445 / 525
第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第434話 学園七不思議 (3)
しおりを挟む
結構埃が積もってますね。ここ何年かは人が入ってない感じですかね。
俺はあまり空気の良くない廊下を歩きながらそんな事を呟いた。
「ふむ、それにしてはおかしな点がある。ほれ、天井の非常灯は明かりがついておるじゃろ、と言うことは電気が来ているはずじゃ。だったら年に一度は防災設備の点検が入るはず。この荒れようはそれも行われておらん。不可思議じゃろ?」
ふむ、確かに。まるで忘れられていたような。もしくは認識されていなかった?
「それじゃな、恐らく人除け系の結界が張られていた可能性がある。先ほど言った団体とやらが施しておったのじゃろう。それでも全ての生徒を近付けさせないのは難しい。そこで条件指定をし、効果を高めたのじゃろう。この場所に来たいと思った者からその気を奪うとかの。亡霊の噂も意図的に流し、そのエネルギーを結界の補強に利用したのかもしれん。人の噂と言うものはある種の呪いじゃ、馬鹿に出来ない力があるからの。」
なるほど、実は色々考えられていたんですね。
あ、これって電子ロックですよね、使われてない武道館の一室にこれって、あからさまに怪しくないですか?
それは宿直室と書かれた部屋の扉に付いていた不自然な設備であった。
「恐らくここが本命じゃな。今はないが、ここに辿り着く前にも様々な術が仕掛けられていたはずじゃ。綺麗さっぱり消え失せておるがの。」
こちらをジト目で見る朱音さん。そこは言われてもですね~。
お~いハニワ~、これって行けそう?
ブレスレットから延びる複数の白い触手、それが電子ロックを覆い尽くす。
"カチン"
おぉ、凄い、流石精霊。
どうやったの?よく分からなかったから一度取り込んで書き換えたと、力業だったのね。
朱音さん、そのジト目は止めて下さい。悪用はしませんから!
「ふむ、一見普通の宿直室じゃな。」
そうですね、でも一ヶ所おかしな点があるんですよね。何で学校の宿直室にウォークインクローゼットがあるんですか、なんて無駄設備、ありえないでしょ。これで誤魔化せると思った人達ってどれだけセレブなんですか。
俺がクローゼットの扉を開けると、そこには地下へと続く階段が現れるのであった。
"コツンッ、コツンッ、コツンッ"
ねぇ朱音さん、何でこの学園ってこんなに地下室があるんですかね。地下室の工事ってそんなに簡単に出来ないですよね、どう考えても計画的でしょ。鬼龍院一華前理事長って何考えてたんでしょうか。
「あぁ~、あやつは昔から夢想家なところが有ったからな。"私はいずれこの国のフィクサーになる"って言うのが口癖であったからな~。
この地下室も秘密基地感覚で作ったのやもしれんぞ。」
そう言えばあの婆さん屋敷に親衛隊抱えてたわ。財界政界にかなりの影響力を持っていたらしいし、夢は大分叶えたんじゃないかな?
有言実行、ある意味尊敬出来る人物だったのかも知れない。
でもこの学園はダメダメだったんだけどね。
お、また電子ロック。ハニワ~、頼んだ。
"カチン"
サンキュー、ハニワ。
だから悪用しませんから、睨むのは止めて下さいっての。
地下室の扉を開く。明かりは対人センサーで自動で点灯するようだ。
「「・・・・・」」
ねぇ、朱音さん。これって警察呼んだ方が良いですかね。
「う~ん、どうかの~。こやつ生命は感じるが魂を感じんのじゃ。ここはこの手の専門家を呼んだ方が良いのではないかの。ここの設備も下手に弄ってこやつに何かあっても不味いじゃろう。」
俺たちの目の前にあるモノ。それは近未来的なポッドの中で液体に浸かった女性の身体であった。
俺はあまり空気の良くない廊下を歩きながらそんな事を呟いた。
「ふむ、それにしてはおかしな点がある。ほれ、天井の非常灯は明かりがついておるじゃろ、と言うことは電気が来ているはずじゃ。だったら年に一度は防災設備の点検が入るはず。この荒れようはそれも行われておらん。不可思議じゃろ?」
ふむ、確かに。まるで忘れられていたような。もしくは認識されていなかった?
「それじゃな、恐らく人除け系の結界が張られていた可能性がある。先ほど言った団体とやらが施しておったのじゃろう。それでも全ての生徒を近付けさせないのは難しい。そこで条件指定をし、効果を高めたのじゃろう。この場所に来たいと思った者からその気を奪うとかの。亡霊の噂も意図的に流し、そのエネルギーを結界の補強に利用したのかもしれん。人の噂と言うものはある種の呪いじゃ、馬鹿に出来ない力があるからの。」
なるほど、実は色々考えられていたんですね。
あ、これって電子ロックですよね、使われてない武道館の一室にこれって、あからさまに怪しくないですか?
それは宿直室と書かれた部屋の扉に付いていた不自然な設備であった。
「恐らくここが本命じゃな。今はないが、ここに辿り着く前にも様々な術が仕掛けられていたはずじゃ。綺麗さっぱり消え失せておるがの。」
こちらをジト目で見る朱音さん。そこは言われてもですね~。
お~いハニワ~、これって行けそう?
ブレスレットから延びる複数の白い触手、それが電子ロックを覆い尽くす。
"カチン"
おぉ、凄い、流石精霊。
どうやったの?よく分からなかったから一度取り込んで書き換えたと、力業だったのね。
朱音さん、そのジト目は止めて下さい。悪用はしませんから!
「ふむ、一見普通の宿直室じゃな。」
そうですね、でも一ヶ所おかしな点があるんですよね。何で学校の宿直室にウォークインクローゼットがあるんですか、なんて無駄設備、ありえないでしょ。これで誤魔化せると思った人達ってどれだけセレブなんですか。
俺がクローゼットの扉を開けると、そこには地下へと続く階段が現れるのであった。
"コツンッ、コツンッ、コツンッ"
ねぇ朱音さん、何でこの学園ってこんなに地下室があるんですかね。地下室の工事ってそんなに簡単に出来ないですよね、どう考えても計画的でしょ。鬼龍院一華前理事長って何考えてたんでしょうか。
「あぁ~、あやつは昔から夢想家なところが有ったからな。"私はいずれこの国のフィクサーになる"って言うのが口癖であったからな~。
この地下室も秘密基地感覚で作ったのやもしれんぞ。」
そう言えばあの婆さん屋敷に親衛隊抱えてたわ。財界政界にかなりの影響力を持っていたらしいし、夢は大分叶えたんじゃないかな?
有言実行、ある意味尊敬出来る人物だったのかも知れない。
でもこの学園はダメダメだったんだけどね。
お、また電子ロック。ハニワ~、頼んだ。
"カチン"
サンキュー、ハニワ。
だから悪用しませんから、睨むのは止めて下さいっての。
地下室の扉を開く。明かりは対人センサーで自動で点灯するようだ。
「「・・・・・」」
ねぇ、朱音さん。これって警察呼んだ方が良いですかね。
「う~ん、どうかの~。こやつ生命は感じるが魂を感じんのじゃ。ここはこの手の専門家を呼んだ方が良いのではないかの。ここの設備も下手に弄ってこやつに何かあっても不味いじゃろう。」
俺たちの目の前にあるモノ。それは近未来的なポッドの中で液体に浸かった女性の身体であった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
32
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる