不揃いの七勇者〜七人目の勇者は、かつて帝国を裏切った婚約者でした〜

水先 冬菜

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人間嫌いの勇者

女神の依頼

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『そこで、勇者であるあなたに』

「断る!!」

 俺は彼女が言い切る前に拒絶。

 目を閉じ、寝の体勢に入った。

『相変わらずね…………』

 仕方ないな、と言わんばかりに、彼女がため息をついたような気配がしたが…………。

 無視だ!!

 大体、どれだけ人が死のうが、国が滅びようが俺の知った事ではない。

 滅びるんだったら、とっとと滅んでくれた方が寧ろ清々する。

『あなたの気持ちも分かるけど、とりあえず、話は最後まで聞いて……? ねっ…………』

「……………………」

 アホらしいから、話を聞かずに俺は意識を手放した。

------------------------------------------

『ところがどっこい!! 私、参上!!』

「うっぜぇぇぇぇ~…………!!!」

 俺が眠りに着くと同時に、この自称女神が俺の夢の中に現れた。

 そんでもって、話を続けて来る。

『それでね。今から数時間後、クラウス王国に魔王軍の軍勢が攻め込んで来るの。だから、勇者であるあなたに、これを撃退して欲しいんだけど…………』

「他の連中に頼め…………」

『そう言わずにぃ~♪』

「鬱陶しい!!」

 俺は拒み続けるが、執拗に、粘着質にお願いし続けるウザ女神は一向に諦める気はないらしい。

 それどころか、段々とその目に涙が溜まって行き…………。

『お願い!! あなたがいないとどうにも出来ないの!!?』

 等々、子供みたいに泣き出しやがった。

「知るか…………!!」

『湊くんのけちー!!!』

 ほんと、子供か!?

 こんなが女神で大丈夫なのか!!?

 色んな意味で…………!!

『ぐすんっ…………。おねがいだよぉ~…………』

「知らんもんは知らん…………」

 完全無視。

 相手にするのが、アホらしい。

 夢が覚めるまで、寝転んでよぉ~…………っと…………。

『ぶうっ…………。お願い聞いてくれないんだったら、私にも考えがあるんだから…………』

 無視だ無視…………。

『これでも食らえっ!!』

「ぶっ!!」

 突然、今まであった浮遊感が消え、湖へと落下する俺。

「何しやがる!!」

『ふふんっ、だ!!!』

 何故、そこで誇らしげ!?

 というか、あれ……?

 何か、いつもと声が違うような…………。

 それも、胸の辺りが急に重くなったような…………。

 嫌な予感。

 まさかと思い、恐る恐る、視線を下に向けると水面に目つきの悪い、顔立ちの整った美少女の顔が映る。

「え……?」

 確認のため、両手で胸部に触れる。

 うん、柔らかい。

 間違いなく、それは本物で…………。

 どっと、嫌な汗が流れた。

『元に戻して欲しかったら、今すぐ、クラウス王国に行って、魔王軍を撃退して来なさい!!』

 そう言い残して、クソ女神が姿を消して、俺は夢から覚めた。

 思わず、現実逃避をしたくなるような、悪夢を引き連れて…………。
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