14 / 19
人間嫌いの勇者
VS勇者 後編
しおりを挟む
「さてと…………」
俺は勇者のいる上空に転移した。
そして、そのまま浮遊して、魔道具の銃口を勇者の背後------------数キロ先の町へと向ける。
すぐに魔力を感知して、俺の位置に気付いた勇者は、俺から発する膨大な魔力量で、何をするのか気付いたようで、駆け出した。
「遅い…………!!」
俺は邪悪に笑いながら、躊躇なく引き金を引いた。
銃口から放たれた、高圧縮魔力の放射砲撃は町へと流星のように向かう。
それを木々を使って、跳躍した勇者が迎え撃つ。
「ホーリー・ソードおおおおおおっ!!!!!!」
おお、頑張るねえ…………!?
でも、いつまで持つかな……?
「ぐっ…………ぅぅ…………」
徐々に押されつつある勇者。
頑張っているみたいだが…………無駄だよ…………。
「ぐはあああっ!!!」
耐え切れずに吹き飛ばされる勇者。
威力は弱まったが、町へと向かう砲撃の光線。
「俺を敵に回した事。後悔しろ! 偽善者共!!」
後少し…………。
もう少しで、俺の魔法が町に届いて--------
「何っ!?」
町に俺の魔法が届こうとした瞬間、その魔法が俺の方に跳ね返って来た。
慌てて、それを避けると、跳ね返った地点に見覚えのある女がいる。
「朝香ああああっ!!!!」
俺は邪魔をした聖女に対して、怒りの咆哮を上げ、憎悪の目を向ける。
なら、せめて、あの勇者に止めを…………。
「させません!!」
「くそがっ!?」
あの女性騎士と男性騎士がいつの間にか俺の周りを浮遊して、切り掛かって来る。
それを両手の魔道具で受け流し、剣、銃、体術を駆使して迎撃する。
その結果、この二人の相手に時間をかけ過ぎてしまい…………。
気付けば、あのうるさい評議会の連中に、瀕死の勇者が保護されていた。
「潮時だな…………」
「待て!!」
「邪魔…………」
「ぶっ…………」
土産に男性騎士に一発、鉛玉を腹に打ち込み転移する。
そして、視界が隠れ家の一つに変わり…………。
「くっ…………!」
悔しさのあまり、銃型の魔道具を地面に叩き付けた。
いつも良い所で邪魔しやがって…………!!
あのクソ女、どこまで俺の邪魔をすれば気が済む!!!
それに、あの勇者も勇者で何様のつもりだ。
人の過去に土足で踏み込みやがって…………!?
これだから、人は信用ならないんだ!!
大体、帝国時代の時、あの女が裏切らなければ、俺はあんな酷い目に合う事はなかったんだ。
「殺してやる…………」
次は確実に…………!!
二度と俺の邪魔が出来ないように…………!!!
俺があの時味わった苦しみをあの女にも…………!!!!!!
「なら、準備しなくちゃな…………。迅速的かつ早急に…………」
俺はこれから起こるであろう出来事に想いを浮かべ、動き出す。
これで、俺はあの魔女の呪縛から解放される。
そう信じて…………。
俺は勇者のいる上空に転移した。
そして、そのまま浮遊して、魔道具の銃口を勇者の背後------------数キロ先の町へと向ける。
すぐに魔力を感知して、俺の位置に気付いた勇者は、俺から発する膨大な魔力量で、何をするのか気付いたようで、駆け出した。
「遅い…………!!」
俺は邪悪に笑いながら、躊躇なく引き金を引いた。
銃口から放たれた、高圧縮魔力の放射砲撃は町へと流星のように向かう。
それを木々を使って、跳躍した勇者が迎え撃つ。
「ホーリー・ソードおおおおおおっ!!!!!!」
おお、頑張るねえ…………!?
でも、いつまで持つかな……?
「ぐっ…………ぅぅ…………」
徐々に押されつつある勇者。
頑張っているみたいだが…………無駄だよ…………。
「ぐはあああっ!!!」
耐え切れずに吹き飛ばされる勇者。
威力は弱まったが、町へと向かう砲撃の光線。
「俺を敵に回した事。後悔しろ! 偽善者共!!」
後少し…………。
もう少しで、俺の魔法が町に届いて--------
「何っ!?」
町に俺の魔法が届こうとした瞬間、その魔法が俺の方に跳ね返って来た。
慌てて、それを避けると、跳ね返った地点に見覚えのある女がいる。
「朝香ああああっ!!!!」
俺は邪魔をした聖女に対して、怒りの咆哮を上げ、憎悪の目を向ける。
なら、せめて、あの勇者に止めを…………。
「させません!!」
「くそがっ!?」
あの女性騎士と男性騎士がいつの間にか俺の周りを浮遊して、切り掛かって来る。
それを両手の魔道具で受け流し、剣、銃、体術を駆使して迎撃する。
その結果、この二人の相手に時間をかけ過ぎてしまい…………。
気付けば、あのうるさい評議会の連中に、瀕死の勇者が保護されていた。
「潮時だな…………」
「待て!!」
「邪魔…………」
「ぶっ…………」
土産に男性騎士に一発、鉛玉を腹に打ち込み転移する。
そして、視界が隠れ家の一つに変わり…………。
「くっ…………!」
悔しさのあまり、銃型の魔道具を地面に叩き付けた。
いつも良い所で邪魔しやがって…………!!
あのクソ女、どこまで俺の邪魔をすれば気が済む!!!
それに、あの勇者も勇者で何様のつもりだ。
人の過去に土足で踏み込みやがって…………!?
これだから、人は信用ならないんだ!!
大体、帝国時代の時、あの女が裏切らなければ、俺はあんな酷い目に合う事はなかったんだ。
「殺してやる…………」
次は確実に…………!!
二度と俺の邪魔が出来ないように…………!!!
俺があの時味わった苦しみをあの女にも…………!!!!!!
「なら、準備しなくちゃな…………。迅速的かつ早急に…………」
俺はこれから起こるであろう出来事に想いを浮かべ、動き出す。
これで、俺はあの魔女の呪縛から解放される。
そう信じて…………。
0
あなたにおすすめの小説
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる