斧で逝く

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弓で出す

見なかった事にしましょう

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金曜日 午後2時半 ちょいすぎ Day6  会社
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
*************************************
視点変更 斎藤

私宛に郵便物が届く
。。。これは。。。
立ち上がって自分の部署の部屋を出る
そして タケシ さんがいる部屋へ

そしたら真剣な顔でじっとスクリーンを見ているタケシさん
これ 声かけていいのかなーー
でもスクリーンの画面は変わらない

斎藤  :「。。。。。。。。。。。」

コーヒーをゴクっと飲んでも じっと画面を見ている
でもスクリーンの画面は変わらない
。。。。仕事してる振り?????
と思っていたら

タケシ :「斎藤さん お疲れ様です」

じっとスクリーンを見ているタケシさんが 話しかけてくる
。。。。。。なんで私が居るって分かったの?

斎藤  :「あのー 今 チョット話したい事があるんだけど」
タケシ :「あと数十秒 待ってもらえますか?」
斎藤  :「え? 別にいいけど。。。って 今 何やってるんですか?」

***15秒後***
タケシ :「ウワー エラーだ  参ったな――」
斎藤  :「エラー?」
タケシ :「ちょっと待ってもらえますか。。。。
      Permission Denied。。。。??? 
      え? 何で?。。。あ!
      このファイル開けてるからかー
      一度Excel全部 閉じるか。。。
      で Tempファイルのフォルダーをクリアして
      リトライ これでどうなるかだなーー
      斎藤さん! 今 来週 使う資料 自動作成してます」
斎藤  :「自動作成」
タケシ :「はい スクリプト組むの苦労しました」
斎藤  :「自動作成なんて出来るんですか?」
タケシ :「それぞれの書類のフォーマットを変えない限り
      問題ないですけどね
      逆に誰かがフォーマット変えちゃうと全く動かなくなるんで
      そこは徹底させるようにしてるんですけど
      いづれフォーマット自体を替えたいんですよねー
      無駄が多いんで      
      というかここで時間とってたら
      肝心の他の仕事に時間 割けないですし」

。。。あーケーキバイキングでの書類のフォーマット 理由があったのか
そしたら タケシさんが振り返って

タケシ :「なんの用事ですか?」
斎藤  :「あのー これが届いたんですけど」

そういって 郵便物を見せる
私の手から郵便物を取とって中をチラッと見るたら
郵便物に戻して私の手に戻してくる

タケシ :「捨てちゃっていいんじゃないですか?」
斎藤  :「え? ちょっと タケシさん!」
タケシ :「この間 言いましたよね?
      自分 お貴族様じゃないから無理ですよ! っと
      それに斎藤さん社交ダンス出来るんですか?」
斎藤  :「出来ません」
タケシ :「お貴族様とか 権力があって迎賓げいひん館で数回会食した事は?」
斎藤  :「無いです」
タケシ :「じゃー 答えは分かり切ってますよね?
      余程の経験があるとかじゃない限り
      辞めておいた方がいいですよ」
斎藤  :「。。。。。。。。。。。。。。。。。」
タケシ :「まー この間の会食の招待状
      手に入れるのに苦労したと言ってましたよね?
      それに比べれば今回のは前よりランク上ですからね」
斎藤  :「。。。。。。。。。。。。。。。。。」
タケシ :「でも そこまでして 
      五反田から仕事取りたいと思ってるんですか?」
斎藤  :「あればいいかなーとは思ってますけど」
タケシ :「でもBプロですから自分はタッチしませんよ」
斎藤  :「え タケシさん 仕事とっても関わらないんですか?」
タケシ :「この会社に入る時
      CがDを担当させてくださいってお願いしましたし」
斎藤  :「えーと CとDというのは。。。」
二木  :「あのー タケシさん!
      そろそろ 仕様すり合わせの時間です」
タケシ :「ちょい待ち ちょい待ち ちょい待ち。。。
      確か これとこれかな。。。良し
      斎藤さん
      取引先との電話会議の時間なんで宜しいでしょうか」
斎藤  :「ああ うん」

そう言ってラップトップをドッキングデッキからはずして
タケシさんは二木さんと会議室へ
チケットを持ったまま自分の部署に戻る

斎藤  :「ねー 夏目」
夏目  :「何でしょう 斎藤部長」
斎藤  :「Bプロって何かわかる?」
夏目  :「あー タケシさんの基準ですよねーー
      CかD とくにDを狙わないとダメです」
斎藤  :「CかD?  AかBの方が上でしょ」
夏目  :「いや CかDの方が上です」
斎藤  :「???
夏目  :「えーと 
      Aがタダが基本の人です 
      ゲームとか漫画とか本とか只なら
      やったり読んだり。。。お金は払わないタイプです
    
      Bが お金は払うけど 文句言って値段 値切ってくる人です
    
      Cが決められた値段を払う人
    
      Dが期待値が高く仕様変更 ガンガン入れてくるけど
      お金払いがいい人です

      AかBを相手にしていると会社が小さくなって
      働いている人がどんどんストレス溜まるそうです

      CかDを相手にしていると会社が大きくなって
      働いている人のストレスはゆっくり溜まっていくそうです」
斎藤  :「じゃー Bプロっていうのは?」
夏目  :「Bを相手にしたプロジェクトです。。。斎藤部長
      ニッスイインターナショナル 覚えてます?」
斎藤  :「忘れる訳ないじゃない」


***9か月前***
諸木部長。。。私と同期でニッスイプロジェクトを担当
彼の後輩がニッスイで働いていて その伝手つてで毎回仕事を取ってくる
。。。のはいいんだけど
そのせいで会社は てんやわんや
期日通りに仕事が終わればいい
でも皮算用で工数を見積もっていた為
毎回 プロジェクトは期日どおりに終わらず
更にアフターサービスも安い値段で請け負っちゃって
サービス残業でシャインはボロボロ

それを止めたのが 夏目 樋口さん 社長 そしてタケシさん

部長という権限を使って
他のプロジェクトから人員をさらっていくのを当たり前の様にやっていた
それ計画的に止めたのが夏目 樋口さんとタケシさん
元々 夏目が取ってきた仕事をタケシさんが
人事の樋口さんを含めてプロジェクトの計画を立てる
そしてその綿密な計画書を社長の許可をとった後 取り引き先へ
誰々がどの部分を担当 そして 工数についても記載
そしてISOやTSなどの規格も含めていく
週一のすり合わせ会議 必要なら日報を取引先に出すように
最初の2つのプロジェクトは問題なく期日前に終了
そして3つ目のプロジェクトの時に それは起こった

諸木部長:「おい、人員が足りないからお前のプロジェクトから人を寄こせ」
タケシ :「無理です」
諸木部長:「無理ですじゃねーよ とりあえず3人な」
タケシ :「社長から許可得てるんですか?」
諸木部長:「んなの必要ねーよ 俺は部長だぞ!」
タケシ :「電話で確認させてもらいます
      あー 社長 お疲れ様です チョットしたに来てもらえますか
      樋口さんを連れて降りてきてもらえますか?     
      諸木部長が社長の許可を得たと言って
      プロジェクトを破壊しに来ているので」
諸木部長:「おめー 何言ってんだ!!」
夏目  :「まぁ まぁ 諸木部長 
      社長が来るなら直接頼めますし。。。とりあえず落ち着いて」

***2分後***
樋口さんを連れて社長が下りてくる

諸木部長:「社長 聞いてくださいよーー
      このタケシって奴がうちのプロジェクト 邪魔してくるんです」
社長  :「どういう事ですか 諸木部長?」
諸木部長:「えーと アフターサービスに人員がいるんで
      数人借りたいって言っただけですよ」
タケシ :「諸木部長
      夏目が取ってきた仕事は 人事の樋口さんを含め
      何時 誰が どの部分を どれだけ担当するか決めたうえで
      社長の許可をとってるんです」
諸木部長:「だから社長 そこを何とか」
タケシ :「出来る訳ないですよ
      だって社長の許可を取った後
      その工程と人員の情報を取引先に渡しているんですから」
諸木部長:「お前 なんでそんな事してるんだーー!!」
タケシ :「ISOとTSの規格に準ずる為ですよ
      そんな事も分かんないんですか?」

。。。因みにこれはグレーエリアらしい
渡す会社と渡さない会社 それぞれ
ただ こっちと相手の会社の対になる担当が簡単に連絡できるように
そして必要なら直ぐすり合わせが出来るように
特に仕様変更や不具合修正、そしてコスト等
でも一番の理由は諸木部長に邪魔されないようにする為らしい

タケシ :「だから 私らの 一存で勝手に人員かえられないんですよ」
諸木部長:「。。。。そんなの 風邪や病気になったっていえばいいだろ!」
タケシ :「あなた それ 本気で言ってます?」
諸木部長:「当たり前だろ! 誰のおかげで飯くえると思ってるだーー」
タケシ :「赤字プロジェクトじゃないですか!!
      3年前からニッスイのプロジェクト 全部 赤字ですよねー」

今まで誰も言わなかったことをズバッと言っている
樋口さんからの資料でタケシさんが会社に入る前の情報なども
全て予習している

諸木部長:「俺は部長だぞ!」
タケシ :「赤字プロジェクトの部長ですね?
      だいたい利益 出てるなら
      下請けを雇うなり臨時で人を雇ったらどうですか?」
諸木部長:「赤字なわけねーだろ!」

この 一言で社長が今度はカチンと来たらしい。。。
後で知ったが この赤字プロジェクトの為
社長 2回 胃潰瘍いかいようになったとか

このようなやり取りがあったのは 会社でほんの数人しか知らない
二木さんや榎本さんからしたら
タケシさん ぐだーーとしてるだけなんだよなーー
そういう私もこの間 熱海から帰って来た夏目に詳しく聞いたのだが

***3か月後 現在から半年前***
ニッスイのプロジェクトを携えて
諸木部長は子会社という形で新しい会社を立ち上げる

諸木部長:「悪いな斎藤 先に上に行っちゃって
      これで俺も 一国一城の主だ」

ただし この子会社は 一時的の処理であり
子会社としたのはプロジェクトをそのままスムーズに移行する為だけであり
また立ち上げを助ける為であり
立ち上がった後 即株式を譲渡して完全に別会社とする

そして ニッスイに対して我が社は完全に手を引くことを告げる
すべては新会社とやり取りをしてもらうように

***2か月後***
諸木部長に新会社 人が どんどん やめているとの連絡がある

***先月***
資金繰りが合わなくなり倒産
ニッスイから連絡がくるが
手を引いているので対応できないと伝える

***先週***
ニッスイから仕事いりませんか?
値段に合わない諸木部長のプロジェクトの尻ぬぐいが来るが断る

私が先日 タケシさんって優秀かもねっていったら
夏目からこの裏情報おしえてもらえたし
立ち上げの経緯は知らなかったのよね


斎藤  :「ねー 夏目
      タケシさん 五反田 Bプロだって言うんだけど」
夏目  :「えーー 。。。あーーー。。。そうかもしれないですね」
斎藤  :「思い当たる節あるの?」
夏目  :「まー 噂といえばいいか
      飲み会で聞いた事あるレベルですけど」

この間の会食の後
社長には五反田から無理して仕事は取るべきではないと提言した
手には金色の和紙で出来ている招待状が2枚
ただ 会社名のみで具体的な参加者の名前は書いていない
誰でも参加できるタイプの招待状
とりあえず社長に任せるか

こんこん

斎藤  :「斎藤です 今いいですか?」

社長室に入り社長に招待状を見せる  

斎藤  :「タケシさんはNGらしいので社長いきます?」
社長  :「これって この間の。。。いやいやいやいやいや」

社長は首をぶんぶん振ってまで断る
すんごーーーく嫌そう

***数分後***
五反田からは仕事が取れるなら取るけど
無理して取りに行く必要はない
そういう事で落ち着いたのだが
招待状に関しては今回は見なかった事にする。。。

この時 招待状を破るか シュレッダーにかけるかするべきだったのだが 
気分が変わってやっぱ行くかもとかなる事も考慮して
なんだかんだ手にかけれなかった
なんてったって金色の和紙 こんなのあるの初めて見たし
そして結局 ただ普通にゴミ箱に捨てるだけにした

斎藤  :「ふー 疲れたーー 
      今日は定時に帰れるなーー
      夏目は帰んないの?」
夏目  :「この書類だけ今日終わらせます」

そう言いながらパックのジュースをチューチュー吸ってる
それが絵になるのが夏目の凄い所!!

斎藤  :「わかった じゃー また来週」

***数十分後***
夏目  :「書類作成終了!」

夏目がパックのジュースをゴミ箱に捨てようとして
キランと光るものが

夏目  :「ん? なんだこれ?
      。。。五反田の招待状?
      なんで ここにあるんだ?
      誰かが間違って落としたか。。。
      。。。捨ててるって事はいらないんだよな
      あいつ(夏目の奥さん)も喜ぶだろうし連れていくか」

そうして本来ありえない未来へと歯車が狂いだす
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