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結局、ランド・トラバスとクラウディア・ローレンの婚約も解消された。
でもだからといって第二王子と再び婚約というわけにはいかない。クラウディア・ローレンには王族の殺人未遂の罪が問われている。
ま、その件に関しては猫の姿で聞いた山賊姿の男達の会話内容を殿下に陛下にも伝えてもらったので何とかしてもらえるようだが。
それでも子爵令嬢の殺人未遂な訳だから何らか罪に問われる。
私問題なかったし別にいいんだけどな。いりこ食べれたし。

そんなこと考えてたのがバレたのかまた二人が笑い始めた。

「「そこでいりこなのか?ぷふっ!」」

はよどうなったのか聞かせろ。というか第二王子の言ってた公爵令嬢とあの男爵令嬢の会話の内容気になるし。

「第二王子の言ってた二人の会話なのだか、」

つまりこういうことらしい。
まず、あの男爵令嬢と第二王子、実は幼馴染みらしい。あの男爵令嬢の母親と王妃様は学生時代からの友人らしく今でも交流があるらしい。
その縁で仲良くなった二人だが元々恋愛感情の様なものは一切なかったらしい。
だか、自分の幼馴染みに婚約者ができたことで取られたと感じたのだという。そして自分のソレが恋だと勘違いしてしまった挙げ句、第二王子の婚約者たる公爵令嬢への第一印象を悪くするように行動した。

計画としてはこうだ。

第二王子と公爵令嬢が会う予定になっているところは噴水庭園と呼ばれている庭の先にある温室。そして噴水庭園を通るとき噴水庭園自体小さめの庭園のためどうしても噴水横は避けてと通ることはできないし温室へ行くのも噴水庭園を避けては行けない。
それを利用して自分からぶつかりに行くように突撃してきた挙げ句、あたかも押されたように噴水へとドボン。大きな声で“申し訳ありません!第二王子に二度と近づいたりしません!お許しを!”と後は騒ぐだけ。公爵令嬢からしたら意味がわからないだろう。自分から噴水へ飛び込んだのだから。
そこへ第二王子登場。第二王子が聞いたのはこの“申し訳ありません!”からの部分である。第二王子は男爵令嬢の言い分だけ聞き公爵令嬢を叱責した。

そこから話は拗れて今に至る、と。

アホかああああぁぁァァァァっ!友達取られた嫉妬でここまでするか?というか第二王子もちゃんと公爵令嬢からも話をきちんと聞いてからにしろぉ!!



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