その何かって……やっぱりこの二人……。
 ああ、もう!
 何だか面白くない!!

 オレだけ邪魔者で二人だけ仲良さそうなのも感じ悪い。
 せっかく友だちになれたのに。
 やっと「ユーゴ」って呼んでもらえるようになったのに。

 ダメだ、このままここにいると、多分またマリナに悪態をついてしまう。
 彼女を怒らせることは本意じゃないんだ。

「ま、『お友達探し』ガンバって。オレもう行くわ」

 これ以上、二人を見ていたくなくて、オレはトレイを持って席を立った。
 当然のごとく、引き止められることもなく。

 振り返ると扉が閉まる隙間から、最初からオレなんていなかったかのように仲良さそうに話す二人が見えた。
 なんでだ、胸が苦しい。
 彼女マリナの綺麗な瞳はオレを見ていない。

 それが寂しいと思うなんて。
 オレはどこか可怪しくなってしまったのかもしれない。



────────────────────
<#2終わり>
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜

具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、 前世の記憶を取り戻す。 前世は日本の女子学生。 家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、 息苦しい毎日を過ごしていた。 ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。 転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。 女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。 だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、 横暴さを誇るのが「普通」だった。 けれどベアトリーチェは違う。 前世で身につけた「空気を読む力」と、 本を愛する静かな心を持っていた。 そんな彼女には二人の婚約者がいる。 ――父違いの、血を分けた兄たち。 彼らは溺愛どころではなく、 「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。 ベアトリーチェは戸惑いながらも、 この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。 ※表紙はAI画像です

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

猫なので、もう働きません。

具なっしー
恋愛
不老不死が実現した日本。600歳まで社畜として働き続けた私、佐々木ひまり。 やっと安楽死できると思ったら――普通に苦しいし、目が覚めたら猫になっていた!? しかもここは女性が極端に少ない世界。 イケオジ貴族に拾われ、猫幼女として溺愛される日々が始まる。 「もう頑張らない」って決めたのに、また頑張っちゃう私……。 これは、社畜上がりの猫幼女が“だらだらしながら溺愛される”物語。 ※表紙はAI画像です

黒騎士団の娼婦

イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。 異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。 頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。 煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。 誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。 「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」 ※本作はAIとの共同制作作品です。 ※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...