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愛の矯正計画
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今日からリリアン様を殿下に避けられない令嬢にする為の再教育プログラムを始めることにした。
私たちがリリアン様にそのまま会うのは不味いので学園内ではいつも通りに生活し、リリアン様には帰宅したと見せかけて蒼天の羽靴で飛んで私の部屋まできて貰った。
「さて、リリアン様。覚悟は宜しいでしょうか。」
「ジゼル様、人思いにお願いします。」
「では、貴方様に殿下の評価をお伝えします。」
リリアン様は息を飲み、胸の前で両手を組みました。
緊張が伝わってきますが、私心を鬼にしなくてはいけないので頑張ります。
「殿下は、貴方様に恐怖を抱いております。幼き頃から付き纏われてトラウマレベルのようです。」
「そ……そんな……。私の愛は伝わっていないというのですか?!
」
「残念ながら全く伝わっておりません。このままでは貴方様に殿下との未来は皆無です。」
リリアン様は顔を真っ青にして震えていた。
その姿はか弱き乙女そのものでとても男性の庇護欲を掻き立てそうでした。
「リリアン様、絶望している暇はありません。
私たちは貴方様と殿下の未来のために立ち上がったのです!
幸いな事にリリアン様の容姿は殿下も好ましいと言っておいででした。
ならば、それを最大限に生かし殿下にその心を開いていただきましょう。
可能性はゼロではありません!」
「ジゼル様……。不甲斐ないところをお見せしました。
私、頑張って殿下にお心をいただける令嬢になりますわ!」
まず始めたのはリリアン様が殿下を見つけた瞬間飛び出さず隠れる練習。
永年の条件反射を矯正するのは凄く凄く凄く大変でした。
学園では殿下を認識できない指輪をしてもらい、プログラム中は指輪を外し魔法で作った殿下ソックリの土人形を前にひたすら耐えさせた。
成果が出たのは二週間程経ってからで、何とかクリアし、第二段階として学園でも指輪を外し殿下が近くにいたらお辞儀をして去るという訓練に切り替えました。
それが板に付いてきたら他の方に笑顔で話す姿を殿下に目撃させながら殿下と眼が合ったらニッコリ笑う練習。
間違っても血走った眼でみてはいけません。
更には勉強に置いてもレベルを上げてSクラスに居ても可笑しくない程の知識レベルにする為に勉強会もしました。
私の受けていたお妃教育も施し二ヶ月後には見違える程の素晴らしい令嬢になっていました。
恋する乙女の力は素晴らしいものです。
ジョシュアの方も完璧で、殿下はここ暫く突撃してこないリリアン様を少し気にされる素振りがみえます。
後は、最後の難関。
三日後にこの国にいらっしゃる隣国の王女との対峙ですね。
上手く味方に付けなければこの計画は破綻します。
こればかりは運なのでどうしようもありません。
「リリアン様。私たちが出来るのはここまでです。
最後は貴方様のみのお力になります。頑張って下さい。」
私たちがリリアン様にそのまま会うのは不味いので学園内ではいつも通りに生活し、リリアン様には帰宅したと見せかけて蒼天の羽靴で飛んで私の部屋まできて貰った。
「さて、リリアン様。覚悟は宜しいでしょうか。」
「ジゼル様、人思いにお願いします。」
「では、貴方様に殿下の評価をお伝えします。」
リリアン様は息を飲み、胸の前で両手を組みました。
緊張が伝わってきますが、私心を鬼にしなくてはいけないので頑張ります。
「殿下は、貴方様に恐怖を抱いております。幼き頃から付き纏われてトラウマレベルのようです。」
「そ……そんな……。私の愛は伝わっていないというのですか?!
」
「残念ながら全く伝わっておりません。このままでは貴方様に殿下との未来は皆無です。」
リリアン様は顔を真っ青にして震えていた。
その姿はか弱き乙女そのものでとても男性の庇護欲を掻き立てそうでした。
「リリアン様、絶望している暇はありません。
私たちは貴方様と殿下の未来のために立ち上がったのです!
幸いな事にリリアン様の容姿は殿下も好ましいと言っておいででした。
ならば、それを最大限に生かし殿下にその心を開いていただきましょう。
可能性はゼロではありません!」
「ジゼル様……。不甲斐ないところをお見せしました。
私、頑張って殿下にお心をいただける令嬢になりますわ!」
まず始めたのはリリアン様が殿下を見つけた瞬間飛び出さず隠れる練習。
永年の条件反射を矯正するのは凄く凄く凄く大変でした。
学園では殿下を認識できない指輪をしてもらい、プログラム中は指輪を外し魔法で作った殿下ソックリの土人形を前にひたすら耐えさせた。
成果が出たのは二週間程経ってからで、何とかクリアし、第二段階として学園でも指輪を外し殿下が近くにいたらお辞儀をして去るという訓練に切り替えました。
それが板に付いてきたら他の方に笑顔で話す姿を殿下に目撃させながら殿下と眼が合ったらニッコリ笑う練習。
間違っても血走った眼でみてはいけません。
更には勉強に置いてもレベルを上げてSクラスに居ても可笑しくない程の知識レベルにする為に勉強会もしました。
私の受けていたお妃教育も施し二ヶ月後には見違える程の素晴らしい令嬢になっていました。
恋する乙女の力は素晴らしいものです。
ジョシュアの方も完璧で、殿下はここ暫く突撃してこないリリアン様を少し気にされる素振りがみえます。
後は、最後の難関。
三日後にこの国にいらっしゃる隣国の王女との対峙ですね。
上手く味方に付けなければこの計画は破綻します。
こればかりは運なのでどうしようもありません。
「リリアン様。私たちが出来るのはここまでです。
最後は貴方様のみのお力になります。頑張って下さい。」
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