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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第256話 旅は道連れ世は情けねぇ
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場面は公園、あまり人気は感じられない。
そこにこちらに背を向け佇む一人の男性。
「静かな公園、木々の合間から漏れる木漏れ日。
吹き抜ける朝の爽やかな風に、今週も頑張って働いたな今日はのんびりと過ごそうかと言う気分になります。」
こちらを振り向き笑顔を向ける。
「おはようございます、流浪のポエマーのっぺり佐々木です。」
はい、状況が分かりませんね、まぁ、そりゃそうだ。只今私のっぺり佐々木、スタジオS&Bのヨウツーベチャンネルにアップするための番組制作を行っている所であります。
ほら、深夜番組終わっちゃったじゃん、でもあれ楽しかったのよね~。ですのでマイマザーにお話ししてスタジオS&Bでもヨウツーベチャンネルを始める事にした訳なんですけど・・・、人がいない。ウチのスタッフこうした方面からっきしなのですよ。まさか自分もヨウツーベを事務所でやることになるとは思ってなかったからな~。
植松さんも今は新しい会社で忙しくしているみたいだし、何と言っても敏腕ディレクターで鳴らした植松さんですから、それは引っ張りだこですっての。
中央都テレビ、馬鹿なんじゃないだろうか。
早速他局の番組制作に携わっているそうですよ。
そんで私ですよ。困っちゃいましてね、引きずり込んじゃいました、映像研究会部長の吉田君を。
「なぁ佐々木、番組構成って本当にこんなにアバウトでいいのか?いっちゃ悪いけど、かなりグダグダになると思うんだが。」
「良いの良いの、どうせプロット版。ウチの方でもそこ迄結果を求めてないから。吉田が好きなように編集してくれていいからさ。
ちゃんと報酬は出すよ?これは仕事だから。事務所の方で源泉徴収するから還付請求は自分でしてね。本当に税理士さんって凄いよね、俺なんかじゃちんぷんかんぷんだもの。
吉田も将来的にこっちの仕事に就きたいなら、少しは税金の事教わっといた方がいいかもよ?」
この吉田君、将来は映像業界に進みたいらしいんですが、あっちの世界は男女関係なくこき使うからな~。鬼ごっこ同好会のトレーニングは将来役に立つと思うぞ、肉体的な面で。
「それじゃ、この後俺が適当に商店街をぶらつくから、吉田はその様子を撮影してくれる?いずれ音声さんとか付けれればいいけど、今は予算がね~。自分のスキル向上の練習台だと思ってがんばって。」
さてはて、どうなることになりますやら。
「はい、ここが今回の出発点。上野原駅駅前です。ここから歩いて秋野原を目指したいと思います。」
う~ん流石上野原、人がいっぱい。俺は良いとして、吉田君は大丈夫かな。さっきも電車の中で完全にお上りさんて顔をしてたし。
「お、パイナップルを割りばしに刺して売ってる。お姉さん、これ一本貰える?」
「はいよいらっしゃい。って男の子かい、あんたら他に連れはいないのかい?この辺だってそれなりに物騒なんだから気を付けなよ?」
心配しながら商品を渡してくれるお姉さん、うん優しい。
「どうもありがとう。俺新人タレントやってます、のっぺり佐々木です。これヨウツーベの撮影なんだけど、お姉さん映しちゃっても大丈夫な感じ?」
「あれ、あたしもとうとう世界デビューかい?それならもっとおめかししてくればよかったわね。」
「お姉さんは十分魅力的ですよ~、これありがとうね、ハイお金。ごちそうさま~。」
「はいよ~、また来ておくれ~。」
「お、こっちはお菓子のお店かな?それじゃ行ってみようかスタッフさん。」
う~ん、いっぱい買ってしまった。お姉さま方サービス良いから。
なんでお金渡した後からさらに商品追加するかね。ここの商店街の人の商売のやり方、よく分からん。
「あの、もし、そこな御方、ちと道をお尋ね申す。あちきは秋野原の執事喫茶なる場所へ伺いたいのでござるが、お前様方存じ上げはせんかの~。」
はぁ?何だこの無茶苦茶なしゃべり方の人は?って外人さん?金髪碧眼であの話し方ってもしかしてアニメ見て覚えたとか?しかも時代物、あちきって。
ん?どこかで見た事ある様な?
「あ~~~~、ビックバレーであった変な外人!」
「ん?Oh,そなたはあの時のオタクの国の少年。少年は無事だったのでごわすな~。何か色々大変だったみたいでありんすが、僥倖僥倖。」
「お姉さんも無事で何よりです。それでお姉さんはなんでこの国に?観光ですか?」
「ん?あちきの事はK子と呼んで欲しいでござる。七志野K子があちきの名前どすえ。ほんであちきが何をしに来たかでありんしたな~。拙者この度この国の教会に仕官が叶ったでごわす。
本日はお暇を頂いて念願の執事喫茶に赴く所でござんしたが、下車駅を間違えたのか先ほどから全く辿り着けず難儀しており申した。」
うん、絶対間違えたね、しかも色んな人に話を聞こうにも、喋りがめちゃくちゃだもんね、横で吉田が固まってるし。
「それじゃ、一緒に行きますか、執事喫茶。あとこれヨウツーベの撮影なんですけど、配信とかされても大丈夫でしょうか?」
「本当でござるか、ありがたや~。ヨウツーベでありんすな、問題はござらんよ、以前の職場の仲間とは一切連絡が付きもうさんで、こちらを探す者もおりゃせんでっしゃろ。」
「は、はぁ、それじゃ、人連れが出来たんで電車使っちゃいましょう~、駅二つ分移動しま~す。」
早速の方針変更、まぁ、これも旅の醍醐味って事で。
そこにこちらに背を向け佇む一人の男性。
「静かな公園、木々の合間から漏れる木漏れ日。
吹き抜ける朝の爽やかな風に、今週も頑張って働いたな今日はのんびりと過ごそうかと言う気分になります。」
こちらを振り向き笑顔を向ける。
「おはようございます、流浪のポエマーのっぺり佐々木です。」
はい、状況が分かりませんね、まぁ、そりゃそうだ。只今私のっぺり佐々木、スタジオS&Bのヨウツーベチャンネルにアップするための番組制作を行っている所であります。
ほら、深夜番組終わっちゃったじゃん、でもあれ楽しかったのよね~。ですのでマイマザーにお話ししてスタジオS&Bでもヨウツーベチャンネルを始める事にした訳なんですけど・・・、人がいない。ウチのスタッフこうした方面からっきしなのですよ。まさか自分もヨウツーベを事務所でやることになるとは思ってなかったからな~。
植松さんも今は新しい会社で忙しくしているみたいだし、何と言っても敏腕ディレクターで鳴らした植松さんですから、それは引っ張りだこですっての。
中央都テレビ、馬鹿なんじゃないだろうか。
早速他局の番組制作に携わっているそうですよ。
そんで私ですよ。困っちゃいましてね、引きずり込んじゃいました、映像研究会部長の吉田君を。
「なぁ佐々木、番組構成って本当にこんなにアバウトでいいのか?いっちゃ悪いけど、かなりグダグダになると思うんだが。」
「良いの良いの、どうせプロット版。ウチの方でもそこ迄結果を求めてないから。吉田が好きなように編集してくれていいからさ。
ちゃんと報酬は出すよ?これは仕事だから。事務所の方で源泉徴収するから還付請求は自分でしてね。本当に税理士さんって凄いよね、俺なんかじゃちんぷんかんぷんだもの。
吉田も将来的にこっちの仕事に就きたいなら、少しは税金の事教わっといた方がいいかもよ?」
この吉田君、将来は映像業界に進みたいらしいんですが、あっちの世界は男女関係なくこき使うからな~。鬼ごっこ同好会のトレーニングは将来役に立つと思うぞ、肉体的な面で。
「それじゃ、この後俺が適当に商店街をぶらつくから、吉田はその様子を撮影してくれる?いずれ音声さんとか付けれればいいけど、今は予算がね~。自分のスキル向上の練習台だと思ってがんばって。」
さてはて、どうなることになりますやら。
「はい、ここが今回の出発点。上野原駅駅前です。ここから歩いて秋野原を目指したいと思います。」
う~ん流石上野原、人がいっぱい。俺は良いとして、吉田君は大丈夫かな。さっきも電車の中で完全にお上りさんて顔をしてたし。
「お、パイナップルを割りばしに刺して売ってる。お姉さん、これ一本貰える?」
「はいよいらっしゃい。って男の子かい、あんたら他に連れはいないのかい?この辺だってそれなりに物騒なんだから気を付けなよ?」
心配しながら商品を渡してくれるお姉さん、うん優しい。
「どうもありがとう。俺新人タレントやってます、のっぺり佐々木です。これヨウツーベの撮影なんだけど、お姉さん映しちゃっても大丈夫な感じ?」
「あれ、あたしもとうとう世界デビューかい?それならもっとおめかししてくればよかったわね。」
「お姉さんは十分魅力的ですよ~、これありがとうね、ハイお金。ごちそうさま~。」
「はいよ~、また来ておくれ~。」
「お、こっちはお菓子のお店かな?それじゃ行ってみようかスタッフさん。」
う~ん、いっぱい買ってしまった。お姉さま方サービス良いから。
なんでお金渡した後からさらに商品追加するかね。ここの商店街の人の商売のやり方、よく分からん。
「あの、もし、そこな御方、ちと道をお尋ね申す。あちきは秋野原の執事喫茶なる場所へ伺いたいのでござるが、お前様方存じ上げはせんかの~。」
はぁ?何だこの無茶苦茶なしゃべり方の人は?って外人さん?金髪碧眼であの話し方ってもしかしてアニメ見て覚えたとか?しかも時代物、あちきって。
ん?どこかで見た事ある様な?
「あ~~~~、ビックバレーであった変な外人!」
「ん?Oh,そなたはあの時のオタクの国の少年。少年は無事だったのでごわすな~。何か色々大変だったみたいでありんすが、僥倖僥倖。」
「お姉さんも無事で何よりです。それでお姉さんはなんでこの国に?観光ですか?」
「ん?あちきの事はK子と呼んで欲しいでござる。七志野K子があちきの名前どすえ。ほんであちきが何をしに来たかでありんしたな~。拙者この度この国の教会に仕官が叶ったでごわす。
本日はお暇を頂いて念願の執事喫茶に赴く所でござんしたが、下車駅を間違えたのか先ほどから全く辿り着けず難儀しており申した。」
うん、絶対間違えたね、しかも色んな人に話を聞こうにも、喋りがめちゃくちゃだもんね、横で吉田が固まってるし。
「それじゃ、一緒に行きますか、執事喫茶。あとこれヨウツーベの撮影なんですけど、配信とかされても大丈夫でしょうか?」
「本当でござるか、ありがたや~。ヨウツーベでありんすな、問題はござらんよ、以前の職場の仲間とは一切連絡が付きもうさんで、こちらを探す者もおりゃせんでっしゃろ。」
「は、はぁ、それじゃ、人連れが出来たんで電車使っちゃいましょう~、駅二つ分移動しま~す。」
早速の方針変更、まぁ、これも旅の醍醐味って事で。
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