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第一章 男女比世界へようこそ

第49話 木村君ちに行って来ました

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「みんな、ちょっといいか?」

放課後の教室。ノート等をランドセルに片していると、木村君がクラス男子俺たちに話し掛けてきた。

「今日この後なんだが、良かったらウチに遊びに来ないか?」

お、珍しい。木村君から遊びのお誘いって初めてじゃない?いつもはクラス男子俺たちが無理矢理駄菓子屋に拉致って、買い食いするくらいなのに。

「あ、いや、母さんがな。俺がいつもお世話になっているから、一度お礼がしたいと言ってな。
良かったら、みんなに来て欲しいのだが。」

"ガタッ、ザッ"
「「ごめん、今日はちょっと予定があって。明日一緒に駄菓子屋行こうよ、豚たまもんじゃ奢るから~。」」

え、あいつら早!
俺置いて逃げやがった!!

「あ、うん。
やはり急にこんな話は無理だったよな、そちらの予定も考えず、悪かった。
母さんには俺から言っておくよ。」

お前、そんな捨てられた子犬見たいな目でこっち見るなよ!
西城さんも、一緒になって懇願する様な顔しないで。
罪悪感半端ないんですけど!
「おっ、俺で良かったらお呼ばれしちゃおうかな~、なんて…。」
「おお、そうか。
それなら一度帰ってからお前の家に迎えに行くとしよう。西城、車の用意は大丈夫か?」
「はい、お任せ下さい、ご主人様。」
「うむ、では後程な。」

うゎ~、木村テンションたけ~。
何かめっちゃ喜んでるし。よっぽど嬉しいんだろうな~。
にしても西城さん、遂に"ご主人様"って呼び出しちゃったよ。もう完全にメイドだよ。
あの人も業が深いな~。


「ここが俺の家だ。さぁ、遠慮せずに上がってくれ。」

到着しちゃいましたよ、木村君ち。
何気にお邪魔するの初めてなんだよね。
それにしてもタワマンに連れてこられるとは。セキュリティーばっちりじゃん。木村君ち結構セレブなのね。

「英雄ちゃ~ん、お帰りなさ~い♪
今日はどうだったの~?
あら、お友達も来てくれたのね?
ありがとう~。」
「母さん、ちょっと着替えて来るから彼の案内を頼む。」
「は~い、お母さん英雄ちゃんのお願いならなんだって聞いちゃうんだから。」

うゎ、木村君のお母さん、相変わらずテンション高。
あ、案内してくれるんですね、ありがとうございます。

お邪魔しま~す。
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