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28話(1)
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「シロ、ご飯だよ」
村から少し離れた場所で私が名前を呼ぶと、一匹のシルバーウルフが飛び出してきた。彼はいきなり私に飛びついてきて押し倒し、必死に顔を舐めてくる。ベロベロとお構いなしになめてくるため私の顔はよだれでびしょびしょだ。ただ悪い気分でなかったのでしばらくの間シロのされるがままにされた後、私はバックから焼いたお肉を取り出し、葉っぱをお皿代わりにして置いていいよと言うと、シロは夢中になってかぶりつきはじめた。
シルバーウルフの巣で赤ちゃんを見つけて、2週間後の出来事であった。私は子ども狼を巣から連れ出して、村からすこし離れた場所で飼うことにした。食事に関してはミルクなど手に入らないため、木の実を土器で煮て限界までやわらくしたものを潰してあげたら、子ども狼は思いのほかたべてくれた。
また呼んだらいつでも出てきてくれるように、狼にはシロという名前を付けた。シロは物覚えがいいのか、自分の名前をすぐに理解して私がシロと呼ぶと元気よく出てきてくれる。
シロがまちがって他のゴブリン達に矢で撃たれるのも嫌だったので、シロには狩り場になっている場所から離れた場所で飼い、私が呼びかける時以外はあまりはしゃがいないようにしつけていた。
ただシルバーウルフの成長というのはとても速いらしく、すでにシロはよく見る狼たちとほぼ同じサイズまで成長している。ご飯もお肉がたべられるようになり、今も村で焼いてきたお肉においしそうにかぶりついているところだ。
私はシロの毛をわしゃわしゃと触りながら、いつまでも隠して置けないよな~とため息をつくのであった。
村では未だにシルバーウルフに対しての憎しみが残っている。家族や仲間が殺されているのだから、それは当然なことでありたった数ヶ月くらいでなくなるはずもない。だからシロを村につれて行くことはやっぱりしたくなかった。
しかしシロの食べるご飯の量も増えてきているし、私もシロのお世話のために頻繁に村から抜け出しているため、何か隠しているのではないかと不審がられている。ありがたいことに、信用はされているようで悪いことはしていないでしょとみんな許してくれてはいるが、いつまでも黙っているわけにもいかなかった。
ボーとしていると、ご飯を食べ終わったシロが遊ぼっと私の又から顔をばあと出してくる。私はシロの要望に応えるように体をくすぐってやると、シロは嬉しそうにお腹をこちらに見せながら地面をゴロゴロとするのであった。これでは狼などではなくて、どうみてもワンコだった。
村から少し離れた場所で私が名前を呼ぶと、一匹のシルバーウルフが飛び出してきた。彼はいきなり私に飛びついてきて押し倒し、必死に顔を舐めてくる。ベロベロとお構いなしになめてくるため私の顔はよだれでびしょびしょだ。ただ悪い気分でなかったのでしばらくの間シロのされるがままにされた後、私はバックから焼いたお肉を取り出し、葉っぱをお皿代わりにして置いていいよと言うと、シロは夢中になってかぶりつきはじめた。
シルバーウルフの巣で赤ちゃんを見つけて、2週間後の出来事であった。私は子ども狼を巣から連れ出して、村からすこし離れた場所で飼うことにした。食事に関してはミルクなど手に入らないため、木の実を土器で煮て限界までやわらくしたものを潰してあげたら、子ども狼は思いのほかたべてくれた。
また呼んだらいつでも出てきてくれるように、狼にはシロという名前を付けた。シロは物覚えがいいのか、自分の名前をすぐに理解して私がシロと呼ぶと元気よく出てきてくれる。
シロがまちがって他のゴブリン達に矢で撃たれるのも嫌だったので、シロには狩り場になっている場所から離れた場所で飼い、私が呼びかける時以外はあまりはしゃがいないようにしつけていた。
ただシルバーウルフの成長というのはとても速いらしく、すでにシロはよく見る狼たちとほぼ同じサイズまで成長している。ご飯もお肉がたべられるようになり、今も村で焼いてきたお肉においしそうにかぶりついているところだ。
私はシロの毛をわしゃわしゃと触りながら、いつまでも隠して置けないよな~とため息をつくのであった。
村では未だにシルバーウルフに対しての憎しみが残っている。家族や仲間が殺されているのだから、それは当然なことでありたった数ヶ月くらいでなくなるはずもない。だからシロを村につれて行くことはやっぱりしたくなかった。
しかしシロの食べるご飯の量も増えてきているし、私もシロのお世話のために頻繁に村から抜け出しているため、何か隠しているのではないかと不審がられている。ありがたいことに、信用はされているようで悪いことはしていないでしょとみんな許してくれてはいるが、いつまでも黙っているわけにもいかなかった。
ボーとしていると、ご飯を食べ終わったシロが遊ぼっと私の又から顔をばあと出してくる。私はシロの要望に応えるように体をくすぐってやると、シロは嬉しそうにお腹をこちらに見せながら地面をゴロゴロとするのであった。これでは狼などではなくて、どうみてもワンコだった。
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