ダンボール無双~実家を追放されたホームレスの俺が、ダンボールの妖精に導かれて鬼畜ゲーム世界で英雄やってるけど質問ある?~

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第11話 ホームレス、女王に褒められて夕食に誘われる

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―ヴォルフスブルク王宮・玉座の間―

「女王陛下、アルフレッド並びにクニカズ、ただいま戻りました」
 俺たちは国境のいざこざを完全に制圧して意気揚々と王宮に戻った。

「ご苦労だったな、ふたりとも……今回の件は、期待以上の出来だった。ザルツ公国からは公式に謝罪の言葉を受け取った。他国との外交上の信頼関係を維持するためにも、内々で処理したいと賠償金まで添えてな。まさか、軍事挑発していたザルツ公国が、逆に挑発に乗って越境してくるとは……捕虜たちの証言も状況証拠もそろっている。もう、しばらくはザルツ公国側は沈黙せざるをえまい。これで国境の緊張も緩和される」

 すべてうまくいったな。ザルツ公国国境警備隊のほとんどは捕虜となり、捕虜たちは隊長の指示で領域侵犯をしてしまったと証言した。そもそも圧倒的に有利だったはずのザルツ公国軍がわずか2人の男に制圧されたんだ。衝撃だったろうな。

 仮にこの状況を公表されては、ザルツ公国の軍事的・外交的の信用を完全に失う。
 よって、秘密裏に全面謝罪&相場の2倍近い賠償金を払って解決せざるを得なかった。

「宰相よ。これでそなたも文句は言えまい。砦を短期間で再建し、敵の国境警備隊を挑発し叩き潰した。非凡な軍事的な才能と智謀だ。魔力の潜在能力はおそらく、伝説級に匹敵する。誰が何と言おうと、彼は救世主だ。私は、この国の命運を彼にかけようと思う」

 宰相は、苦虫を嚙み潰したようにうつむいた。

「ぐぬぬ、仕方がありません。今回の件での活躍は評価せざるを得ない。しかし、まだスパイじゃないと判明したわけではありません。警戒心をもって望んでくだされ」

「わかった。お主はもうさがれ。アルフレッドも今回の件を評価し、昇進を約束しよう。すまないが、今日は救世主様とゆっくり話をしたい。報告は明日、ゆっくりと頼む」

「わかりました。女王陛下。クニカズ様、今回の祝杯はまた後日にいたしましょう」

「ああ、楽しみにしているよ」
 なんだかんだで、アルフレッドとは決闘と共闘を経て、長く付き合ってきた友達のようになっていた。

 少しずついい感じになっていると思う。俺の人生は少しずつ変わり始めた。

 ふたりきりになると女王陛下は砕けた口調になっていた。

「さて、クニカズ様。今回の件は、感謝しても感謝しきれません。もしかすると、国境紛争から全面戦争になるところでしたから……お礼をこめて、今日は夕食を振る舞いたいと思うのですが、付き合ってはいただけませんか?」

「えっ!?」
 これってまさか……いや、女の子とふたりきりで夕食を共にするなんて、何年ぶりだ。たぶん、社会人の時以来だから、6年以上前……それも相手は女王陛下。こっちの世界のテーブルマナーとかわかんないけど……

 えっ!? えっ!? えっ!?

「ふふっ、おもしろいですね、クニカズ様は? 大丈夫ですよ。私はどんなに着飾っていても、しょせんは18歳の小娘。たまには、英雄にすがりたくもなるのです。父王が亡くなってから、食事もいつもひとりで。だから、異世界のことをおしゃべりしながら、楽しく食事をしたいなって……ダメですか?」

 なんだ、さっきまでの威圧感はどこに消えた?? これがカリスマ性の塊だった女王陛下の素の姿なのか。かわいい。うん、ギャップがすごくて大変いい。

「はい、喜んで!!」

「よかった。すぐに用意させますね」
 彼女はまるで少女のように笑う。
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