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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第138話 中央都に行って来ました。 (2)

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「はい、それでは昼食後各自班行動に移ります。全員揃ってますか?
佐々木君がレッサーパンダ舎から離れない!?
木村君と野口さん、申し訳無いけど佐々木君を引き摺って来てくれる?
町内会の方から頂いたコレを使ってくれていいから。お願いね。」

"佐々木~!スパーン"

「佐藤先生、佐々木の討伐完了しました。コレをお返しします。」

「はい、どうもありがとう。野口さんには念の為、こちらの小型版を差し上げるわ。有効活用してちょうだい。」

「ありがとうございます。でもコレって便利ですね。」

「そうよね、本当に便利よね。」

「「この"張り扇ハリセン"」」

酷い目にあった。
少しレッサーパンダ魂の癒しに夢中になっていただけじゃないか。それにしてもここ上野原動物園は楽しいな~。今世の俺、動物園初めてだから。前世で何回か行ったんだよね、レッサーパンダで有名な動物公園。何故かゾウガメが隣で展示飼育されてたけど。
レッサーパンダのモコモコの可愛さに癒された後、ゾウガメをぼーっと眺めてクールダウン。素晴らしい組み合わせだったわ。

「佐々木、テンション上がるのは分かるけど佐藤先生に迷惑掛けちゃ駄目でしょ。ちゃんと着いて来なさいよね。」

あ、うん。分かった、分かったからその手に握った張り扇を下ろそう、野口さん。
絵実でしょ?って、そうですね、絵実。(冷や汗)

昼食が上野原の蕎麦屋って、ウチの班のチョイス渋いな。
昼食は学年単位で入れるお店が無いので、各班に別れて取ってます。事前に中学校から連絡が行ってるので店側が混乱する事もありません。
あ、加藤校長海老天重頼んでる。蕎麦屋なのに何故か丼物を頼んじゃう気持ち分かるわ~。前世ではよくカツ丼頼んで"蕎麦屋なら蕎麦食え、蕎麦!"って突っ込み入れられてたからな。
旨いのよ、蕎麦屋の丼物。
ま、今日は贅沢にざる蕎麦。盛り蕎麦ではありません。(どや顔)

「ねえねえ、佐々木君。この後なんだけど、本当に大丈夫?」

ん?あぁ、例のあれね。俺も楽しみにしているから大丈夫だよ。佐藤先生からも行動計画の許可は出てるんだし気にしなくていいよ。


食事の後は電車で移動。
流石首都、本数が多い。五分に一本って採算合うのか?
でも平日の昼間にこれだけ混雑してたら大丈夫なのか。
次の目的地はオタクの聖地"秋野原"、いや~凄い楽しみ。こっちの世界でもやっぱ凄い事になってるのかな?
ウチの班のおまけ加入組も、目的地聞いたらテンション暴上がりしたもんな。
「・・・・・・!?」
何かさっきからお尻撫でられているんですけど!?えっ、大胆、股の間に手を突っ込んできた!?荒い吐息が首筋に!!
"ガシッ"
いや~、いるんだな~、"痴女"。
出発前の学年説明会で校長先生から注意喚起されてたけど、半信半疑だったんだよね。何か"ザ・男女比世界"って感じで感慨深いわ~。
さて、ご対面と行きますか。

「・・・・・・大変申し訳ありませんでした。このまま警察に付き出しては頂けないでしょうか。」

おや?やけに往生際がよろしい。でもなんだろう?こっちの顔を見たとたん急に冷静になったと思ったら、可哀想なものでも見る目になったんですけど?

「これは言い訳になって仕舞いますが、私、この所色々ありまして。
それで自分勝手で我が儘な男どもに怨みをはらさんとばかりに、貴方様に謂れの無い八つ当たりを。
頑張って生きてらっしゃる方も居られると言うのに…。本当に申し訳ありませんでした。」
えっ、こんな所でそんなに頭下げないで。凄く目立つから。周りの人が見てるから。
って言うか、周りの人、俺の方見てない?凄い同情の視線感じるんですけど。コレって痴女の被害者に対するモノだよね?
"ポンポン"
肩叩いて何よ絵実ちゃん。
"私が着いてるから強く生きよう。"ってどう言う事?
周りの皆さんもコクコク頷いてるんですけど?

本当、どう言う事ですか~!
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