【完結】魔王とは、聖女を愛した騎士の、もう一つの名前だった〜偽りの聖戦と、世界を欺いた二人の逃亡〜

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第四話「偽りの終焉」②

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

資料14:残留魔力スペクトル分析報告書(聖暦1305年11月)

【文書番号】帝国魔導研究所 第4研-分析-0087
【文書種別】技術報告書(学術用・非公開)
【作成者】主席魔導技官エーリヒ・シュタイナー
【依頼者】帝国大学第四史料編纂室(ヴィクトル・ノイマン)

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 以下は、私が帝国魔導研究所に依頼した分析の報告書である。

 「最終決戦」から300年が経過した今、残留魔力の大部分は散逸している。
 しかし、魔王城の地下——特に「玉座の間」の直下には、未だに強い魔力反応が残っていた。

 その分析結果を、ここに記す。

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【分析報告】

■ 分析対象
 旧魔王城跡地「玉座の間」直下の岩盤
 深度:地表より約15メートル
 採取量:岩石サンプル12点

■ 分析手法
 第三世代魔力残滓ざんし検出器による波長分析
 スペクトル解析(0.01単位精度)
 比較対照:既知の魔法150種のサンプルデータ

■ 分析結果

 結論から申し上げます。

 「聖なる炎」は、存在しませんでした。

 残留魔力のスペクトルパターンは、「神聖魔法」の特徴を一切示していません。
 代わりに検出されたのは、以下の魔法の痕跡です。

【検出された魔法】

 (1) 自爆系魔法「虚無きょむまゆ
   一致率:94.7%

 「虚無の繭」は、術者の魔力を一気に解放し、周囲を消滅させる禁呪です。
 本来は「自死」のための魔法ですが、十分な魔力があれば、術者自身を「繭」で包み、爆発の中心から離脱することも理論上は可能です。

 ただし、これには莫大ばくだいな魔力が必要です。
 通常の魔導師では、不可能な量です。

 (2) 転移魔法「刹那せつなわたり」
   一致率:87.2%

 「刹那の渡り」は、短距離の空間転移を可能にする魔法です。
 「虚無の繭」の爆発直前に発動すれば、爆心地から離脱できます。

 残留パターンは、二人分の転移を示唆しています。

 (3) 生命維持魔法「不死鳥の羽衣はごろも
   一致率:78.9%(推定)

 「不死鳥の羽衣」は、致命傷を負った者を一時的に生存させる魔法です。
 この魔法の痕跡があるということは——誰かが重傷を負ったことを意味します。

■ 総合所見

 以上の分析から、以下の仮説を提示します。

 聖暦1003年12月21日の夜、玉座の間で起きたことは「相討ち」ではありません。

 聖女は、蓄積した莫大ばくだいな魔力を用いて「虚無の繭」を発動しました。
 この魔法は、城を吹き飛ばすと同時に、二人の存在を「消滅した」ように見せかけました。

 爆発の直前、「刹那の渡り」で地下通路へ転移。
 しかし、この過程で一人が重傷を負った。
 「不死鳥の羽衣」は、その者を生かすために使われたと推定されます。

 彼らは——生きていました。

 少なくとも、「最終決戦」の直後までは。

     主席魔導技官 エーリヒ・シュタイナー

     追記:
     この報告書は、依頼者の要請により非公開としています。
     内容の漏洩ろうえいは、帝国魔導法第17条に抵触ていしょくする可能性があります。
     取り扱いには、十分ご注意ください。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

編纂者注記

 この報告書を受け取ったとき、私の手は震えていた。

 「聖なる炎」は、なかった。
 「自爆魔法」だった。

 つまり——聖女は、自らを犠牲にして魔王を倒したのではない。
 二人で「死んだふり」をして、逃げたのだ。

 そして、「不死鳥の羽衣」の痕跡。
 誰かが、重傷を負った。

 その「誰か」が誰なのかは、次の資料で明らかになる。

 地下通路に残された——血痕と足跡。
 片方の足跡だけが、引きずられた跡を残していた。

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資料15:地下通路の脱出痕跡(聖暦1003年12月)

【発見場所】旧魔王城・地下第3層・秘密通路
【発見日】聖暦1305年10月
【調査員】帝国大学第四史料編纂室 ヴィクトル・ノイマン

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 以下は、私自身が現地調査で発見した痕跡の記録である。

 魔王城の地下には、公式の地図には載っていない通路があった。
 その存在は、奈落の書庫で見つけた古い設計図から判明した。

 私は単身、その通路に潜入した。
 300年間、誰も足を踏み入れていない闇の中へ。

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【調査記録】

■ 通路の概要
 長さ:約500メートル
 幅:成人男性が一人通れる程度
 高さ:約2メートル
 出口:城の北側、崖下の隠し洞窟へ続く

■ 発見物

【発見物1】転移魔法の焼き付き跡

 通路の入口付近に、床面に焼き付いた魔法陣の痕跡があった。
 スペクトル分析の結果と一致——「刹那の渡り」の転移先だ。

 彼らは、玉座の間からここへ「飛んだ」のだ。

【発見物2】血痕

 通路の床に、くろずんだみが点々と続いていた。
 300年経っても、完全には消えていなかった。

 血痕は、通路の入口から出口まで、途切れることなく続いていた。
 その量は——かなり多い。
 致命傷とまでは言わないが、重傷であることは間違いない。

 魔導的な分析の結果、血液の持ち主は「成人男性」と判明した。

 ——ゼギルだ。

【発見物3】足跡

 通路の床には、二人分の足跡が残っていた。
 うっすらと、だが確かに。

 片方の足跡は、通常の歩行パターン。
 やや小さい。女性のものだろう。

 もう片方は——不規則だった。
 右足の痕跡が、左足に比べて著しく浅い。
 そして、時折「引きずった」ような跡が残っている。

 片足で歩いていたのだ。

 いや、正確には——片足を「失って」歩いていた。

【発見物4】布の切れ端

 通路の中ほどで、白い布の切れ端を発見した。
 聖女の法衣に使われる素材と一致。

 布は、血でまっていた。

 彼女は——ゼギルの傷をしばっていたのだ。
 自分の服を裂いて、止血に使った。

【発見物5】壁に刻まれた文字

 出口付近の壁に、文字が刻まれていた。
 異界の文字——エルザの筆跡だ。

 翻訳すると、こうなる。

 「あと少し」

 たった一言。
 だが、その一言に、どれほどの執念しゅうねんが込められていたか。

 片足を失い、血を流し続ける男を支えながら。
 自分も魔力を使い果たし、ほとんど歩けない状態で。
 それでも——「あと少し」と、自分を鼓舞こぶし続けた。

【発見物6】通路出口の状況

 出口は、崖下の洞窟につながっていた。
 そこから海岸まで、約100メートル。

 砂浜には、小型船が係留けいりゅうできる桟橋さんばしの痕跡があった。

 つまり——彼らは、ここから船で逃げたのだ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

編纂者注記

 地下通路を歩きながら、私は何度も立ち止まった。

 血痕を見るたびに、息が詰まった。
 引きずられた足跡を見るたびに、胸が締め付けられた。

 ゼギルは、「最終決戦」で片足を失った。

 「虚無の繭」の爆発に巻き込まれたのか。
 それとも——エルザを庇って、負傷したのか。

 いずれにせよ、彼は片足を失いながら、この通路を歩いた。
 500メートルの闇の中を。
 血を流しながら。

 そして、エルザは彼を支え続けた。
 自分の服を裂いて、止血し。
 「あと少し」と、壁に刻み。
 決して、諦めなかった。

 ——彼女は、なぜ「ありがとう」と言ったのか。

 今なら、分かる気がする。

 ここまで一緒に来てくれて、ありがとう。
 私のために、足まで失って。
 それでも、一緒に逃げようとしてくれて。
 本当に——ありがとう。

 そういうことだったのだ。

 次の資料は、「渡航手形控え」だ。
 彼らが「忘れられた諸島」へ渡った証拠。
 その記録には——「二人分」の名前があった。

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資料16:密貿易商人の渡航手形控え(聖暦1003年12月)

【発見場所】港町ハーフェンシュタットの古文書館
【発見物】密貿易商人ギルドの帳簿(未整理資料)
【備考】該当ページの複写を収録

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 以下は、港町ハーフェンシュタットの密貿易商人ギルドに残されていた帳簿の写しである。

 「密貿易」と言えば聞こえは悪いが、当時は正規の航路が教会に独占されていた。
 教会の「許可証」なしに海を渡るには、彼らの「闇の便」を使うしかなかったのだ。

 帳簿はねずみかじられ、かびに侵されていた。
 だが、決定的な一ページだけが、奇跡的に残っていた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【帳簿の記載】

聖暦1003年12月25日  深夜便

行先:「忘れられた諸島」方面  東の果ての島  直行
船名:夜鴉丸
船長:「片目のヨルク」

乗客:

 (1) 女  銀髪  痩身  衰弱著しい
   自称「マリア」
   言葉が不自由(異国のなまりあり)
   代金:金貨10枚(前払い)

 (2) 男  黒髪  長身  右足欠損
   自称「ヨハン」
   意識朦朧もうろう、女に支えられて乗船
   代金:金貨10枚(前払い)

備考:
 女は、「絶対に追手を乗せるな」と言った。
 金貨5枚を追加で払い、帳簿から名前を消すよう依頼。
 ただし、こちらの控えには記録を残す(商売の基本)。

 男の傷はひどかった。
 右膝から下がなく、出血が続いていた。
 女は、自分の上着を裂いて、必死に止血していた。

 船が出る前、女は男の手を握って、何かささやいていた。
 異国の言葉で、よく分からなかった。
 ただ、泣いているようだった。

 男は、薄目を開けて、微笑んだように見えた。

 ――客の事情には深入りしない。
 それが、我々のおきてだ。

 ただ、一つだけ。
 あの二人は——幸せそうだった。
 ボロボロの姿で、死にかけていたのに。
 なぜか——とても、幸せそうだった。

        記帳者:密貿易商「隻眼せきがんのクラウス」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

編纂者注記

 「マリア」と「ヨハン」。

 銀髪の女と、片足の男。

 これが——「聖女」と「魔王」の、新しい名前だった。

 密貿易商人は、何も知らなかった。
 自分が「歴史上最大の逃亡者とうぼうしゃ」を乗せていたことを。
 世界を敵に回した二人を、「忘れられた諸島」へ送り届けていたことを。

 だが、彼は見ていた。

 「あの二人は、幸せそうだった」

 ボロボロで。
 死にかけていて。
 それでも——幸せそうだった。

 私は、この一文を読んで、長い間、ページを閉じられなかった。

 3年間。
 彼らは「聖戦」という茶番を演じ続けた。
 世界中を欺き、教会の監視網をくぐり、密会を重ねた。

 そして、ついに——逃げ切った。

 代償は、大きかった。
 ゼギルは片足を失い、エルザは魔力を使い果たした。
 二人とも、もう「普通の人間」でしかない。

 だが——それでよかったのだ。

 彼らは、「聖女」と「魔王」を捨てた。
 「マリア」と「ヨハン」になった。
 ただの農夫と、その妻に。

 それが——彼らの選んだ「幸せ」だった。

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資料17:最後の通信ログ断片(聖暦1003年12月・推定)

【発見場所】奈落の書庫・第5区画・魔導具保管庫
【発見物】蝙蝠型使い魔の魔力残滓より復元
【備考】復元率約8%、大部分が欠損

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 最後に、使い魔の通信ログから復元された断片を紹介する。

 これは、「最終決戦」の直前——おそらく数時間前に交わされた、最後の会話だ。

 魔力はほとんど枯渇しており、復元率はわずか8%。
 大部分が判読不能だが、残った言葉だけでも——十分だった。

 なお、エルザの発言は異界の言葉で記録されていた。
 翻訳は編纂者による。
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